「この図は、アメリカで資産運用を始める際によく見かけるものです。20~70代にかけて長期の資産運用を行うにあたって、ライフステージの変化に合わせて資産配分を変えていくことが重要であることを示しています。若いうちは株式8割、債券などの資産2割である程度リスクを取っても問題ないですが、リタイアが見えてきたら少しずつ株式の割合を減らし、リタイア後は投資の大部分を債券などにしつつ、多少は株式も保有して資産運用を継続していくことが理想的だといえます」

なぜ、若いうちはある程度のリスクを取っても問題ないのだろうか。

「多くの人にとって長期的な資産運用の目的は、老後資金の確保だと考えられます。若い人だと20~30年は使う予定がないお金となるので、リスクを取って仮に値下がりしたとしても、取り戻す時間があります。また、現役の間は定期的な収入があり、資産運用で損失が発生したとしても、積立投資を継続して好機を待てるため、リスクを取ってもいいといえるのです」

一方で、リタイアが近付くにつれてリスクを下げていくのは、「収入がなくなるから」。

「リタイア後は、運用してきたお金を取り崩すことになるかもしれません。そのタイミングでリーマンショックのような金融危機が起こると、株式中心の資産は大幅に減る可能性があります。そうならないために、リスクの低い債券などに切り替え、安定性を高めることが重要なのです。また、リタイアして収入がなくなると、値下がりしたときにその後の生活費を補うものがなくなるので、リスクを下げておいたほうが安心だといえます」

長期的な資産運用において重要なのは、「収入を得る力」ということだ。

「お金を稼ぐ力=人的資本があれば、収入という資産が得られるので、投資で多少リスクを取っても資産全体におけるリスクは低いと捉えられます。しかし、収入がなくなると、預金や投資が金融資産のすべてとなるため、投資のリスクも抑えたほうが安心といえるのです」

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だそうですが

ウェルスナビCEOとしては「全自動で!」という機能が必要不可欠であって、それは素人さんには難しい作業だから、ウェルスナビに年1.1%という手数料には払う価値があるんです!と主張したいから、この手の年齢比率で株式債券比率を変えることが素晴らしいという主張(ポジショントーク)を展開するのは理解できますが、、、

「ポートフォリオにまで加齢させる必要はない」(byウォーレン・バフェット)と言われるように、お金は沢山あっても困るものでもありませんし、たとえ一定金額以上の損失を抑えたい(最低でも2000万円はどんな暴落があっても手元に残したい)といったニーズがあるならば、投資商品ではなく、投資金額でリスク調整をすれば良いだけです

2000万円は1000万円までの普通預金と個人向け国債で運用して、残りのお金は全世界株インデックスファンドで運用すればいいし、人的資本がなくなっていた(働いてなかった)としても、それまでの人生で年金をちゃんと収めていたら、生きてる限りの間は隔月で年金が支給されるという円建ての社会資本があります

「普通預金+個人向け国債変動10年+世界株インデックスファンドを好きな割合で持つ」というポートフォリオを持ては、ウェルスナビに年1.1%なんて高額手数料を使う必要はありません

ちなみに、若年夫婦には教育、住宅、車、旅行、等々の「支出責任金額」があるので、フルインベスト状態で支出寸前に資産半減すると、支払い不能になるというリスクがあるので、ある程度の資産を価格変動の少ない現金等資産で残す必要がありますが、年金といういわば「ベーシックインカム」があり、家も買ってローンも返済済で、子供の独立した老齢夫婦には「支出責任金額」もないので、全世界株にフルインベストでも構わないとも考えられます