横浜を歩いていると丘の上は新興住宅地だらけで、元の山林の原型を留めていない。ものすごい山林破壊の跡だが、これとは別にこの新興住宅地の構造にいろいろ気になるとこがある。
いくつかの住宅地計画がばらばらに進み、その接続部に一貫性がないので道がわかりにくいだけでなく、
特に、その隙間にミニ開発が多く、(大きいものもあるが)かつ独立していて隣りと連携がない構造のものが気になる。(地図をしつこく調べると裏手にけもの道がある場合があるが、歩いてみると、これは使えない。)
地図で見ると

虫食い状態
入り口が一つのとっくり型

さらに、複数の住宅地が1本の道路に接続する

ぶどうの房状態

が目立つ。高度経済成長時代からのイケイケ住宅地作りの結果と思われる。
住むには、よそ者のクルマの侵入、無意味な通過などを排除できて安心だが、
出入り口が一個だと、そこが地震などで破壊すると

物資搬入ができない。
(古いタイプだと内部に商店もない)
クルマでの買い出しができない。
見晴らしのよさを求めて高台に作られているので、
水道管が損壊すると、
貯水池へ水を上げられなくなる。

さらに山林に囲まれているので、山林火災が発生すると(一軒から出火しても)逃げ場がない。

がけ崩れも起こりうる。
内部に公園、広場がない場合も多い。

という防災上の危険リスク満載と思われる。
もちろん自治会が察知していて対策を講じてはいるだろうが、避難計画くらいであろう。
(食料ストック庫がありそうなものだが、見たことがない。)

いかがですか?
能登半島先端の孤立地区とそう変わらないですよね。
(通信は丈夫な鉄塔やアンテナがあちこちにあるから大丈夫?アンテナチェックしてます?)

日本は物流ネットワークが完備してるかのような信仰がありませんか?
水と食料は常に供給される。
クルマがあるからいつでも買い出しができる。
地震で一時止まってもなんとかなるさ。

でも、周辺人口が多いから大震災で広域に崩壊すると、配給しやすい大規模住宅地優先になるでしょうね。(自治体職員といえそんなに賢くないし、小さなコミュニティに気が回らないでしょう。羽田空港の管制官も飛行機が多すぎて、一個一個の動きを把握できてないじゃん。)

今一度身の回りの状態をチェックしませんか?

というとピンとこないでしょうから、地図からリスクの高そうな住宅地を上げて見ます。既に防災対策完備しているかもしれませんが、構造的なリスクとして上げます。
(孤立しても暫く生きていける、火災は消火設備があり訓練を実施しているなどは地図からはわからないが、道路損壊、大規模山林火災などのリスクは見える。)

具体的に言うと、
何故か横浜市と鎌倉市が接するあたりから逗子、横須賀にかけて多い。(なお、全てを網羅はしていないです。)

・とっくり型

磯子台パークハイツ(団地なので人口も多い)
大船湘南ハイツ
今泉台
能見台2丁目
阿王台団地
金沢文庫コーポランド
レイディアントシティ横濱(入り口がトンネル)
長倉町住宅
七里ガ浜2丁目
住友常陸住宅
二階堂
小坪7丁目
亀ケ岡団地
東朝比奈、三信住宅
葉桜住宅
イトーピア逗子葉山団地
逗子アーデンヒル
逗子グリーンヒル
小坪3丁目
長沢3丁目
野比3丁目

・出入り口2箇所は少ないかと

高船台
片瀬山
西鎌倉
御所ケ丘住宅地
新鎌倉山住宅
七里ガ浜東
湘南鷹取2、3丁目

一応は一時避難所は決まっているはずだが、

行かれるか?
遠くないか?
行ったら食料はあるのか?
それはいつまでなのか?
家の防犯は気になる。

いろいろ不具合はある。こういう住宅地構造じゃなければ安全とも言えない。他人事でもない。よ〜く考えておきましょう。
(能登半島地震は2週間経過し、輪島周辺の復旧はまだ明確でないが、金沢市はもう大丈夫!観光来てよと切り離しが始まっている。横浜市、鎌倉市など市の中心部が回復したら、切り離されるかもしれないことを念頭に考えよう。)