TOPIXと日経225の違い-どちらに投資した方が有利なのか
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さて、結論であるが、以上見てきたように、これから資産形成をする人にとってはドル平均法でコツコツ日本株式に投資していくことがおすすめである。日経225ファンドでもTOPIXでも大きな違いはないが、過去のデータでは日経225の方がリターンはやや大きかった。加えて、新聞報道等で目にすることが多いのは日経225なので、相場感覚を身に着けるには日経225の方が良いのかもしれない。

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だそうですが

「過去のデータでは日経225の方がリターンはやや大きかった」は「どちらに投資した方が有利なのか」の評価軸には成り得ません

投資の基本が「長期・分散・低コスト」であると理解しているのであれば、225銘柄にしか分散できておらず、値嵩株の動向が極端に値動きの影響する日経225よりも、2165銘柄の時価総額ウェイトで分散されているTOPIXのほうが分散されているという意味で、投資の基本に沿った投資先です

同様の考え方をすれば、米国株約500銘柄に投資するS&P500インデックスファンドと、世界の大中型株約3000銘柄に投資するオールカントリー&ワールドインデックス連動ファンドを比べれば、米国株に集中投資した結果のほうが過去パフォーマンスがどれほど優れていたとしても、今から投資すべきは、より分散されたオールカントリーが投資の基本に沿った投資先です

「過去のデータで〇〇の方がリターンが大きかった」が評価軸に成り得るのであれば、過去の成績が優秀だったアクティブファンドを買っても優秀なパフォーマンスが得られるはずですが、そうはなってない現実を鑑みれば、分散投資に徹するべきです

「TOPIXと日経225のどちらに投資した方が過去は有利だったかは、日経225にやや軍配が上がるが、過去の結果は今後のパフォーマンスと無関係なので、分散投資に適合するTOPIXに投資する方が集中投資の日経225より幾分マシ」が結論になると思います