本澤二郎の「日本の風景」(5241A)

<医療事故死=財閥・東芝と岩手医大は天地の落差>

人は自身に襲い掛かった悲劇を忘れない。同じようなことが起きると、怒りと同情が沸く。「医師失格」(長崎出版)の取材を通して、医療大国と信じてきた日本が、その実、医療事故大国であることに気づかされる。次男正文の悲劇と無念は、凡人にとって最優先関心事である。経験のない第三者には理解できないことだが、それでも声をあげることで、事態を少しでも前進させようと必死になる。以下の記事に注目してもらいたい。

 

「たん吸引不十分、ケア児死亡 岩手医大病院で医療事故」

数日前に共同通信が流した記事の見出しである。岩手医大は反省と謝罪をした。当たり前のことである。そうしたことで同医大は医療事故を教訓にして再生していく。人間の組織はこうして前に進むことができる。当たり前のことだが、岩手医大の対応に敬意を表したい。我が家の次男に対して、財閥の三井住友傘下の東芝病院は、そうしなかった。

2010年4月7日に誤嚥性肺炎で入院した数時間後に、哀れ正文は個室に押し込まれ、100分も放置され、痰がのどに詰まって悶え、悶え抜いて院内で孤独・窒息死した。こんな軽率重大な過失に対して、東芝は現在に至るまで反省も謝罪もしない。岩手医大とは真逆の、悪魔の東芝と断罪したい。

人の命に向き合うことができず、社会的責任を果たさない東芝経営陣と株主は、人として組織として失格である。人間の屑である。東芝再生は不可能だと、改めて警鐘を鳴らしたい。

 

<財閥には反省も謝罪の文化がない=天皇の官僚と同じ>

駆け出しの政治記者が不思議な思いで見つめた社会現象?の一つが、右翼の街宣車のことだった。国会と自民党を十重二十重と囲む反政府街宣車の大騒音に、永田町と平河町に暮らす政府職員・国会議員は、毎日閉口していた。

田中角栄内閣と大平正芳外相による日中国交正常化に対して、右翼が猛反撃する街宣車。背後のA級戦犯勢力・岸信介や笹川良一らの抵抗でもあった。この右翼の暴走について、駆け出しの記者は理解できなかった。その行動力と資金力はどこから出ているのか?

筆者は平和軍縮派の宇都宮徳馬に尋ねた。「財閥からの金だよ」と彼は即答した。その時からである。「財閥」が目の前に壁となって浮かんできた。敗戦で占領軍は、侵略戦争の元凶となった軍閥と財閥を解体したが、その財閥が復活していた。右翼街宣車の政府批判の黒幕は、財閥だった。目からうろことはこのことか。

 

財閥は反省・謝罪の文化がない。高圧的で権力的である。そう分析すると、日中国交正常化に取り組んだ当時の自民党には、右翼に屈しない護憲リベラル派が存在した。その史実を国民もジャーナリストも知らなければならない。

 

<日韓・日朝・日中・日ロなど隣人との関係修復は不可能>

その確たる証拠を、命で父親に教えてくれた人物が、次男正文だった。次男と宇都宮が我が生涯の恩師なのだ。読者諸兄は、このことにしっかりと気付いてもらいたい。

右翼が宇都宮の選挙区に、三文作家の石原慎太郎をぶつけてきた理由も理解できるだろう。右翼の結束は、小勢力ゆえに結束して体当たりしてくる、これが特徴である。

右翼には、護憲リベラル派はいない。左翼から右翼に転向した典型人が読売の渡辺恒雄だ。現在の転向組が岸田文雄。木原誠二や上川陽子らも同類かもしれない。

権力欲しさに信念をドブに捨てる輩は、カルト教団にもいる。池田大作の公明党創価学会であろう。目下、内部からの批判にさらされて、信濃町の悲鳴はすさまじい。統一教会にも言えるが、無理強いした献金を、本人に返却してすっきりしたらいい。

 

財閥は、戦争で莫大な利益を上げる悪魔企業である。右翼政権の黒幕である。分からなかったらツネに聞くといいだろう。43兆円に浮かれる面々でもある。

しかも、彼らとその仲間の政権の下では、反省も謝罪もできないため、隣国との関係正常化は不可能だ。大陸や朝鮮半島の人々との真の和解は困難である。従軍慰安婦・徴用工犯罪は、世界史に刻まれて消えない。

 

<岸田の統一教会・闇献金退治はいい加減すぎる>

最近のびっくりニュースは、笹川ギャンブル財団にツネが乗り込んでいたことを知ったことだ。森喜朗という岸の信奉者だけではなかった。笹川ゴルフコンペにすっ飛んでいく輩に、安倍晋三・小泉純一郎・麻生太郎・森がいたが、さらに岸田とツネまでが加わっていたとは?これは大ニュース!

政権たらい回しの闇のグループである。ここから今回の自民党・安倍清和会の闇献金疑獄を分析すると、岸田のいい加減すぎる対応を見て取ることができるだろう。

福田康夫はえらい。宮澤喜一の護憲リベラル・隣国との友好関係に傾注している。護憲リベラルの時代は必ず到来する。そうでなければ、日本は完璧に沈没するのだから。

沈没した後に再生の芽が出てくるのか?

 

<検察の正義は雑魚ばかり>

昨夜日刊ゲンダイの有能記者の取材を受けた。岸田の手口をぼやいていた。広瀬だとか00だとか、検察は弱い者いじめ、雑魚をいたぶって本丸にメスを入れない。

闇献金の牙城は財閥である。宇都宮と正文が教えてくれている!凡人にも生涯の恩師がいる!

2024年8月1日記(茅野村の仙人・日本記者クラブ会員)


 

たん吸引不十分、ケア児死亡 岩手医大病院で医療事故

(共同)岩手医大病院(岩手県矢巾町)は2014年7月30日、重い障害で体をほとんど動かせない10代男性が小児病棟に入院中の昨年10月、たんの吸引が不十分だったため窒息し、低酸素血症で死亡する医療事故が起きたと発表した。付き添いの母親が不在時に発生し、病院は吸引などの介助が日常的に必要な「医療的ケア児」に対する理解不足などが背景にあったと説明した。 外部有識者を含む医療事故調査委員会の報告書によると、男性は昨年10月16日、発熱のため入院。同18日、母親はケアの内容や注意点を書いたメモを病院スタッフに渡して一時帰宅した。翌19日に男性の酸素飽和度が下がったため、看護師が酸素投与を増やし、口や鼻からたんを吸引したが、呼吸のため喉に開けた「永久気管孔」からは吸引していなかった。この看護師が別の患者を処置しているうちに男性は心肺停止となり同日死亡した。

産経の見事な報道センスに驚愕!

パリ五輪村のヘルシー食堂、「肉を出せ!」不満続出で計画修正 「東京はよかった」の声も産経新聞 パリ五輪選手村の食堂を巡り、各国選手団から「肉が足りない」といった不満が相次いでいる。大会組織委員会は「地球にやさしく健康的なメニュー」を誇ってきたが、29日には「700キロの卵や肉を投入し、動物性タンパク質を増強する」と発表し、計画を一部修正した。