先日、江南厚生病院の研修医が、江南市消防局の救急車を私用で利用したというニュースが報道されました。
救急車による研修医の駅送り 病院が謝罪コメント「深くおわび」
患者を長久手市の愛知医科大学病院まで搬送したあと、帰路から少しはずれた(約600m)地下鉄藤が丘駅まで研修医を送っていったというのです。ほんの少しの手間で、ほんの少しの距離(ガソリン代)とほんの少しの時間(救急車って任務終えたらさっさと帰って次の緊急に備えるべきなのでは)を都合しただけじゃないか。そんなに目くじら立てることないでしょ、と多くの江南市民は思うかもしれません。
しかし、私は、これ、きっぱり目くじら立てる問題だと思うのです。もちろん立てる対象はコトの重大さをまだよくわかっていない研修医ではなく、江南厚生病院と江南市消防局です。
まず、江南厚生病院。そもそもこんな「ついでに救急車使っちゃう」事態生んだのは病院に根本原因があるのでは。謝罪コメント読んだけど、いまいち納得できないし、素朴な疑問がわきます。医師が搬送で付き添った場合、その経過報告を病院に戻ってやらないのか。運んだら、ハイ終わり、なのか。それともメールで報告して終了としているのか。いずれにせよ患者に対する責任感のなさ、ずさんさを感じます。そして患者運んで帰路でさよならして食事会に行く研修医、こういう医者の都合を容認する江南厚生病院の体質は人の命を預かる機関の常識・良識ほんとにあるんかい、と疑問に思います。救急車タクシーを使った時間は研修医の勤務時間外だそうだが、だったらなんでそんな医者に任務をまかせるのか、基本的門題噴出です。
次に江南市消防課。ずばり、規則違反なのでは、と言いたいです。20年以上前のことです。私の家族が下半身不随になり、自宅療養していました。病状が悪化したため、病院に行きたいと告げたところ、タクシーが無理なら救急車を使えと言われました。病院は昭和病院という名前でした。当時は介護タクシーはなく、やむなく救急車を利用させてもらうしかない、でも救急ではないからサイレンはやめてもらえないか、とお願いしたところ、「規則だからダメ」と言われました。救急車のサイレンっていったい何のためにあるのか。尋ねたい気持ちをぐっと抑え、とにかくありとあらゆる緊急に対応するために作られた規則なんだろうから、と自分で自分を納得させ、家族はサイレンを鳴らした救急車で病院に運ばれて行きました。
そんな救急規則がこうゆうこと(研修医の使用)であっさり破られるとは・・・。「身内」では都合よく規則を捻じ曲げる、そんな体質が見え隠れして、もんのすごーくいやな気分になりました。と同時にこの種のこと、他にもあるんじゃないのか、これって氷山の一角じゃないの?そんな疑惑がわいてきました。なぜなら研修医の上司は、研修医の途中下車可否の質問に、救急隊に聞いてみたら、と答えていたそうだから身内確信犯的スタンスぷんぷん匂ってきます。
医療従事者にはやさしく、患者にはきびしい、そんな掟が江南厚生病院をとりまく医療にあるとしたら江南市民として見過ごすことのできない事態だと思います。