honey-spider presents 『胎児が密猟する時』


今だからこそ振り返らねばならない東京都知事の系譜




安井誠一郎 (1891.3.11生: 1962.1.19没)


1947年5月3日 - 1951年5月2日
1951年5月3日 - 1955年4月26日
1955年4月27日 - 1959年4月18日

$honey-spider presents 『胎児が密猟する時』


東龍太郎 (1893.1.16生:1983.5.26没)


1959年4月27日 - 1963年4月22日
1963年4月23日 - 1967年4月22日

$honey-spider presents 『胎児が密猟する時』

美濃部亮吉 (1904.2.5生:1984.12.24没)

1967年4月23日 - 1971年4月22日
1971年4月23日 - 1975年4月22日
1975年4月23日 - 1979年4月22日





鈴木俊一 (1910.11.6生:2010.5.14没)

1979年4月23日 - 1983年4月22日
1983年4月23日 - 1987年4月22日
1987年4月23日 - 1991年4月22日
1991年4月23日 - 1995年4月22日



青島幸男 (1932.7.17生:2006.12.20没)

1995年4月23日 - 1999年4月22日


石原慎太郎 (1932.9.30生: )

1999年4月23日 - 2003年4月22日
2003年4月23日 - 2007年4月22日
2007年4月23日 - 2011年4月22日

2011年4月23日 - 2012年10月31日


猪瀬 直樹 (1946年11月20日生:)


2012年12月18日 -

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[脱・脱原発論]その4:「脱原発・反原発・卒原発」は盲点無く構築された理論なのか(後半2)





歴史が教える「脱原発」の危うさ―渡部昇一(終)(上智大学名誉教授)
http://blogos.com/article/52546/?axis=k:35357
(BLOGOS 2012年12月19日 10:10)


※ 人気ブログランキング投票画像…佐波優子、三橋貴明と六ヶ所村の映像。(後日メインで取り上げます)





問われる新総理の国家観と歴史観


先の大戦でアメリカに大敗した日本がその後復活するのは、中東地区で奇跡といえるほどの豊富な石油が出たからである。安い石油をエネルギーにして高度成長が訪れるが、1973年の第一次オイルショック、1979年の第二次オイルショックを経て、石油に依存したままでは危ない、と日本は気付き、原子力へと舵を切る。


現在、日本の原発技術は世界最先端だが、高速増殖炉「もんじゅ」までを視野に入れていたのは慧眼というべきだろう。「もんじゅ」が完成すれば、日本のエネルギー問題は500年、1000年単位で解決する。いまでも高速増殖炉の開発を続けているのは日本、ロシア、中国、インドぐらいで、今後も日本が開発を継続させれば、それだけで世界中の最高の原子力科学者が日本に集まってくる。そうした高速増殖炉を世界に輸出すれば、中国のように資源漁りをする必要もなくなる。ほんとうに地球に優しいクリーンエネルギーが生まれるのだ。


鳩山氏は首相になるやCO2の排出量を25%削減すると国際公約したが、これは原発の稼働を近い将来に50%にすることを前提としている。それをゼロにするなら排出量は25%削減どころか、増えるしかないだろう。


今回の総選挙で自民党は「原子力に依存しなくてもよい経済・社会構造の確立をめざす」「10年以内に持続可能な電源構成を確立する」と慎重な言い回しに終始したが、国家の雌雄を決するエネルギー問題に新政権はいかに対処するのか。問われているのは新しい総理の国家観、そして歴史観である。


それはとりもなおさず、エネルギーをどうするかにかかっているのだ。毎年、何兆円ものムダ金を燃料代に使って平気な人は、政治家の資格がないと断定してよいだろう。






管理人より。


いったんこのチャプターも残りあと一稿で終了だが、前回記事で論(あげつら)った「課題」に追加ばかりしている様で申し訳無い、だが今後、おそらく何10回も繰り返すであろう、重要なエネルギーの話なので、最終チャプターは下記について深く突っ込むことをお許し願いたい。



■ ドイツ・メルケル政権下の2022年までの原発全廃路線は、本当に成功しているのか?



■ 「ピークオイル論」にて語られている2050年以降の「一人あたま使用可能なエネルギーの半減期」到来後も、日本は原発に依存せずに済むのか?



