海外資産で運用する投資信託にとって、為替変動は運用成績を左右する要因だ。為替ヘッジ「なし」のファンドの場合、円安・米ドル高でリターンを上乗せできる一方、為替ヘッジ「あり」は、円安の恩恵を受けられないばかりか、為替ヘッジのコストも運用成績の重荷となる。

直近1年で円は対米ドルで約15%下落した。ヘッジコストは足元では年率5%台で高止まりしており(図表1)、為替ヘッジ「あり」のファンドには不利な状況が続いている。

為替ヘッジの有無が運用成績に与える影響の大きさを探るため、いくつかのファンドについて2024年4月末時点での1年リターンを比較した。

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先進国株式型の方が、先進国債券型よりも為替ヘッジ「あり」と「なし」の運用成績の差が大きくなったのは、株式や債券などの資産の値動きに為替を掛け合わせることによる複利効果の影響だといえる。先進国株式型に投資する際には、為替ヘッジ「あり」と「なし」で運用成績の差が大きくなるケースがあることに留意すべきだ。

当たり前ではあるが、ここ1年のリターンを見る限り為替ヘッジ「なし」で資産運用するのが有利な状況だった。今後の日米の金融政策の動向によっては円安トレンドが反転し、投資信託の運用成績への影響が変化する可能性もある。

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だそうですが

保険会社が提供する保険サービスの原資が客が払う保険金で、保険会社が一定のコストを差し引いた残りの金で保険金が支払われるので、保険会社と契約する顧客全体はコストを払う分でマイナスリターンとなります。

為替ヘッジという価格変動に対する保険サービスを提供する金融機関がヘッジコストによって儲からなければ、そのようなサービスは成り立たないので、為替ヘッジ「なし」と「あり」を比べれば、当然為替ヘッジという保険コストを負担する投信は儲からないはずです

保険の効用はリターンを放棄してリスクを他人に押し付けることなので、資金をリスクに晒してリターンを得る行為の真逆だから「為替ヘッジ」は「資産運用に安心を求める」のと同じくらい無駄で高コストで効率が悪いと思います