今のバイトは7月末までで、それからは同じ職種でもいいなあと思っていたのだが、どうにも「職場に本を持ち込み禁止」が辛く、また8月からは事務職で探そうと思っています。

「いつも本を読んでいる本読みさん」としては、始業前の10分、お昼の10分に本を読めないというのはなかなか辛いものがあるのです。

 

「早朝オンライン英会話」は「恋愛テーマ」に入り、万年干物女の私としては恋愛について語るものなんて何もないよ・・・と思っていたのだが、結構あり、今日のお題は標題でした。

 

で、私的に「ベストの恋愛エピソード3つ」。

 

1.映画「イルマーレ」。これは韓国版のリメイクらしく、キアヌ・リーブス主演のものを録画で見たが、素晴らしく良かった。

原題はThe Lake House。

湖の側に引っ越して来た女性。冒頭に、「事故があったの?」「男の人が車に轢かれたのよ」「まあ、気の毒に」という会話があるのだが、これが実は後半、非常に重要な伏線になっています。

 

なぜかポストに2年前に住んでいた男性から手紙が届くようになり、二人の文通は続いて、愛を育んでいく。

とうとう2人は「会おう!」という話になり、男性は有名レストラン「イルマーレ」に「2年後の席を2つ」予約する。

「に、2年後?」可笑しそうな支配人。「そう、2年後」。

女性はドレスアップして待つが、いくら待っても彼は現れない。

失望して文通をやめてしまう彼女。

 

が、ある日、ふらりと立ち寄った店で彼の弟に出会う。

「兄は2年前に死んだのですよ。」

 

2年前、2年前、ということは・・・。

 

「お願い、来ないで!私を探さないで!でないと、あなたは死んでしまう!」

必死の思いで手紙を投函し、祈る彼女。

 

そして・・・。

 

感動のラストです。

 

2. 漫画「モンスター」。

これは長編でいろいろな人物が交差するのだが、主人公テンマの元婚約者「エバ」に私はとても感情移入して読んでいた。

エバは大病院のお嬢様で、テンマが出世コースからはずれた時、あっさりと彼を捨ててしまう。

 

しかし彼女はその後3回結婚し、3回とも離婚し、お金は腐るほどあるのだが酒浸りになって暮らしている。

ぼんやりとソファーに横たわり、テンマの写真を見つめるエバ。

(ああ、私のことを本当に誠実に愛してくれたのは彼だけだったんだ・・・。)

 

その後彼女は妻に捨てられた貧しい男と出会い、幸せに一縷の望みをかけるのだが、プレゼントを持って彼の家を訪ねると、家出した妻が戻ってきており、「ママが帰って来た!」と喜ぶ親子4人の姿が目に入る。

 

自分の豪邸に放火し、彼女は叫ぶ。

「憎んでやる!すべての愛を得て幸福に暮らしている人たちを!」

そして狂ったようにテンマを追いかける。

 

それから物語は錯綜し、

 

彼女はあるギャングに出会う。

ギャングは人生に既に絶望しており、何の望みも持っていないが、エバに出会って言う。

「あんたのためなら死ねる。」

 

結局彼は殺されるのだが、虫の息で

「お、女が待っているんだ・・・」

と呟く。

駅で待ち続けるエバ。

 

危機に遭ったエバにギャングが言う。

「テンマが助けに来なければ、あんたは死ぬ。」

来るものか、私は彼を捨てたんだもの!

 

しかしテンマは誠実な男だったので、息を切らして彼女のために駆けつける。

「来てくれた・・・愛してもいない私のために・・・。」

 

最後、すべての物語が収束し、「登場人物のその後」のエピソードに入ると、彼女は「キッチン用品を売っているの。おかしいわよね、私みたいな女がそんなもの売るなんて・・・」と伏し目がちに笑う。

 

ああ、この後、彼女は本当の愛をいつか得ることができるのだろう。

 

今朝の英会話はここまで。

 

25分で言えなかったその3は、

 

知る人ぞ知る「ゴルゴ13」。

その「ベスト10エピソード」に必ず入ってくる話である。

「海へ向かう向かうエバ」。

(名前がやはり「エバ」なのは偶然です。)

 

「ゴルゴ13に愛した女性はいたのか?」

「いた!1人だけ」

と語られる伝説の女性です。

 

彼女は女性の殺し屋。

ある日、ゴルゴに出会い、惹かれあう。

「わたし、自分と同じ匂いを持っている男の人に会ったのは初めて・・・。」

 

それからエバはゴルゴをずっと想っている。

 

ある日、ゴルゴが依頼人に「今度の標的」として彼女の写真を見せられると、いつも無表情の彼が驚いた顔になる。

 

再会する二人。

「こんな偶然・・・」

ベッドでエバが呟くと、ゴルゴが「偶然じゃない」と言う。

「え」

 

ゴルゴは振り返らず、「じゃあな、エバ」。

わたしの名前を・・・。

 

それでエバはすべてを理解する。

 

エバは突然殺しの依頼をキャンセルし、旅に出る。

子供の縄跳びに混ざったり、ソフトクリームを食べたり、どこまでも楽しそうに走ったり。

 

そして海へ向かうボートの中、頭を打ち抜かれた彼女は幸福そうに笑っている。

岸で銃を降ろしたゴルゴの姿で話は幕を閉じる。

 

「どうしてゴルゴはエバを逃さなかったのだろう?」

「でも、あそこでエバを殺さなければ、ゴルゴはゴルゴでなかったのだ」

かなりの論議を呼びました。

 

「人を愛する」っていいものです。

 

今夜は、ここまで。