「メトホルミンの記事」で書きましたが断食はオートファジーを誘発し「老化細胞除去(Senolysis)」になります。
それで「プチ断食」というのが流行になっています。「5:2断食」は代表的な方法で「1週間のうち2日を断食、残り5日は自由に食べる」という方法です。「7日間、平均して栄養を制限する」よりもプチ断食の方が効果的にオートファジーを誘発できると予想されています。
正直「本当かな・・・」と思っていたのですが
2020年のNatureに「5:2断食が乳癌の治療効果を著明に高める」ことが報告されて,
最新のNature Reviewでも紹介されてから私も「断食支持者」になりました。
(私はNatureには弱いんです)
最近「5:2断食の効果を科学的に検証した」報告が多いです。
例えば2024年の報告で「5:2断食がNASH(非アルコールせい脂肪肝)を予防する」とあります。
注目すべき点がいくつかあります。
まず断食の効果は「総カロリー量とは関係が無い」。そして「活動期(午後7時から午後7時)の断食が効果的」と「グルココルチコイドとペルオキシゾーム」によるものらしい、という点です。分かりやすく言うと
「脂肪酸の酸化が断食療法の本質」らしいということです。
脂肪酸の酸化はケトン体を作りますから「ケトン体ダイエット」とも呼ばれます。
栄養過剰と大腸癌について詳しく
上記の実験ではマウスに「断食」をさせます。「可哀そう」と思うかもしれませんが、(多分)間違いです。
自然のマウスは週のうち2日、餌にありつけない、なんていうのは普通であり、むしろ「毎日、餌を与える方が不自然」です。
楽しい程度の軽いストレス(快ストレス)は「癌予防に有益」です。「プチ・断食」程度の軽いストレスは有益だと思います。
ストレスとがんの問題について詳しく