垣根涼介さんの「君たちに明日はない」を読みました。
昨年2023年に「極楽征夷大将軍」で直木賞を受賞された垣根さんの作品です。
垣根さんの作品を読むのは初めて。
受賞された時に、長崎県諫早市出身の作家さんであることを思い出し、
一度、一冊は読んでみようかと思い立ちました。
そこで直木賞受賞作では無い作品を選ぶのが私らしいと言うか。。。
(まぁ、この作品も山本周五郎賞の受賞作ではありますが)
読んだ「君たちに明日はない」はリストラ請負会社の社員 村上が
依頼を受けた色んな業界の会社にリストラ面接官として出向き、候補者と
面接をすると言う形で進んで行きます。
候補に挙がったメンバーには各社の社内事情、評価内容、性格、適正など
色んなケースが描かれます。
そりゃ、50代、定年間際の人に早期退職を進めるだけでは小説としては
成り立たないですもんね。
色んな業界、ケースがあるからこそ、幅広い方に読んでいただける作品では
無いかと思います。
リストラ面接に行く会社ごとに連作短編の形式になっているので、読みやすくも
あります。
連作短編集としてシリーズ5冊出ているようですので、続きの作品も読んでみようかなぁ。