5――まとめ

検証結果は「S&P500の1月一括投資」が最も有利だったが、もちろんこれは過去の結果である。将来は不確実性を伴うが、恐らく今後も長期的にはリスク・リターンともS&P500のほうがオルカンよりも少し高くなることが現時点では想定される。
 
もっとも、2024年にリーマンショックのような出来事が起きることを恐れるなら一括投資すべきでないし、経済危機までは想定しなくても米国株の大幅下落リスクを避けたいなら「1月一括投資」が正しいとも限らない。一方、まとまった投資資金がない人にとって「毎月投資」が現実解であることは言うまでもない。
 
また、今後もS&P500のリターンが長期的にオルカンを上回る保証もない。米国株の“一本足打法”は危険だと考えてオルカンを買えば投資資金の約6割が米国株で残りは世界中に分散投資できるし(図表6)、米国一極集中のリスクを承知でS&P500を買うのもいいだろう。冒頭に“終止符を打つ”と大風呂敷を広げたが、要は好み(リスク選好)の問題だ。
 
いずれにしても資産運用において将来の多くは不確実だ。国際情勢や各国企業の状況が変われば、株価指数の優位性も逆転しうる。短期的な値動きに目を奪われることなく、時代の大きな流れに応じて投資先を決めることが肝要だ。

---
だそうですが

「恐らく今後も長期的にはリスク・リターンともS&P500のほうがオルカンよりも少し高くなることが現時点では想定される」のであれば、S&P500にはそれなりの高値がついてるので、S&P500への集中投資は避けるべきです(;'∀')

「いずれにしても資産運用において将来の多くは不確実」ですが、2000年代の新興国ブームにしても、2010年代のGAFAMブームにしても「時代の大きな流れ」は後から判明するので、肝要なのは過去から現在までの「時代の大きな流れ」は現在価格に織り込み済みだと理解した上で「長期・分散・低コスト」&「大きく・早く・有利な場所で」投資に努めれば良いと思います