山田盟子本を読むと歴史が判明!<本澤二郎の「日本の風景」(4679)

<読者(法律家)の要望に応えて再び再掲=全国民は読もう!>

 1か月ほど前から人権派弁護士が、近くの公営図書館に通っている。山田盟子女史の本を見つけて日々にらめっこ。よほど感動したらしく二度目の再掲リクエストをしてきた。本はAmazonで見つけるか、だめなら図書館で探せばいい。ともかく誰もが圧倒されるすごい本である。日本を代表する第一級の記録作家と作品であろう。腰を抜かすような途方もない史実に、全人類が驚愕するはずだ。山田さんは、今96歳だという連絡があった。

 

山田盟子女史の本を読め!<本澤二郎の「日本の風景3200)
<「福沢諭吉の見事な実績」にアクセス殺到>
 「日本の女性よ!目を覚まして怒れ!」と共に、この最高の皮肉を込めた「福沢諭吉の見事な実績」に読者が殺到している。度肝を抜かれた歴史の大逆転に筆者ともども驚愕している様子が見えてくる。不思議と右翼の反論がないか、少ない。宮内庁か三菱のそれを期待したのだが、それない。反論できる材料がないのだろう。資料を送信してくれた大手出版社の元編集者のMさんに資料入手ルートを尋ねると、そこに一人のノンフィクション作家・山田盟子女史が現れた。初めて知った名前である。この機会に古本屋をあさって、彼女の本を読め、と叫びたい心境である。

<明治史に光を当てて見直せ=宇都宮徳馬>
 「明治には、いい芽もあったが、それはことごとく排除されて、悪い芽だけが残った。明治をしっかりと捉えなおすべきだ」という恩師・平和軍縮派の宇都宮徳馬の遺言を思い出す日々である。

 彼は、山田盟子女史の本を開いていたのだろうか。知らなかったのかもしれない。筆者は、人権派弁護士から住井すゑ著「橋のない川」を読むように勧められて、読んでみて感動した。天皇神格化の時代の史実を、右翼に配慮して小説にして発表した内容である。
 おそらく山田盟子女史の本は、明治・大正・昭和の戦前史が、女性の犠牲・生贄(いけにえ)のもとに成立した、この世の不条理を貫いていたことを喝破する、文字通りの正義の作品である。
 財閥と天皇制に屈しない史実をまとめたもので、彼女こそが日本を代表すジャーナリストに違いない。そう思えるのである。
 偽りの記述であれば、巨大財閥の三菱や三井、そして戦後の宮内庁から提訴されているはずだが、それがないのだ。


<明治維新政府の生贄にされた未婚女性慰安婦>
 歴史は、その多くが創られたものだ。為政者に都合よくまとめられている。特に明治維新以降の歴史は、信用できない。それでいて、明治150年祭に力こぶを入れた安倍・自公・日本会議内閣の、真の正体を、露骨にあぶりだしている。おわかりか。
 何事も疑ってかかれ、というのが、民主主義下のジャーナリズムの基本姿勢である。
 その点で、山田盟子女史の作品は、現代人と歴史家、内外の日本研究者に対して、衝撃を与えるものだ。明治史以降から敗戦までの日本女性の置かれた悲劇の史実を、見事に記録している。


<続く侵略軍のための従軍慰安婦>
 明治政府は、政商から財閥へと成長した三菱や三井と連携・一体化して「富国強兵」を実現、戦争国家となっていく。
 もう一つの要素は、列強、特に大英帝国の支援を受けて、日清・日露の大戦に勝利、これを起爆剤にして、半島から大陸へと侵略の足を延ばしてゆく。

 日本侵略軍の性暴力、従軍慰安婦に象徴される。主に半島と大陸の無数の女性を巻き込む。想像を絶する戦場の性暴力は、今日の中東やアフリカの内戦でも一部開花していて悲しい
 今年のノーベル平和賞は、戦場での性暴力に抵抗する医師と女性活動家が受賞した。従軍慰安婦問題は、日本右翼政権と半島・大陸との歴史認識に抜きがたい壁となっている。
 今日的課題なのだ。


<臥龍点睛を欠いてしまった山田作品>
 山田盟子女史の研究家に尋ねたいのだが、現代の慰安婦・性奴隷についての作品がない。なぜなのか。
 筆者は「木更津レイプ殺人事件」の取材を通して、やくざによる性奴隷問題を知った。女史この問題について知らなかったのだろうか。
 今もやくざにレイプされ、性奴隷となって性ビジネスを強要されている女性は、数十万人に及ぶ。間違いない。
 不覚にも筆者は、この事実に気付いたのは、2014428日以降のことである。やくざ代議士を承知していたが、性奴隷を強いられている無数の女性の悲劇について目を向けることがなかった。
 この「現代の慰安婦」についての女史の作品があれば、誰か教えてもらいたい。ないのであれば、臥龍点睛を欠いている


<現代の慰安婦を、なぜ排除したのか>
 女史は、まだ生存している人物なのか。ここ北京では、パソコンの情報機能が低いので、彼女の様子を知ることが出来ない。(この当時、しばらく北京で暮らしていた)

 日本の性奴隷文化は、やくざが代表している。歓楽街・飲食街は、彼らの縄張りである。取り締まる側が、そこで接待を受けているため、やくざを絶滅することは出来ない日本である。
 フィリピンのドゥテルテ大統領のような人物を為政者に擁立しないと、やくざを撲滅することは出来ない。日本人女性の人権意識が、余りにも低すぎるためだ。
 伊藤詩織さんの勇気を、自民党と公明党の女性議員でさえも、ソッポを向いて支えようとしなかった。TBS山口強姦魔事件を新聞は、真正面から報道しなかった。かくして、やくざレイプ犯による「現代の慰安婦」の悲劇は放置されている。警察と政治屋とやくざがつるんでいる日本なのだ。
 民主主義・法治国家と言えない日本


<大手出版社元編集者が送信してくれた本物の資料>
 ともかく、歴史を逆転させるような資料を送信してくれたMさんに感謝しながら、どのようにして資料を入手したのか、念のため問いあわせた。
 返信メールの中には天皇擁護派の反論もあるが、筆者は宮内庁や三菱など財閥が、名誉棄損で提訴していない点に注目している。
20181230日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)