加藤治郎先生と荻原裕幸さんの最新歌集
師匠である加藤治郎先生、そしてニューウエーブ歌人として長年先生と親交の深い荻原裕幸さんの歌集が届きました。
⭐︎いずれも書肆侃侃房より刊行
『海辺のローラーコースター』加藤治郎
http://www.kankanbou.com/books/tanka/0536
第七歌集『永遠よりも少し短い日常』荻原裕幸
http://www.kankanbou.com/books/tanka/0537
書肆侃侃房の、詩歌というジャンルがこんなにも面白いんだよって広げてくれる力。
短歌に新しい表現を持ち込んだニューウェーブ。
その中心にいたお二人の、いまの表現をたっぷり味わいたいと思います。
加藤治郎先生の師匠である岡井隆先生への思いも。
韻律は龍のごとしもラムラムと遠のいてゆく言葉ひとひら 加藤治郎
「わたしは、かれらの孤立感が好きである」(岡井隆『前衛短歌運動の渦中で』)
ニューウエーブを螢の光と一瞥すそりゃそうだろうあなたは火球 加藤治郎
なにも買はずなにも運ばず冬の雲を池に映してしばし眺める 荻原裕幸
降ることもなく解けもせず肌といふときどきやけに温かい雪 荻原裕幸