横浜市交の全席優先席(2) | サクサクいこうよ!

横浜市交の全席優先席(2)

みなさんこんばんは。
だいぶ間隔が開いてしまいましたが、前々回のつづきを書かせていただきます。

さて、わたしが考えたソリューションは、着席客に追加料金を賦課するというものです。
そもそも、自家用車や高速バス、航空機などにおいては、席に座るのが原則であり、立って乗るということ自体、安全性の観点から許されていません(注1)。そのため、せっかく金を払って乗ったのに座席にありつけない可能性を有する電車やバスは、そのような場合に十分に顧客を満足させることができず、その点においても競争上不利な立場にあるわけです。現に座席指定特急や平日夕刻以降の通勤ライナーでは着席サービスを提供するために追加料金をとり、しかもそれが繁盛しているわけです。

そこで、この施策をどう実装させるかといいますと、この本の第3章で提案されているように、JRのサハ204形6扉車のように折りたたみ座席を装備し、

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"The interior of lower level cabin of JR East E531 series Green Car (Car no. Saro E530-20) (Taken at Tsuchiura Station, Joban Line)"
the image courtesy of (c) 2007 Kiku-zou under CC BY-SA 3.0 unported.


JR東日本の中距離電車グリーン車のように、カード形の料金券をタッチさせることで座席のロックを解除させるという方法が考えられます。さらに付け足せば、そのプレミアム料金は遠距離逓減でない純粋な対距離料金とすることで、すぐに席を譲る人の負担を軽くすることで、お年寄りや体の不自由な人に席を譲るインセンティヴを与えさせることが望ましいです。また、そのように譲られる人たちにも運賃以外の応分の対価を負担させることで、鉄道事業者は過度に優遇されているこのような旅客からも相応の収入を得ることができます。あわよくば、ラッシュに苦しむ通勤客に対して、上記の料金を原資として運賃の値下げという形で利益を還元できるかもしれません。

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もちろん、「優先席」という設定は全廃していただいて、すべての乗客が平等に座席にアクセスできるようにしなければなりません。また、車内どこからでも、通話を含めて自由に携帯電話を利用できるようにすることで、運転中の操作が禁止されている(注2)自家交通の利用者に対して、公共交通に呼び戻すよう動機づける必要があります。心臓ペースメーカー云々という問題がありますが、それについては電話機とペースメーカーが密着するような極端なケースを考えない限り、あり得ませんし、そういったアナウンスは即刻やめていただきたいと筆者は考えます。

横浜市長さん、いますぐとは言いません。次回の車両更新の際にこの提案を考えていただけませんでしょうか?

(注1) たとえば航空法施行規則 第百六十四条の十五 第五号とか

(注2) 道路交通法 第七十一条 第五の五号