ちょっとした情報が世界相場を一瞬で動かす現代、日本は相変わらず、おろおろ、こそこそしている。
(かつて、間諜は一人で二個師団と言われたが、忘れっちゃったみたいで)

そのシステムはコンピュータネットワーク技術が担っているのだが、(情報流通速度は半端ない)そこを流れる情報は人力で収集しているとこは数千年変わらない。さらに、情報を支配した者が世界を制することも変わらない。基本を思い出そう。

信長の桶狭間
(敵大将をピンポイントで探し出し、一撃)
毛利元就の囮作戦
(敵にうそ情報を流し、設定した場所に攻撃してきたとこを背後から撃つ)

で、世界は既に通信会社に支配されている。
世界中に情報収集拠点、スパイが置かれている。

イギリス ロイター
アメリカ AP  UPI
フランス AFP
ロシア  タス
中国   新華社

日本は一応、共同通信、時事通信
(規模が小さく、世界を支配できていないようだ。
世界各地に情報収集拠点があるわけではないらし。
情報が古いので最近はもうちょっと進化してるかも)

で、その中心がロイターだそうで興味深い。
一体どんな経緯でこうなったか?
まず、知っておく必要はあるかな。
(現在のインターネットも従来の手法を踏襲して高度化された。)
(なお、古来の狼煙通信、鏡による光通信、旗振り目視通信も中継によってかなり高速で情報を送れたが、世界を支配するとこまではいかなかったので、それ以降の話しとして、、、)

日本が幕末に向かう時代、産業革命で先行するイギリスを追う形でフランス、パリでは情報通信会社が先行したようだ。アバス(後のAFP)
(イギリスは「タイムズ」誌が今も君臨だが)
ここに、ドイツからロイターとヴォルフが翻訳者として採用される。普通はサラリーマンとして生きていくところ、二人は激動の時代に反応する。
(そういう時代が、ことの発端であり現代に続く情報価値の時代へと導いていく。)
二人は独立を目指し動き出し、ヴォルフはビスマルクの御用情報屋になるのだが、ロイターは安定せず流浪しながらドイツに戻るがヴォルフ支配をしのげない。
そして電信の時代、新鮮な情報が高い価値を呼ぶ時代へ。
アバス、パリから近傍都市への電信線を支配、
ヴォルフ、ベルリン近傍の電信線を支配、
どうするロイター、、、

彼は両方の電信線を繋ぐ領域に伝書鳩を飛ばし、
パリーベルリン間の高速通信線を先取りする。
何とも古風な方法だが、なんと鉄道より鳩の方が速かった!
と、なんとか食いつないだもののここに電信線が作られるとお手上げになった。当然。
だが、運命は不思議だ。
この間に出会ったジーメンスのアドバイスで、ロンドンに渡り、海底ケーブル敷設完了とともに再起動、ユダヤ人からキリスト教徒イギリス人になって大英帝国の情報網構築に走り出す。
ちょうど大英帝国絶頂期、第一回万国博覧会が行われる年、彼はフランス、ドイツを凌駕すべく、海底ケーブル技術を駆使して、
アメリカ、中東、インド、シンガポール、上海、長崎、横浜、東京へと通信網を構築してゆく。まさに世界制覇。その後、紆余曲折はあったが、後継者の努力で今もロイター通信は世界情報通信会社の一角(中心かも)にいる。(「タイムズ」をも凌いだ。)

井の中の蛙、内向的ノリが好きな日本人には理解し難いかもしれないが、世界は支配の論理で動いている。誰かに迎合したり、依存したり、逆にいきがったりのノリでは立ち行かない状況だ。
知れずイニシアティブを取れるか?
得られた情報が、流した情報が物を言う。

以前に、これからは日本式を輸出すべき
と言ったが、まずは日本というものが、どういうものかを正確に世界に理解してもらうことが大事です。
各社に嘘情報を流されたら、たまったもんじゃない。
自分から発信しないとね。

日本アニメは、その機能を十分に果たしていると言える。さらにもっと多くの分野で評価を得よう。
(USスチールを世界制覇できる企業へと成長させられるでしょうか?そしたらアメリカにわかってもらえるところだけど。ビール会社がアメリカに進出するそうだ。どうなるでしょう。
寿司、醤油は既に高い評価を得ている。
フランスではベントーが大人気。)