最近はふらっと図書館に行き、目についた本を借りてきて読むということをしている。
コロナになってから憑きものが落ちたように「あれがしたい」「これを食べたい」がなくなり、ただ黙々と読書と勉強に励む毎日だが、体力は確実に回復してきているようで、今朝は目が醒めて「なんだか、プールに行きたい」と思ってアクアビクスをしてきた。
コロナになって、「ひどいなあ」と思ったのは、職場とジムでそれぞれ顔見知りから「あらやだ、近寄らないで」と言われたことで。
岩手県は最後までコロナ患者ゼロだったのでプレッシャーがすごかったらしく、とうとう最初の感染者が出た、というニュースが流れた時、感染者の職場(なぜわかった?)に、「当然クビにしたんだろうな!」という電話がじゃんじゃんかかってきたらしい。
ひどいなあ。
なんで??
「私の知り合いは『島』にいたんですが、やっぱり家族にコロナ患者が出たらいられなくなって、引っ越したらしいですよ」という話を東京で耳にして、「田舎ってひどい・・・」と思っていたのだが。
まさか、自分の故郷でそういう目に遭うとは(嘆息)。
コロナの中、東京からやってきた?老人が孤独死したらしい・・・
という噂から始まり、
ひっそりと生きている「東京から帰ってきた女」と、「無職の若い男」が互いの視点から、互いのことを語っていく。
読んでいるうちにわかってくるのは、どうやらどちらも(直接的にか、間接的にか)「人を死なせてしまった」ことに負い目を感じているらしいことで。
世の中って、どうして「ただ生きている」ことを許してくれないのだろう。
人生って、何度でもやり直せるものじゃなかったんじゃないのか。
互いが互いを見つめ合って、「これからどうやって生きていけばいいのだろう」とも考えもしないところで、物語は唐突に終わる。
いい作家だと思うのだが、あまり続けて読みたいとは思わない。
次はもっと明るい話を読みます。