カザミドリ | iM@Sとかなんとか(仮)

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アイドルマスターSSとか駄文をのっけてます。←とか書いてても、ちっとも更新していないので「サイドストーリー」と言うタイトルはは取り下げました。最近のメイン記事はニコマスの紹介記事が9割を締めています。





「卒業生、退場」
 その声に我に返った。皆に倣ってあたしも席を立つ。リハーサル通りに整然と退場が続く。
 後ろをちょっと振り返る。
 みんな進行方向を向いている中、つかさ一人だけが違う方向を見ていた。その視線の先にいるのは美里。確かめるまでもない。あたしたちの三年間は、こんな風に最後まで影踏みごっこの追いかけっこ。

 ねえ、つかさ。
 君が美里にふられたあの日、どうして君はあたしに会いに来たの? 君は知らないだろうけれど、あの時あたしは、そこにいたんだよ。ふられたって言うのに君は、ふった美里のことばかり気遣ってたね。最後まで。
 だからね。
 それを知っていたあたしは、君が試合で負けた時に、あたしの前だけで流した涙の意味が解ってしまったんだ。だってあの日の君は、なんていうか、前に進みたいのに進めない、そんな感じだったから。

 ねえ、つかさ。
 君は知らないだろうけど、あの試合、あたしは見に行っていたんだよ。君が一人で戦っているんだと思うと、いてもたってもいられなくて。走って走って。
 聞こえた? 大きな声で「つかさーーー!!」って言ったの、あたしだよ。

 出口を出たところで、つかさと目があった。
 あたし達は互いに肩をすくめ、少しだけ笑った。

 ねえ、つかさ。
 それでもやっぱりあたしは、君の背中を追いかけるんじゃなくて、君と並んで、一緒に同じ方向を見て、笑って、泣いた三年間の方が良かったって思う。
 君がいたから、君といたから、今、こうやって前を向いていける。ほんとうに思うんだ。

 そして、君のことを好きになってよかったって。

 ねえ、つかさ。
 知ってた?