■ 現在日本国内で未稼働と言われている残5割の火力発電、残7ないし8割の水力発電で、最高電力需要を賄えるという統計数字は完全に信が置けるのか?




どうしても代替エネルギーだけは重要と考えざるを得ないので、先に論じさせていただく。ご心配いただかなくとも今後、管理人にとっても「修羅の道」である向こう100年まで監視が必要な被曝問題(管理人がほぼ100%の文系脳だから苦痛である、という意味もあるぞ…)、使用済み核燃料問題、そしてこれも結局は代替エネルギー論だが「もんじゅ」に代表される「高速増殖炉」「核燃料サイクル」が本当に破綻しているのか、など…管理人がいつ挫折してもおかしくない難問が、それ相当の長きに渡り、うず高く山を築いて待っていますから!


もしも管理人に対し読者の皆様に特別の悪意が無いのならば、どうか急かしてあれも書け、これはどうした、それが抜けている…こういった類の揚げ足取りは本当にご容赦いただきたい…。





"Japan will be felt fallout amid nuclear shutdown"


悪夢の福島第一原発事故から3日後の2011年3月14日、アンゲラ・メルケル独首相は独国内の原発の稼働年数を2030年代半ばまで延長する計画を3か月間凍結すると発表した。元来原発推進派として稼働年数を延長する政策を採ってきたハズのメルケル政権が、こうも迅速にフクシマに反応したのは、何てことは無い、独国内での「原発アレルギー」が急増したからだ。




その根拠は明白で、英断として賞賛される目論見だったこの凍結宣言にもかかわらず、独国内の原発不信は拡大していき、地方議会選挙で緑の党が躍進するなど与党が相次いで敗北した。それならばと泣く泣く、政権維持の為に「2022年までに国内17基すべての原発を閉鎖する」と宣言し、エネルギー政策の転換を図ったに過ぎないのである。


日本じゃ「想像被曝で円形脱毛症を起こした」山本太郎が、まるでかつて北朝鮮をこの世の楽園と絶賛した寺尾五郎と全く同じ様に、ハンパに他国を理解した気になってドイツのエネルギー転換政策にありったけの賛美を惜しげも無く送っていたが、事あるごとにドイツ・メルケル政権のこの政策を引き合いに出す反・脱・卒原発の面々含め、その実態などまるで理解していないと管理人は断言する。



使用前・使用後、では無く寺尾五郎(左)と山本太郎。新旧愚者揃い踏みだ。

 



かつてかような独メルケル政権を批判した産経新聞の様に「右の悪あがき込みのプロパガンダ」と思われるのは癪なので、英フィナンシャル・タイムズ2012年3月26日版の記事を元に要約してみた。管理人の都合の良い様に捏造した事を疑う向きもあろうから、英語の達者な方はどうぞ、下記原本と比較して誤りが無いかどうか対比してみていただきたい。



Germany feels fallout amid nuclear shutdown(FT.com)
(March 26, 2012 2:34 pm)

http://www.ft.com/intl/cms/s/0/8925115a-6eb7-11e1-afb8-00144feab49a.html#axzz2H2Nj8kMo



ドイツ原発の段階的廃止の最前線にいる人々は、電気が消えないよう日々苦労している。国内にある原子力発電所の半分が閉鎖されてから1年半、政府は今後10年間で進める再生可能資源による電力への転換は予定通りに進んでいると主張するが、多くの専門家は実際やってみると移行は困難だと言っている。


ドイツに4つある地域高圧送電網の1つを運営するオランダ企業テネットで、北部コントロールセンターの責任者を務めるフォルカー・ヴァインライヒ氏は、「冬は何とか乗り切った。だが我々は幸運だった。現在はもう、できることの限界に近づいている」そう語る。ハノーバー郊外にある何の変哲もない低層ビルに拠点を構えるヴァインライヒ氏と同僚たちは2011年に、北海とアルプス山脈を結ぶテネットのケーブルの電圧を維持したり障害を回避したりするために、合計1024回も出動しなければならなかった。この出動回数は前年実績の4倍近くに上った。

長期的な目標は今も、20ギガワットの原発の発電能力を代替する持続的電源を探すことだが、喫緊の問題はドイツの送電線の脆弱性であることが明らかになった。
エネルギー倫理委員会のメンバーとしてアンゲラ・メルケル首相に助言を与えてきたユルゲン・ハンブレヒト氏は言う。


