同時に注文した別のCDが13日に届いていたから、何かに時間がかかっていた様子。サチコさんが、「遅れてごめんなさい」と呟きながら、夜なべして特典を封入している図など浮かんでくるのが楽しい。実際、そうだったかは知らないけど、彼女達がUnited結集した事実が、いろいろ想像力を掻き立ててくれる。
Girlsが力を合わせたことで何が生まれるのか。通して11曲聞いた第一印象は、「結してSweetじゃない」、つまりキャンディーのように甘くはないのだ(笑)
ここに集ったのは、確かにGirlsだけど単なるGirl達ではない。音楽と共に生きる覚悟を決めた「女」の「ソングライター」だ。一曲一曲、それぞれが作詞作曲し、産み出した自己表現のカタチであり、主張なのだ。
それがアルバムの中で個々にはぶつかり合い、競いあっていながら、全体で強烈に生身の女の臭いを発している。彼女たちの生の声が束になって襲いかかってきて、男として畏れおののいてしまう。
つくづく女性シンガーソングライターという生き方は、アイドルと違うと再認識させられる。よく聞けば聞くほど、曲の歌詞が綺麗事ではないのだ。彼女たち自身が身を削るように書き、いかに効果的に聞き手に届けるか才能を振り絞った作品なのだ。重みがある。
「そこの男、そこから逃げるなよ」と睨まれてるようだ(ついメイコさんとミヤコさんに囲まれた姿が思い浮かんでしまった。サチコさんと杏林さんなら畏れないような気がするが、笑)。
だから(?)、深く考えずサラッと聞いて楽しみましょう。すごくワクワクする愉快な楽しいアルバムであることは間違いない。そして時折、女性シンガーソングライターという歌い手に思いを馳せる。多分、サチコさんが企画した段階で、そう意図してたと思うんだよね。
それと、これも曲順を考えると意図されたものかもしれないが、「Girls」はやがて「母」になるという生理に気付く。アルバム後半に産休に入ったハセガワミヤコさんと2年半前に産休し、今は出産を経て八丈島で育児に励むきたはらいくさんが続く。(その後のしのさんが育児しているか存じ上げませんが)
個人的にはその、きたはらいくさんの曲が一度目に通して聞いた際にまず最初に心に引っ掛かった。「会いたいだけじゃ、ダメかしら」。気持ち伝えたら君は迷惑なの?と歌で問いかけられ、なんとなくうろたえる自分が可笑しかった。彼女がいても今は、その事は問題じゃないの、ですと

それに続く曲で、ありましのさんが「とどのつまり男と女は平行線」と歌う。いくさんもしのさんも、幸せなんだよねぇ(笑)。でも、歌の中ではどろどろした生々しい感情世界を描ける、そこがソングライターなんだよな。素晴らしい。
アルバムの中に僕の感想を代弁してくれるフレーズがあった。それは、一見、11曲のなかで一番スイートなあずままどかさんのロック調の曲中だ。それは、ワン、ツー、スリー、これだ

「女を敵に回すと恐いんです」
爆