東方の神が起き上がる瞬間

東方の神が起き上がる瞬間

東方神起をオタクに地味に考察しています。最新情報を追ったり紹介はしていないけど、ひとつのことを長くかみしめ、長く味わうwがテーマ。・・・なんてね。

このアルバムはすごい! 東方神起ユノさんの2枚目のソロ、ミニアルバム「Noir」が、とにかく完成度が高すぎる!

 

 

リード曲「Thank U」の衝撃的なMVについては、すでに前記事で書いているので、そちらをチェックしたい方はどうぞ。最後の衝撃な足のかかと話にがくっとしないでー。

→  東方神起UKNOW"NOIR"を読む

 

 

1 ブラック・ブラック・ブラック!

前記事でも触れたけど、この「NOIR」というタイトルが、なかなかいい。ファーストが「True Colors」だから、同じ色の反転された世界という意味に読むと、この「裏側」は実に深い。

そしてリード曲「Thank U」のMVの徹底した闇の世界は、かなり衝撃的だった。

 

あまりに衝撃的すぎて、アルバムとして聞いたら、「Thank U」は浮いた1曲になりそうだなーと思っていた。ところが、ミニアルバム所収6曲がきちんと「NOIR」というタイトルの中に整列している感じ。このアルバムとしての完成度、ミニアルバムだから物足りなさも含めて、とても魅力的なのだ。

 

全体的には、比較的低音の印象が強くて、男っぽいサウンドになっている。ファンクな雰囲気のある1曲目イントロから、ダンスポップ曲が並ぶ。なんかマイケル・ジャクソンとか、ジャネット・ジャクソンのような・・・・うん、そう、ヨーロッパ風のクラブサウンドっていうよりも、もう少しブラック・ミュージックに寄っている。

これも、実は、”黒”のひとつなのかもしれない。

 

そう考えると、タイトル、イメージカラー、MVの手法、映画ジャンル、表現の仕方、音楽の系統・・・・・・

何層にも、何層にも重なり合う、深い”黒”を感じる。

容易には抜け出せない、黒い黒い、魅惑の別世界を。

 

2 超絶主観的レビュー

全収録曲 

01 Time Machine 

02 Thank U

03  Eeny Meeny 

04  Loco

05  Need Your Right Now

05   La Rosa  

 

Thomas Troelsenのかかわっている曲がTime Machine,Locoの2曲。この人は東方神起5人時代の代表曲の1つ、Miroticにかかわっているけど、Truthもこの人の手によるものだし、ユノのファーストソロアルバムのFollowも同じく。この人のセンスがすごくアルバムの音楽的世界を支えている。

 

Time Machineはムーディなシンセのイントロから、太いベースラインとパーカッションのシンプルな構成にヴォーカルが乗ってくる。

シンプルだけど単調にならないのは、コーラスとか、声の重ね、エフェクトがアクセントになったり、シンコペで変化がつけられていて、飽きさせないから。

サビにむかって進んでいくようでいて、実は同じ地点をアクセントをかえながらぐるぐるとループし、不意に終わる。休符の余韻が次のThank Uの速めのテンポに、いい感じにシフトさせてくれる。

 

Thank U は、二重性がユニークな曲だ。サックスが効いたのムード歌謡のようなパートと、"Thank U"の疾走感のあるテンポの、ヴォーカルパート。ブリッジ部分で唯一合わさるけど、基本的にはノリのいいポップスとしてまとめている。

 

"Thank U for diss"というフレーズが強烈で”diss”が特に印象に残る。

”Like”もあるんだけど、やっぱりテンポよく聞こえるのはdissの発音の方。

"I hate this"というバックコーラスでも”hate”が選ばれる。

 

粘着気味に繰り返されるこうしたネガティブな言葉に、今まで彼自身が投げつけられてきた、たくさんの”憎悪”が垣間見える気がする。

 

よく知られたエピソードのひとつは、アンチファンから渡された接着剤いりのジュースを飲んでしまった時のこと。僕はその人のことを何も知らなくても、直接会ったことがなくても、傷つけたり憎悪を抱かせてしまうことがあるなんて、と話していた姿。

 

もうひとつは、空港で、様々な場所で、分裂騒動の時にファンから投げつけられた、様々な誹謗中傷。殺してやる、死ね、とまで書かれたカードを見せられる中、黙って足早に歩いていく姿。

