年末、「何か長いもの読もうかなあ」と図書館で文庫本を見ていたところ、背表紙を読んで「これだ!」と借りたもの。
アメリカで仏文学を教えるジェーンにある日小包が届く。中は文学の原稿なのだが、なんと、自分の恋愛遍歴が書かれている!誰なの?これを書いたのは誰?彼女はむさぼり読み続けるが・・・
ね?
面白そうでしょう?
が、しかし。
「えーと、エリックとは結婚したんだっけ」
「ジョシュアって、誰だっけ」
一体、何人オトコがいるのねん!!
で、なんで誰にも彼にもベラベラ洗いざらい喋るねん!
お陰で容疑者が特定できないではないか!
フランス人、「アムールの国」すぎである。
「これ、結局『誰が書いたかはわかりませんでした』になるんじゃないかなあ」、と思っていたら、ちゃんと終盤、ちゃんと作者がわかった・・・のはいいが、「その人、どこから出てきたんだっけ??」
興味深かったのは最後の方、「きみはきれいだ」から始まる数々の謎のいたずら書き(だんだん内容が卑猥になってくる)を警察に届けると、警察官は最初は好意的だったのが、レズビアンの友人がいるとわかった途端、態度が冷たくなる。友人いわく、「そんなの、わたしはしょっちゅう経験しているのよ」。
デモに「ルウィンスキーが・・・」とあり、モニカ・ルウィンスキー・・・ああ、クリントン大統領の頃ですか。と、いうことは、そんなに大昔でもないのにね。
あと、犯人がわかったところ、彼には「そんなに悪気はなかった」ということ。
わたしは夜中の3時、4時に「このクソアマ」てなメールを受け取ったことが2回あるのだが、
どちらも差出人にたいした悪気はなかったようなのだが、
ほんっと、怖かったです(悲鳴)!!
「女性にしかわからない恐怖」というのがあるんだから、世の男性は、軽々しくゲーム感覚で女性に言葉を放たないで!
レビューでちょっと読んだら、あまり好意的な感想がなかった。「長々と女性の男性遍歴を読まされて、得るものがほとんどなかったなあ」という感じです。
これから、お友だちと「初ランチ」に言ってきます。