先日不思議な話を聞いた。


その日は、うん万人が働く会社のパーティで、

福利厚生の一環として、占いに呼ばれていた。

ここの社長は、俺の師匠である、長谷川翠鳳先生の顧客で

俺が引き継いで、ときどき鑑定している。


どっかの部署が、みんなまとめて鑑定してほしいというので、

部長さん以下、10名ほどをその場で鑑定する。

「おや、君、おっちょこちょいだなぁ~」とか

「係長、ケチだね。アイスのひとつもおごりなされ」とか

「あれ、彼女いないの?こないだフラれた?」とか

笑いを取りながら、ちょっちょっと鑑定していく。

当たってるとか、こういわれたとか、

話が盛り上がり、これをきっかけに、組織が活性化する(^。^)


その中に、「自分はいいです」という40代半ばの事務員のおばさんがいた。

みんな、興味本位だから

「みてもらいなよぉ~」と、プッシュするが、

本気で、見てもらいたくないらしいのがわかったので、

俺のほうが、

「ヤダモン。見てやらねえ~」と言って、鑑定を断った。


休憩室で、一息入れていたら、

さっきの事務員さんが、「いいですかぁ~」と現れた。

「ああ、いいっすよ。ちょうど、おやつにするところです」

と、鑑定する気のない俺は、いただいたバームクーヘンに夢中で

平らげていた。

事務員さんは、

「百歩先生にも、霊感があるんですか?」とオズオズと聞く。


「うんなもん、アリマセン♪」と軽く答えると、

それまで、うつむいていた顔をあげて、

「占い師さんだから、あるものと思ってました」と言う。

「まあ、あるっちゃあるけど、それで占うようなことはしないっす。

ほかの占い師のことは、知らんけど」


その事務員さん曰く、

ある日、急に足が痛くて、歩けなくなった。

痛風のような、リュウマチのような痛さである。


医者に行ったが、検査の結果、なんともなかった。

精神的なことも疑ったが、そちらも白で、ほんと、原因のわからない。


「ありゃ。それは、占い師の仕事っすね」

「やっぱり、何かいたんでしょうか?」


いえいえ。と否定はするのもも、俺も、そっちを考えた。

いるとしたら、蟲(むし)だと思うが、

さすがに、そっちの知識は、マンガの「蟲師」ぐらいしか知らない。(笑)



「それ、でも、どうやって治したんですか?」

「占いです。占い師の方に見ていただいたら、

家じゅうのカーテンを洗いなさいって。

それで、洗ったら、あんなに痛かったのに、治ったんです!」

「はあ?」これには、俺も驚いた。

不思議な話があるものだ。

「へえ~。そりゃあすごい。そんなこともあるんすねぇ~」

「どういう原理なんでしょうか?」


と聞かれても、俺も知りたいぐらいである。



「でも、それ以来、何かとりついているのでは?と心配で。

見えませんか?」

さすがの俺も、苦笑いである。

「いないいない(笑)憑いていたら、そんなに元気じゃいられないからね」

「あ、それもそうですね」

事務員さんはほっとして帰っていった。


ひとつ勉強にはなったが、

どうして、足が痛くなったのか?

カーテンを洗うと、治ったのかは、わからない。


誰か教えて\(^o^)/