たまにはこんな取付作業 | 鍵のハニカム★スター 鍵のいらない世界を目指す、ちょっと危ない鍵屋のブログ

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《福岡市 中央区 補助錠の新規取付》

いつも炎天下での作業ばかりなので、不意にクーラーが効いた室内で作業をすると、なんだか調子が狂います。

たまにはのんびりやりますか。

今回はドアの内側だけに付ける、内締まり錠の取付です。

鍵の取付は、最初の寸法線が命です。

鉄扉に直接ドリルを当てると、まず失敗します。

なので、ドリルの刃がブレないように、パンチングします。

仕上がりは、この最初の一撃で決まると言っても過言ではありません。


鉄扉に小さな凹みを付けて、そこにドリルビットの先端を当てます。


インパクトドリルやグラインダーなどに限らず、電動工具は必ず両手で脇を絞めて、腕では無く、腰で使うイメージで使用します。


よく体重をかけて使う人がいますが、それでは刃先が暴れた時に危険です。

超低回転で少しずつ削るようにドリルします。

やっぱマキタはいいね。


面付け錠ならば、外側まで水平にドリル出来る治具を使い、一気にドリルしますが、今回は内側だけです。

下手くそがやると、高回転でやるので、穴を1つ空けるだけで刃が駄目になります。

最初に刃を噛ませたら、鉛筆を削るように、ゆっくり1回で空けるのがコツです。

下穴を空けたら、次はタップを立てます。

「タップを立てる」とは、受け側のネジ山を作る事です。

これが一番難しい。


木製のドアならば、先端の尖ったタッピングビスと言うスクリュー状のビスを使いますが、鉄扉には、先端が平らなビスを使います。

その為に、ドア側にネジ山を作るのです。


これを電動工具でやって失敗した人もいるはず。

必ずハンドタップを使い、手でやるのが基本です。

一度でも失敗すると、修復がかなり面倒なので、慎重にやります。


軽い力でビスが入ればOK。

少しでも抵抗があれば、もう一度タップを立て直します。

僕はビスに抵抗があったにも関わらず、インパクトで締めてしまい、地獄を見た事があります。

ビスは折れるは、ネジ山は広がるは。


さあ、本体を取付ますが、ここで下穴処理の成果が問われます。

下穴が1mmズレただけで、本体がななめに見えて、かっこ悪くなります。

木製と違って修正が効かない。


画像のようなドア形状だと、ストライクを掘り込み加工するのがベストですが、お客様のご希望でボックスを付けました。

ライナーがズレてるのは調整中に撮ったから。

鉄柱に穴を空けると、復元が大変ですので、賃貸物件などはこのようにします。

内締まり錠は、外側に鍵穴が無いので、僕でも開ける事は不可能です。

と言うか、外側からだと、この鍵が付いているのさえ分からない。

なので、場合によっては非常に危険です。

鍵を閉めた状態で、室内で倒れたりしたら、外側からは開ける事は出来ませんからね。

「このぐらいでいいだろう」が通用しないのが鍵の世界。

大袈裟なぐらい慎重にやって丁度いいぐらいです。

いつも金属ばかり触っていて、たまに木工などをやると、木が豆腐のように柔らかく感じます。

人間も硬い奴は融通がきかん。

いつも鍵開けや作製ばかりの記事なので「こんな作業もやってますよ〜」の回でした。