最大のデメリットは手数料
ロボアドは日々の値動きに応じて最適ポートフォリオに向けたリバランス(資産配分の調整)を行うため頻繁な売買が付きもの。NISAの場合、その分「枠」を費消してしまうことになり相性がよくなかったが、最近はNISA対応も進んでいる。ウェルスナビが新NISAのつみたて投資枠、成長投資枠両方に対応。sustenキャピタル・マネジメントの「SUSTEN」はNISA枠を節約する機能も標榜する。その他数社が同様に投信の枠組みを使い「ロボアド投信」化することでNISA参入の準備を進めている。

便利な機能にはコストがかかる。投資一任型のロボアドの運用手数料は年1.1%が標準的だ。インデックス型の投信を買えば信託報酬が年0.1%を切るものもある。30年間保有した時、単純計算で運用資産に占める手数料の割合が33%になるか、3%になるかの違いにつながる。それを上回るリバランス効果を期待しての手数料、ということを理解しておこう。

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だそうですが

債券と株式の値動きにマイナスの相関関係があったところで、期待リターン1%の債券と期待リターン6%の株式を半々で持てば、どうリバランスしようと期待リターンは3.5%前後です

株式が上昇して儲かった時に、わざわざ儲かった資産を売って儲けの少ない資産に切り替えるのが株式債券のリバランスなので、株式100%運用に比べれば、期待リターンは常にほぼ半減します

投資の基本が長期運用であることから考えても、増えた株式資産をリバランスという名目であっても短期で売って債券に切り替える運用に合理性はありません

100万円を年間経費率0.07%で期待リターン6%の株式100%運用で30年運用した場合の結果が574万円で30年間で払ったコスト計は5.9万円
100万円を年間経費率1.1%で期待リターン3.5%前後の債券・株式バランス運用で30年運用した場合の結果が281万円で30年間で払ったコスト計は59.9万円

比べれば、債券・株式バランス運用の最大のデメリットは手数料の差額(59.9‐5.9=54万円)なんかより、株式100%運用してたら得られたかもしれない利益の機会損失(574-281=294万円)だと思います