去年の暮に占った人からの話だ。


依頼はこうだ。

結婚も考えていた男性がいたが、4年前から仕事の都合で遠距離になり、自然消滅してしまった。

連絡はメールで近況をつぶやくらいで、ここ2年は会ってもいない。

その間に、自分には他にカレシができたのだが、つい先日、別れてしまった。

やっぱり、遠距離の彼が忘れられないのだが、やり直せるでしょうか?


こういうときは、易を使って占う。

出たのは、復縁できる。しかも最高の形で。 というものだった。

占った俺も、意外な結果である。

そんなことを言ったら、依頼人も

「百歩さん、辛口だから、あきらめなさい。次を探しなさいと言ってくれると思っていた」と苦笑いしている。


しかし、どーやって?となると、ほとほと、手段が思いつかない。

依頼人が素直な人で、メールをせっせと送ることでも、してくれればいいのに、

「そんなことできない」の一点張りなのだ。

もう、別れたとはいえ、遠距離カレシの他に、カレシを作ってしまったことが、ばれたくないのだ。


ま、いい歳こいているんだし、今時は、結婚前に男と寝たことないって人の方が、「え!」と言われるぐらいだ。

ばれたところで、交際に響くとは思えんし、せっせとメールを送るのと、なんら関係はないのだが・・・


共通の趣味だったコンサートで音楽鑑賞に誘ってみれば

というところで、鑑定を終えた。

あとで、4月のコンサートにいっしょに行くことになりました。とメールをもらった。


ところが、3月の東日本大震災で、コンサートは中止になってしまった。

ありゃ?

復縁は、どうなったのか?

気になったのもアリ、聞いてみた。


そしたら、

なんと、遠距離の彼は岩手に住んでいた。

被災してしまったので、彼女を頼ってやってきたそうで、そのまま同居して、

先日、彼が新しい仕事先を見つけ転職。近く籍を入れるそうだ。


棚からぼたもち。

世の中、こんなこともあるもんだ。