ラストラブレタープロデューサーです。
今日はゆうちょ銀行の件を通して、
ぜひ知っていただきたいことがあります。
先日、ゆうちょ銀行とかんぽ生命の限度が
下記のように上がりました。
ゆうちょ銀行 1300万円⇒2000万円
かんぽ生命 死亡保険金 1300万円⇒2500万円
なんで限度額を上げるのか??
目的は、
わが国最大の国債の買い入れ機関の強化
になります。
郵便局に集められたお金は、
一番安全(と言われている)な国債(=国の借金)
に投資されます。
今年の国家予算の内訳は
一般会計総額は92兆2992億円。
うち、新規国債発行額が新規国債は44.3兆円。
これを新たに借りるならいいんですが、これまでにも
たくさんの借金をしています。
2009年末時点の「国の借金」は871兆円。
そこから借入金や政府短期証券を除いた日本国債の残高は約700兆円。
これを返すために、また新たに借金をする、その額が約140兆円。
合計約180兆円が新たな国債が発行されます。
完全な自転車操業で日本は成り立っています。
こんな状態で金利が上がったら、国の借金は膨らむ一方。
なので、日本の金利が上がらないと思っていいでしょう。
じゃあ、700兆円の国債を支えているのは誰でしょう??
日本の国債価値暴落を防いでいるのは誰でしょう??
下の表をクリックしてみて下さい。
日本国債の保有割合についてまとめてあります。
そう、一番のお得意様はゆうちょなんです。
■政府系
日本の借金の最大のお得意様は、ゆうちょ。
金額にしてざっと150兆円。
日本国民1人1人が郵便局にせっせと貯金してきたお金で
日本国債全体の4分の1弱を買い支えています。
限度額が上がれば、さらに貯金する人が増える。
貯金額が上がれば、それだけ国債が買える。
それを狙ってるわけです。
かんぽが9%、日銀で7%、
社会保障基金で10%、一般政府で10%、
年金などで5%。
自分で発行して、自分で買い支えてるという
面白い構図ができてます。
■民間金融機関
銀行預金も日本国民の財産です。
国債の9%が銀行預金です。
本来は、企業融資などに活用されるべき資金です。
しかし、長く続く景気低迷、デフレにより構造的に
お金の巡りが悪くなっています。
企業貸しするより、国債の方が安全。
ボクらがゼロ金利で預けているお金を
1.5%の国債で回す。
結果として、銀行に預けた資金も、民間の活力には
ならずに消去法的に国債購入に向かっている状況を反映しています。
生損保で約11%、他金融で約6%。
皆さまにお支払いいただいている保険料、
安全確実に投資する先として、日本国債が選ばれているのです。
■年金
年金で約5%。
公的年金・年金基金のうち、100兆円を超える金額が
国債購入に充てられています。
ただでさえ、ずさんな管理により「消えた年金」と騒がれています。
国債が暴落すれば、本当の意味で「年金」が消えてなくなるわけです。
ひとりひとりは国債に関わっているつもりがなくても、
間接的には関わっているわけです。
どんどんどんどん借金が膨れ上がる日本。
お金を大量に発行すれば、その価値は下がります。
長期的に考えれば、間違いなくインフレが起こります。
あなたが円だけで資産を持っていたとすると、
資産価値はインフレが進むとともに、減ってしまいます。
という視点を入れながら、長期投資を考えていただきたいのです。
30歳の方が、毎月ゼロ金利で5万円貯金します。
年間60万。それを30年間やれば、総額1800万。
しかし、インフレが起こって、価値が半分になっていたとしたら、
1800万円貯めた意味がありません。
インフレに負けない資産形成をしていますか??