実は「米国グロース株」偏重
「オールカントリーが、低コストで世界中に分散投資できる優れた選択肢なのは確か。しかし、中身は偏っている」。楽天証券経済研究所の篠田尚子さんはそう指摘する。

直近の資産配分を見ると、米国株だけで6割を超えている。「世界に満遍なく投資する」というイメージからはやや遠い。

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「オールカントリーはいわば『昨日までの成功者』の集合体。今後新たに成長する地域や企業への投資は後追いになる」(篠田さん)

そこで編集部では今回、プロの意見を基に「オールカントリーを超える世界分散投資」のやり方を模索。新NISAのつみたて投資枠で買える投信だけでも、様々な選択肢が浮かび上がった。

地域配分から決める投信
オールカントリーとは全く別の資産配分になっている全世界株式のインデックス型投信が「eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)」だ。日本、先進国、新興国それぞれに約33%ずつ配分する。
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GPIFと同じ比率で攻める手も
「オールカントリー1本」への投資は株式100%であり、それなりのリスクを負っていることにも注意が必要だ。「残りの運用期間の短いシニア層などにとっては、債券と組み合わせて価格変動を抑えたバランス型投信も考えたい」(格付投資情報センターの岡忠志さん)

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複数投信の組み合わせも
もっと理想的な資産配分を求めるなら、個別の投信を組み合わて自分なりの比率を作る手もある。

篠田さんが提案するのは、オールカントリーをベースにしつつ、今後の注目度が高いのにオールカントリーでは比率が少な過ぎる、日本株とインド株を"トッピング"する手法だ。「オールカントリーの中の新興国株は、過去に強かったが下げ基調の中国株がまだ中心であり、最も期待されているインド株が少ない」。篠田さんは「オールカントリー50%、日本株25%、インド株25%」が一つの案だという。

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だそうですが

インデックス投信を持つメリットは「平均投資家有利の原則」を体現できることにあります

 


現状の世界が「米国グロース株偏重」であったなら、その比率をそのまま受け入れることが重要であって、そこに(当たるかどうかも判らない)意思を込めて日本やインドへの投資比率を変える(集中投資する)のは「長期・分散・低コスト」という投資原則に反する無駄な努力です

2000年代に流行った新興国ブームが継続すると思い込んで、新興国投資比率を高く持つことで米国躍進に乗りきれなかった「セゾン資産形成の達人ファンド」の(平均にも及ばない)成績には学ぶものがあると思います(;'∀')

 


『「世界分散型投資信託」はオールカントリーだけじゃない』の、じゃないの次候補として上がるとすれば「FTSE Global All Cap Index」だと思います

 


オールカントリー(47ヶ国で約2700銘柄の大型中型株で時価総額カバー率85%)とFTSE Global All Cap Index(48ヶ国で約8000銘柄の大型中型小型株で時価総額カバー率98%)を比べれば、分散が効いているのは後者です

とはいえ

できればオールカントリーではなくFTSE Global All Cap Indexに連動するファンドに投資したいんですが、残念ながらFTSE Global All Cap Indexに連動する楽天・全世界株式インデックス・ファンド 『愛称 : 楽天・VT』は、信託報酬が0.13%、実質コスト0.19%、23年7月の総経費率0.20%とオールカントリーよりも高く、米国株のVT(経費率0.07%)を直接買った方がコストを下げられますが、購入時、売却時に為替手数料がかかり、確定申告で外国税額控除を申請しないと税金が取り戻せず(国産投信なら自動)といったデメリットが生じるため、旧NISAではVTを買ってましたが、新しいNISAからは(面倒くさいので)オールカントリーを買ってます(;'∀')