ユノ、歌、ダンス、そしてその先にあるもの。 | 東方の神が起き上がる瞬間

東方の神が起き上がる瞬間

東方神起をオタクに地味に考察しています。最新情報を追ったり紹介はしていないけど、ひとつのことを長くかみしめ、長く味わうwがテーマ。・・・なんてね。

遅まきながらIAM見てきました。・・・・が!オタクなのですぐには語らず、

DVDになったら、記事にしてみようと思います。

でも、IAMにちょっと刺激されて、久しぶりにまじめにユノの魅力を語りたくなりました。

という訳で、ネタばれナシ、笑いナシですが、こんな文書いちゃうくらい、

いい映画でした。


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・・・・あなたは、あなたが

夢みた者になるだろう。


あなたの理想は、あなたが

やがて何になるかの予言である。

                         ジェームズ・アレン


私たち東方神起のファンは、あらゆる言葉でユノを飾る。

さまざまな祝福と称賛が、ユノの上にふりかかる。


そして同時に、私たち東方神起ファンは、知っている。

彼ほど、あらゆる呪いと恨みの言葉をふりかけられ、

非難の矢面に立たされたアイドルもいない、と。


アイドルとは?辞書で引いたなら

たくさんの意味の羅列の中に

たやすく「偶像」という言葉を見つけられるだろう。

けれども「偶像」とは?


私たちは、実際、「アイドル」という存在を通して、

何を見ているのだろう。


ユノの魅力は一言でいえばダンスにある。

彼の、指先すら一ミリも狂わさずに、「ここにあるべき」

場所にぴたりとおさまるポージング、ダンスの動きには、

誰もが称賛と感動のまなざしを送る。


けれども、東方神起という「ボーカル」と「ダンス」の最高峰を

めざして作られたグループの中で、

ユノの「歌」は、常にやや劣るものとして

語られがちだったことも、事実だ。


東方神起は「低音が弱い」。これは、五人時代の

コーラスワークに寄せられた手痛い批判であり、

ユノ自身、自分の欠点として自覚していた点だったと思う。


「私が知っている限りでは、ユノを当時キャス

ティングに至ったのは、

ダンス大会で一位を取ったからだったはずです。

(略)ユノは、歌がそんなに上手な方では

なかったのです。(略)本当に

一生懸命努力をして、今の実力にまでなったのです。」

                     ムン・ヨンホ(注①)


ムン・ヨンホは続けて語る、ユノほど努力している人は

みたことがない、それはたとえ彼の得意分野であるダンスに

した所で同じだ、と。        

ユノは子どもの頃喉の手術をした為に、

大きな声が出しづらく、声帯に負担がかかりやすくなって

しまい、一度は歌手をあきらめたのだという。


だが、それでも東方神起としてデビューにいたり、

また、チャンミンと2人で再始動させた東方神起に

新たな評価を与えるほどに、ユノの歌声は変化した。


それは歌にくらべれば確実にとりあげられることの

多いダンスにしても同じこと。

彼のダンスは、よりしなやかに、より深く変化している。


その背後にあってけっして私たちに見せないものは、

想像を絶するような努力だ。


一朝一夕に築いてきたのではない、「隠された」努力が、

彼の内側から輝く光となって、彼を包んでいる。


「天才とは、闇夜を乗り越えようとするものの異名」。

そうフランスの哲学者シモーヌ・ヴェイユは言う。



・・・そして、そうなら天才とは、たゆまず努力し続ける者

のことを言うのだ。


先の見えない闇夜を乗り越えようとする情熱、

暗い大海をただ一槽の小舟で乗り出そうとする蛮勇。


それらを持ち合わせ、なおかつ自分に対する

希望と信念と、祈りに似たひたむきさで、

暗闇を照らす光を、自分の胸の内に

ともし続ける者のことを言うのだ。


「・・・マイケル・ジャクソンのように、

いつか僕が死んだ後も、

永遠に記憶されるような歌手になりたい」

                 ユノ (1st LOOK2012年)
「山は上りもあれば下りもある。

一度上まで上がると、さらに高い

山があることに気づく。そこに行くため

には、また一度下りて、また登る。

僕たちは、2人でSMタウンのステージに

立ったあの日、次に上るべき山を見つけた。」

              ユノ(「GINGER」2月号2011年)」


偶像とは?それは神をかたどろうとする欲望であり、

私たち自身の心の中にある、永遠なるものへの憧れ

である。


多くのファンは、ユノの向こうに、

自己を乗り越えようとする力、

永遠に変わらぬ普遍的な意味をもつものを、

探そうとするだろう。


だから、彼は、私たちの”偶像”であり、

私たち自身の中にある

永遠なるものへの憧れを担うのだ。



・・・・ユノ。

あなたが踊りだすと、私の世界は止まる。


ああ、ユノ。

あなたが歌いだすと、私の世界は沈黙する。


果てしなく甘いもの。

それは記憶の中のバラ。

最初にすくわれた、ひとさじのデザート。

幼い日の恋。


あなたは、私の魔法。私の奇跡。


私は祈る。

あなたの夢が、あなた自身の予言となるように。


東方の神が起き上がる瞬間













長文をここまでおよみいただきありがとうございます。

画像お借りしました。クレジットは写真の中にあります。



注① ムン・ヨンホ氏は、主にジュンスとユノのボイス・トレーナーでした。

ユノのひたむきさが群をぬいていたこと、ユノの人柄が本当に

素晴らしいものであったことを「あいつが俺の家族だったらな」という

言葉に代表される、率直な表現で語っています。


引用元は

木越優『東方神起の秘密2 輝き続けるカシオペア』2009年10月30日

サニー出版

←この本は、ほかにもお宝的インタビューがたくさんあり、

東方神起ブックスの中でも、まりこ的NO1

の座を、既に2年以上保っております(笑)。