米国を含め世界の株式市場は長期的に上昇基調にあり、全世界株式およびS&P500指数を投資対象にした投信は運用資産の中核として位置付けるに相応しいでしょう。また、投資初心者の「初めの一歩」としても良い選択肢ではないかと考えられます。
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相性の良い投信の組み合わせを見つけ、分散効果を狙おう

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図2は分類別投資信託の組み合わせに応じた相関関係を示しており、分散効果が期待できる組み合わせほどマスの色を濃くしています。オルカンであればタテ列4グローバル株式に分類されるため、-0.7~0.7の範囲にある資産の組み合わせは国内債券、国内REIT、コモディティ、先進国債券(投資適格)、新興国債券。数値が小さい(色の濃い)組み合わせほど分散効果が期待できます。S&P500はタテ列2先進国株式に分類され、国内債券、国内REIT、コモディティ、新興国債券との組み合わせにより分散効果が期待できます。このように保有する投信と相性の良い投信を組み合わせることで、ご自身のポートフォリオがより盤石になるはずです。


今こそ日本株式(国内株式)を再評価し投資比率を引き上げるべき、身近な日本株式ならETFや個別株の選択肢も

ここまでオルカン、S&P500を中心とした分散投資を考えてきました。しかし、そもそも新NISAでオルカンやS&P500を買うべきであるとの論調は、日本の株式市場がバブル崩壊後に低迷が続き米国株式および全世界株式に比べてリターンが見劣りした過去の実績が前提にあるのではないでしょうか。

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日本株式の上昇機運が高まってきた今、オルカンなどの投信だけでなく、日本の個別銘柄やETFにも積極的な投資を検討してみてはいかがでしょうか。

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だそうですが

まず、投資の基本は「長期・分散・低コスト」なので、投資先としては投資初心者だろうが、ベテランだろうが、時価総額比率で全世界株に分散するのが最適解です

インデックス投資がアクティブ投資に優れるのは「平均投資家有利の原則」を体現できるからであって、市場の効率性とは関係なく成立する頑強さがあります

 


前半で「-0.7~0.7の範囲にある資産の組み合わせ」を推奨してますが、オルカンと日本株の相関係数は0.83と相関係数が高いので、最後の結論で「日本の個別銘柄やETFにも積極的な投資」推奨するのはダメだと思います(;'∀')

いずれにせよ、「日本の株式市場がバブル崩壊後に低迷が続き米国株式および全世界株式に比べてリターンが見劣りした過去の実績が前提」になるのではなく、日本の株式市場が世界時価総額で6%しか占めてない現状において、日本企業で働くという「年収×以降の労働年」という大きめの円建ての人的資本と、65歳以降の生存年数×年金額という円建ての社会資本を持ってる日本人が、金融資本の投資先でまで円建て資本の日本株を買うのは集中投資です