恵比寿でポカっと時間が空いたので、ふらっと四谷天窓switchへ
出演者のこと全く知らないで聞くライブも、新たな驚きがあって一興。
確かにおもしろい発見ありました。
この日の企画は「M’s Selection」
ラストに出演した上野まなちゃん(イニシャルM)とスイッチのブッキング担当サン(M)が選んだ企画と知ったのは、ライブも最後の方、まなちゃんのMCででした。
おもしろい発見とは、このまなちゃんのこと。
いるんだね、アイドル体質の子って。
彼女は、インディーズでストリートとかもやってるアーティストのようだけど、
本質「アイドル」だわ。
(知っていたら来なかったかも)
まず優しい笑顔がいい。思わず見ていて微笑んでしまう。
声もかわいい。歌もアイドルにしてはうまい。
それとお客さんとの掛け合い。
注目されていることをとても楽しんでいて、よく自覚している。
「元気ですかー、はい」とマイクをお客さんに向けて、反応楽しんだり。
ファンも彼女のちょっとしたトチリや照れ隠しを暖かーく見守ってる。
本人も分かっていて、「心臓ドキドキです」とあややばりに手でハートマーク作って
胸の前でどきどきさせたり。顔も、スリムなスタイルもいいし。
さすが、上野樹里のお姉さん。(3人姉妹の真ん中。末っ子が樹里)
口角の上がり具合とか、注目が集まるのが嬉しい性格(悪い意味ではないよ)、話し方、いろいろな面が一緒に育っただけあってよく似てる。
男はこういう子を応援したくなるんだな。
しっかり親衛隊なのか、サポートメンバーなのか、彼女の活動を応援している人多かった。本日30-40人いたお客さんの8割ぐらいが彼女のファンだったかな。
アキバのストリートでファンを開拓してきた戦略は正しいね。
セットリストは、たくさんの人がメモってたので、ググれば誰かが書いていると思われるので略。天窓スイッチということで、スローバラード系中心の選曲でした。
そのうち2曲は、初のピアノ弾き語り。
「すごーく緊張したー」とかのコメント、正直かわいい。
偶然聞けたけど、一見の価値ありだ。
ちなみに他の出演は、
トップがジャズカルテットのSART。
2番手がナオリュウさん。
SARTは、洗足学園ジャズ専攻を今春卒業したメンバーらで構成している4人組。ギタリストの琢磨くんが作曲も担当、他にベース、ドラム、サックスの構成。優しいクールジャズ風。もっとアタックして、絡み合ったらおもしろいのに。惜しいのは譜面台が邪魔で、ドラムの顔や動き、ギタリストの左手などほとんど見えなかった。譜面台なしでぜひ演奏してもらいたいなあ。ジャズって、ライブな臨場感を客席と共有してこそ盛り上がれるのに、譜面台が客席とステージの間の壁になっていて残念。特に最後の曲は、サックスとドラムがすごくアタックしていたけど、ギターは割りとクールで(まあそういう風に彼が作曲した曲なのですが)、インプロビ的な楽しさがいま一つだった。
ちなみにこのSARTの面々が、上野まなのレギュラーバックバンドの中心メンバーということで、本日の「M’s Selection」登場となったらしい。
2番手のナオリュウさんも、なかなかすごし。
何がというと、ステージ上で彼女が作り出す音のマジック!
ボーカル本人が高水準でギターとフルートをこなすだけでなく、
裸足の足で7つのペダルがあるループマシン(プラス別のエフェクター2台)を自在に使いこなす。
サポート君もフルートとピアニカを使い分け、さらにメトロノームにマイクを向けていて、カチコチチーンという音まで演奏に取り込んでしまう。
そして、さらにさらにといった感じで、ループマシーンでまずギターのリズムをループし、と思うと、にわかに傍らのフルートを手に取り、吹き始め、ギターの音声にかぶせ、さらにその上に一人コーラス状態で声を三つ重ねるなど
滑らかな動きで分厚い音を紡ぎあげる。すごい!
この前、別のライブで「with us」というバンド(?)もループステーション使っていたけど、それはサポートメンバー不在を補う、その場限りの遊びのような感じ。(そういえばこのライブまだ書いてないなあ)
ナオリュウさんはループを見事に使いこなし、完成したとてつもなく楽しいパフォーマンスに仕上げていた。
しかし、特筆すべきは、実はループではないのかもしれない。
特に優れていたのは歌の実力。ジャズ調から声楽調まで様々な声の出し方を使いこなし、3オクターブ以上の音域を安定感抜群に飛び交い、それでいながら曲はまったりなボサノバ風。ちょっとまったりし過ぎ感もあるけど見事。
特に4曲目(曲名紹介はなかったけど「祈り」かな)が、本日のライブの中でもっとも秀逸だった。彼女のこの曲はもう一度聞きたい。
一聴の価値ありです。