って番組があって、

赤羽あたりで素人を捕まえて占っているころの

番組はおもしろかったけど、

最近は芸能人相手なので、あんまし見ていない。

 

トッププロの鑑定をお金を払わずに見る機会なんて

そうそうないですから、勉強になります。

 

見ているのは占術とか、

なんでロックオンできるの!とかではなくて

 

コールドリーディングと、ことばの選び方である。

 

コールドリーディングというのは、

ロックオンの一つ前のやり取りである。

ここの言葉選びがうまくできるかできないか?が

占い師の人気と寿命を決める。

長く第一線で活躍するには、ここの言葉選びを磨き

飽きさせないようにしないといけない。

 

コールドリーディングが下手なのはもちろん

リーディングそのものがうまくできても、言葉選びが下手だと

お客様にいい印象を与えられない。

 

え~!どうしてわかるの?!

 

って、感動させるために

言葉選びはエンターティメント感のしかけなのである。

 

トッププロになると、線を読み違えることはまずないし

わからないからテキトーに言ってごまかすこともないので

彼らの言っているところから、占いの結果がだいたいわかる。

ふ~ん。うまく言うもんだなあ~

って感心しながら見てる。

 

 

「あなた20代の最初で事故ったでしょ?」

(生命線のあのあたりに障害線が出てるんだろうなあ)

「何かラケットスポーツしてたでしょ?」

(4指の下の丘が発達してるんだろうな)

 

って、どこを見て言っているのか想像がつく。

 

占い師の力量は、占いの結果をいかに伝えるかにかかっている。

例えて言うなら

宮沢賢治の雨ニモマケズを

市原悦子さんほどの大女優が朗読するのと、

小学校1年生の娘が授業参観であてられて読むのと

飲みの席で暗記してるよと自慢気に読み出すやつとでは

同じ詩であっても、味わいや感動、楽しさが違っている。

 

やっぱり、ゲッターさんは言葉選びがとても上手だ。

天才すぎて、マネもできないし、参考にもできないが

芸人クラスの話術、ユーモアセンス

ここは自分も目指していいなあ~と思う。

 

ラジオ番組をお持ちだったマドモアゼル・愛さんも

話術がおしゃれだった。

横浜育ちだけあって、当時下世話だった不倫の話も

品のある説教話として、公共放送で流れていても

拍手喝采だった。

 

最近だと、しいたけ占いのしいたけさん。

文章でしか読んだことがなく、肉声を聞いたことはないけれど

占いの結果がわかっていても、この表現は出てこないって思う。

こないだ、何かの雑誌で

 

「しし座さんは、へへへと笑う

やったー\(^o^)/ではなく

へへへ、おかし買っちゃったぞって感じ」

 

って一文に、どれだけの人がくすりと笑い

肩の荷が下りて、あしたもがんばろう!

って思っただろう。

 

自分の書く褒め言葉がむなしくなるほど

すばらしい行動要請であり、

開運術である。すばらしい。