新NISAの「成長投資枠」では国内の高配当株が人気化しています。Jリートの配当利回りは図2のとおり、一般に高配当とされる「3~4%以上」を上回っています。また、高配当株は「利回りが魅力」とは言え、「株」である以上、内外の株式市場全体の動きに一定の影響を受けざるを得ません。

Jリートの特性を勘案すると、株式アレルギーが強かったり、日々の市場動向を追うことが難しい投資初心者が長期的な積み立て投資を行うのに向いていそうです。ただし、新NISAの「つみたて投資枠」の対象商品は、主たる投資対象に「株式を含む」ことが要件となっているため、Jリートのみを対象としたインデックスファンドは含まれていません。こちらは、「成長投資枠」で買うことが可能です。

古くからの投資格言に、「人の行く裏に道あり花の山」があります。皆が「外国株式投資!」と騒ぐ中、Jリートの積み立て投資は一考の余地がありそうです。

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だそうですが

Jリートの特性とは何でしょうか?「株が内外の株式市場全体の動きに一定の影響を受ける」ように、借入金で運用にレバレッジをかけているJリートは金利動向の影響を受けますし、「Jリートの配当利回りは3~4%以上を上回ってい」るのに、その値段と利回りで買えるということは、市場参加者がその利回りは金利上昇による負担増によって維持できないとの予測で売り手と買い手が合意しているからです

また自宅不動産というJリートと同じ属性の資産を自己保有しているのであれば、既に数千万円の不動産アセットがポートフォリオに存在しているので、そこに同じ日本の不動産アセットであるJリートを追加するのは集中投資になります

自宅不動産を保有してなかったとしても「Jリート 時価総額」は「2023年6月末現在、Jリート時価総額は約16兆円」だそうですが、日本株式のプライム市場時価総額は949兆円(2024年5月30日)と比較すると1.7%(1/40)ほどの規模しかありませんし、日本市場に投資するなら株式と比較して1.7%以上の比率で投資するのは集中投資です

何より自分が働いてて年収×労働年数という円建て資本を持ち、年金×65歳以降の生存年数という社会資本も円建てで持っているのであれば、金融資本の投資先くらいは円以外の資産に投資したほうがバランスが良くなります

リートを買うとしても円建てのJリートは不都合ですし、海外インデックスには海外リートが入ってるので海外インデックスファンドを保有しているなら海外リートを追加で保有する必要はありません