こないだ、都内の有名なお稲荷さんに行ったら、
その脇で、占いをされているご老人を見た。

お、辻占じゃん♪(テンション上がる↑)


辻占【つじうら】というのは、
道行く人や物をみて、未来を占う方法である。
奈良時代からあったようで
日本の占いの歴史から言うと、かなり古い
古典的な占術である。

大きな神社や、駅前の片隅に机と行灯(あんどん)を出して
お客が来るのを、じっ~っと待っている。

(暇そうに(^◇^;)……。)

昔の占い師は、こうしてよく辻で占っていたものだが、
最近はすっかり、見かけなくなった。
なんだか、年の瀬や正月の冬の名物みたいになってしまったが

実は、辻占には、深~ぁい意味がある。






大きな道と道が重なる交差点を
昔は、『辻』(つじ)と呼んだ。
日本でできた漢字、国字であって、中国語にはない。

というのも、
どうも日本人は、道を行くのは目に見えるものだけじゃなくて
目に見えないものも歩いてるよねぇ~
って思っていたらしい(^。^)


魑魅魍魎だけじゃやなく、
ラッキーとか、運とかも、落ちてたりする。
一番、よく落っこちているのは『縁』である。
いまでも、出会いが欲しくて、外に出かけるとか
あれも辻占の考え方である。

昔の辻は、立て札が立ったり、
かわら版が配られたり、
大道芸能や商売
辻講釈や辻説法などが行われた
いわば、情報ステーションだったわけで
縁もゆかりもない人が、
その場の人と会話を交わせた
袖振り合うも多生の縁ってやつで。


(あ、『他生』と書くのが正しいんだよ)


橋のたもとでも、辻占いはよく行われていた。
川や水路は、物流の要でもあったが、
国境(今で言う県境)
国が違う、環境が違うってアイデンティティの意味と
あの世とこの世の境目という考え方もあった。
神社や仏閣もそうだ。
聖と俗との境目である。

境目に立って
占い師たちは、人が行き交うところで
世の中がどう変わっていくのか?
捨てる神あれば、拾う神あり
誰が何を捨て、何を拾うのか?
見ていたのである。


毎日、毎日、
同じ所で何年も、道行くものを見守り続けること
小さな異常を見逃さず、
世の中を、ちょいちょいと手入れ、メンテナンスする。
それが辻占の大きな役目である。

普段は何もなくて
何かあった時に、
『そうだ、あそこに占い師がいた。相談に行こう!』
と思ってもらえることが、世の中の安心につながるからだ。

個人的なこと、ちょっとした些細な事でも、
世の中を変えようと思ったら、大きな力になることを
マハトマ・ガンジーやマイケル・ジャクソンが言う前から
知っていたのだ。

それには、何年も、何十年も
同じ所で、同じ格好で、同じようにいなければ
覚えてもらえない。

なので、暇そうに座っていたのではなく
あれも修行の一環だったのである。


そもそもは、そうだったのだが、
昭和に、『新宿の母』の出現で、辻占は滅んだと言っていい。

真夏の炎天下に、3時間以上、お客を行列に並ばせた話は
もはや伝説であるが

彼女の超人的な対応
12時間、立ちっぱなしでトイレにも食事にも行かず
内容はともかく、ずーっと占い続けた。
それも年中無休365日何年もだ。

それをメディアで取り上げられ
評判を聞きつけて全国から会いに来る人気者になった。

これは、辻占にとってはダメージになった。
地元にいる、どこの誰とも知らない辻占いではなく、
どれだけ実力があって、プロフィールがしっかりしている
占い師を名前で選び、わざわざ会いに行くきっかけになったからだ。


おかげで島もなくなった。
『島』というのは、鑑定する場所のことを指すときもあるし
顧客のことを言う時もある。


譲られるのは、何も占術だけじゃない。
辻占は、師匠から弟子へ場所を譲られる。
同時に、常連客や、周辺の情報も受け継がれる。
それを『島を譲る』と言っていた。


見込みのある後進に道を譲って、
顧客個人の人生、会社の行く末、
家族、地域、村や町、あるいは国の行く末まで、
後を託していったのである。


ところが、最近はもう『辻占い』って
占いすら知らない占い師すら
多くなってしまった。(^_^;)
オイオイ。って話だ。


ネットの出現は、ホロスコープ作成の早さと
誰でも占い師になれる環境を作ってしまった。
島なんかいらないのである。


俺も、駆け出しの頃は、師匠から島を譲ってもらったが
すでに四半世紀以前のも前の話である。
その頃からの顧客も、もちろんいまでもいるが
今年は特に、アメーバブログで俺を知った
お客が増えた。


客を待つってのも
占い師からすれば修行のひとつで

静かにじーっと、街を見守り続け
今日も、不幸な人が来なくてよかった
世の中、平和だねえ~
いいことだ。(^。^)
と、喜び、、、、



客が来ない=収入なし。。。
自分の人生は、生活は、どうすりゃいいんだよ!!

という不安と戦う(笑)(^。^)


ま、神託を仕事にしている以上、
人生も神様の言うとおりってことである。


って修行だったのだが、
ネット上は、待つにしろ、Webページがしてくれる。


百歩さん、辻占やらないの?
と聞かれたが、
あんな暑い中、寒い中、
外でジッ~と待つっての、耐えられないっす。(^_^;)(笑)

(修行が足りんな)