これまでの私は、母親に私がどんなに辛い思いをしてきたのかを分かってもらいたいと思っていた。分かってもらえなくても、分かろうとして欲しいと思っていた。
そして、あわよくば、反省をして、今からでも変わってもらえないかなんて寝ぼけたことを思っていた。
何度か、過去の出来事について話したこともある。責めてみたこともある。
でも、うちの母親は、いつも私の話しを途中で遮り、「お母さん、昔のことはあんまり覚えてないねん。」とか、「お母さんがぜ〜んぶ悪いってことやな。」なんて開き直るだけ。
全く気持ちは伝わらなかったし、私のモヤモヤは膨れ上がる一方だった。
私は、そんな母親に対して怒りを感じていた。ずっと、母親に怒りの感情を持ち続けていた。
それが、自分の母親が「毒親」だったことを認めることができて、もう普通の母親のような愛情は何がどうなっても貰えるようにはならないんだと諦めがついた時、私の感情は「無」になった。
もちろん、今でも過去を思い出しては怒りを感じることはある。
でも、以前のような自分まて焼き尽くす程の怒りの温度ではなくなった。
あの怒りの感情は、私の執着だったんだなと、今なら分かる。
私が母親に執着していたから、あれだけ苦しかったんだなと思う。
私は、母親への執着を手放して、ほんの少し身軽になれたように感じた。