 

まあそういう想像も安っぽく感じるくらい、普通の人生では味わえないほどの憎悪を体験しているんだろうと思う。普通の人生では味わえないほどの愛情と引き換えに。

 

テンポの速さ、強いビート、攻撃的なメッセージだけど、スタイリッシュに作りこまないことで、ポップな楽曲になっている。

 

Eeny Meeny はどちらにしようかな、という英語の韻を踏んだ言い方、だそーな。

Thank Uからゆったりテンポへ。テンポのバラエティ感は、ミニアルバム「NOIR」の魅力のひとつかも。

印象的な低音のバックトラックが、いくつかの音のパターンで繰り返され、サビではEeny Meeny Miny Moe というフレーズの方がアレンジであるかのように、前面に出てくる。

2番目のサビが終わった後のさりげない変化と、何食わぬ顔で再度同じパターンに戻ってくるところが楽しい。鼻歌のような陽気な軽さが、Thank Uの暗い後味をさらっとぬぐう。

 

こういうのが、アルバムを聴く楽しさなんじゃないだろうか。

 

Locoはハウスの4つ打ち感が心地よい。Eeny Meenyよりもアップチューンで、バックコーラスで作る厚み、ヴォーカルも裏声から地声まで多彩に展開される。

 

Like 、Sayの後のOh-oh-ohというフレーズは、ライブ会場だったら観客みんなで歌う演出がありそう。曲自体が”パーティ”をうたっているだけあって、明るく盛り上がる1曲。

 

Need Your Right Nowは、王道のポップス。最初のゆっくりとしたリズム、Aメロに入ってドラムが規則的に動きだす感じが好き。2番サビのから始まる、リズム以外のシンセがゆっくり移動していくのに、それ以外はメロディも含めて細かいリズムを刻んでいく構成が好み。

東方神起の「大好きだった」なんかもそうだけど、細かいリズムのバックに長い音を重ねるのって気持ちいい。

 

La Rosa スペイン語のタイトルに合わせたのか、ラテン音楽を意識したアレンジがメロウな雰囲気を盛り上げる。Thank Uはとても攻撃的だったけど、こちらは静かな中にも情熱が感じられる。女性ヴォーカルとのフィーチャリング楽曲によく合ったギター・アレンジ。

 

一方で、”どうすれば僕たち(私たち)は眠れるんだろう”という歌詞に合わせて、時計の音や相手にかけようとした電話のプッシュホンなどの音が、眠れない夜の長さを感じさせる。

 

タイトル、La Rosa,バラは、相手との関係の中で傷つき血を流す”僕の心”のたとえ。

Thank UのMVの中で鮮烈な印象を残す、鮮やかな血の色が、ひっそりとアルバムの最後に「バラ」の中に隠されて登場する。

そしてもちろん、赤は、東方神起のシンボルカラーでもある。

 

ソロアルバムの最後は、東方神起への扉にもなっている、と読めば、少し深読みしすぎだろうか?

 

3 黒、その先へ

ファーストのソロアルバムをリリースした時、フルアルバムにしてもいいくらい、色々なアイデアがあったけれど、今回はあえてミニアルバムにした、という話をインタビューでしていたユノさん。

 

たぶん、ファーストの時から何かしら考えはあったんじゃないかと思うんだけど、2作目にどーんと重い作品をぶつけてくるあたり、すごいとしか言いようがない。

 

ここまでやられると、日本でリリースしている楽曲が地味なのが残念です。

でもThank Uに日本語訳詞をつけられるのも納得できないしなあ笑

 

「XV」というアルバムでは、歌詞は「Master」が面白かったし、「Crimson Saga」みたいなスケール感の大きい楽曲もあってよかったけど、「まなざし」や「Small Talk」には、それほどパワーが感じられない。残念。

 

とはいえ、色々な東方神起、色々なユノさん、色々なチャンミンをウォッチしていくのは、やっぱ楽しみ!

 

ファンでい続けることに、自信を持たせてくれた今回のソロアルバム。チャンミンの今後も、東方神起の次の作品も楽しみにさせてくれて、Thank U for me,Uknow!

 

 

 

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2017年にアールズ出版より出した本です。

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