窓の外では、雪が降っている。
クリスマス以降ずっと暖かくて、まさかこのまま春になるのでは
なんて期待していたのだが、、、。
一昨日くらいから寒波が来ているらしい。

ところで、先週の木曜日はイスラームの2大祭「イード・アルアドハー」だった。
アラビア言語学の授業に行ったらいきなり休講で、
休講の掲示もなかったのにどうしてだろう、
と暫くセミナーの前で立ち尽くしていたのだが、
そう言えば、この前クラスメート達が巡礼月が始まった
とかなんとか言っていたなぁ、、と考えて日にちを数えてみたら
丁度10日目だった。
受講者の90%以上がイスラーム教徒なので、
きっと教授が『どうせ殆ど来ないのに、講義をしても仕方ない』
と判断した為だろう。
とは言え、掲示くらいして欲しかった。

わざわざセミナーまで出向いていったのは私だけで、
ムスリムの皆さんはもう既に知っていたのか、
初めから来るつもりがなかったのか、人っ子一人いなかった。

今はイスラムの巡礼月で、この月にメッカに巡礼することは
ムスリムの義務となっている。
『この月の8日から10日までの間に
定められた順序・方法で、必ず集団で行わなければならない』
(平凡社『イスラム辞典』参照)
で、その10日目にメッカでは羊を屠殺して犠牲を捧げる。
同時にイスラム世界では、各家庭で一斉に犠牲を屠る。
そして、その日から3日間は祝日で、遠方の知人や友人、親戚などを訪れたりする。

エジプトにいた時は、その日が来る何日か前から
街のあちこちに羊売りがあらわれ、嫌がる羊たちが
買主に引きずられていくのをよく見たものだった。
そして、彼らはイード初日の朝早くに屠られ、
私は通りを歩いていて血の後を見たり、皮を運んでいる人を見ては
食べられてしまった羊たちのことを考えたりした。

そう言えば、何年か前に学生寮のシャワー室に
丸ごとの殺された羊が、血抜きの為に吊るされていたのを
見回りをしていた管理人が発見したとか、聞いたことがある。

世界のどこにいても、慣習は捨てきれないものなんだろう。