改めて考える資産形成の必要性と商品選択の難しさ

また、多くの人にとって、資産形成を始めて最初の関門となるのは、やはり商品の選択ではないでしょうか。何しろ投資信託だけでも約6,000もの商品があり、新NISAの「成長投資枠」の対象商品でも1,800以上(ETFなど上場投資信託を除く)。その中から自分に適した商品を選択するのは、至難の業といえるかもしれません。

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資産形成で最も重要なのは、「投資を続ける」こと

一方、資産形成の目的が老後の備えで、リタイアの年齢が近づいてきた人であれば、徐々にリスクを下げていく必要もあります。いくら長期で見れば回復する可能性が高いとはいえ、運用できる期間が短ければ、損失を取り戻せない可能性もあるからです。具体的には、例えば株式型の投資信託の比率を下げ、相対的に変動の幅が小さい債券型の投資信託、あるいは預金などの比率を増やせばいいのです。

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だそうですが

「投資信託だけでも約6,000もの商品」があるだけでなく、毎年300ものファンドが新設され、ほぼ同じくらいの商品が消失してます

 



6000本のうちの5%が毎年入れ替わるので、10年後にも残ってる商品は(0.95)^10=60%、20年後にも残ってる商品は(0.95)^20=36%ですし、今ある6000本のうち20年後まで残ってる商品が36%しかないとしたら、20年前から生き残ったファンドの成績がいかに(現時点で)優秀だからといって、それは生き残りバイアスでしかありません

また「自分に適した投資商品がある」というのは売り手が作り出したセールストークでしかなく「長期・分散・低コスト」な商品が1本あれば、その商品に投資する金額でリスクを調整すれば、「商品を選択するのは、至易の業」といえます

また、歳をとったからといってハイリスク&ノーリターンでハイコストな内外債券を買わなければいけない理由はありませんし、子育てや住宅購入といった支出責任から解放されて、年金というベーシックインカムを手に入れた老後世代は、むしろリスク資産への投資金額をセーブする理由は無いとも考えられます

とはいえ、歳をとって一番心配しなければいけないのは、弱った五感と肉体ではお金を有意義に使えないことなので、元気なうちに好きなものを食べて、好きな所に行って良い経験に投資することのほうが重要ですけどね(;'∀')