「寒波は乗り切ったものの、大きなダメージを被った。我々にはまだ非常に野心的な目標があるが、どこを見ても、計画の実行、具体的な行動が足りない


昨年3月の日本の原発事故の直後に、ドイツの原発17基のうち8基が停止されて以来、ドイツの送電線は急な需要に対応するのに腐心してきた。2月初旬にはあわや停電が起きそうになった。閉鎖された原発の大半はドイツ南部にあったため、シュトゥットガルトとミュンヘン周辺の工業中心地は、前例のない量の電力を北部の石炭・ガス火力発電所や風力タービンから調達し始めるようになった。ところが高圧送電網は、このような北部から南部への供給急増に対応できるようには設計されていなかった。昨年夏にドイツ政府が(当初目標の2036年ではなく)2022年までに原子力発電を段階的に廃止する計画をまとめると、テネットやアンプリオン、50ヘルツ、EnBWといった送電事業者は、ハンブルクとシュトゥットガルトが弱点になると判断した。

特に工場の電力需要に加え、家庭の暖房と料理の電力需要が生じる冬場の夜には需給が逼迫する。


2月初旬には全国規模の停電に対する各社の懸念が欧州レベルにまで膨らんだ。フランスでの価格上昇を受け、折しも寒波がロシアからの天然ガス供給を滞らせた時に、エネルギー商社がドイツの電力を大量に輸出したためだ。従来であれば、送電網を運営する事業者は原発事業者に発電量を増やすよう要請していた。だが、総計20GWのうち8GW分の設備が閉鎖された今、これは選択肢にはならない。結局、各社は約10日間にわたり、ドイツ南西部とオーストリアにある古い予備のガス火力発電所を利用した。

「我々にはもう、危機時に対策を講じる余地を与えてくれる予備設備がない」とヴァインライヒ氏は言う。「もし大規模な発電所を失っていたらどうなるか?」そうなれば欧州全土の特定地域で電気を消す「計画停電」を余儀なくされるという。

南部でのガス火力発電所の増設や北部から電力を運ぶ追加の送電線の敷設をはじめとした解決策には異論がないものの、計画が実行されるかどうかは疑問が残る。投資家はガス火力発電所を建設したがらない。再生可能エネルギーが法律で優遇されていることから、ガス火力発電所は風力発電を補完するためにたまにしか稼働しないかもしれないからだ。

追加の送電網敷設(政府機関によると、そのコストは電力料金を8%押し上げる可能性がある)は、計画段階で滞っている。
政府は予備のガス火力発電所を建設するインセンティブを検討していると言う。また夏には包括的な送電網計画を明らかにすると約束しており、長期的に電力価格は上昇しないと話している。だがハンブレヒト氏は、計画実行のスピードとユーザーにかかるコストについて心配している。欧州最大の工業国には「信頼でき、クリーンで手頃なエネルギー供給」が必要だと同氏は言う。




送電網の問題は、最後に残った原発9基が閉鎖し始める2015年までに解決する必要がある。送電線や発電所を計画して建設するにはまだ6~7年の歳月がかかるとハンブレヒト氏。これを2~3年に短縮するためには、ドイツには、進捗状況を監視し、次の対策を特定し、実行させる「コントロール・調整センター」が必要だという。ハンブレヒト氏は、送電線敷設に対する地元の反対に触れ、「エネルギー転換は今なお実行可能ではあるが、政治的に実行可能かどうかは分からない」と指摘。もっと大胆に計画を実行していかなければ、ドイツは一部原発の運転を2022年以降も継続するしかないかもしれないと警鐘を鳴らしている。






…何か管理人から、あえて補足すべき説明はありますか?無いなら管理人から、進んで補足しましょう。既にご存知の方々が大半のハズですが敢えて。



こと独に関して言えば、太陽光発電の電力固定価格買取制度にせよ風力発電にせよ、現実にはバックアップ電力としてガス火力発電の待機が不可欠である。考えが至らない方々はこれに対し即座に「自然エネルギー発電を補完する火力発電が控えていることの何が悪い!」とまくしたてますが、悪い事だらけなのです。


1. 火力発電に必要なガスは36%をロシアから輸入している(2011年時点)。結果いわゆる「エネルギー・セキュリティ」向上に貢献せず、かえって「エネルギー・セキュリティ」を低下させている。


2. 常時スタンバイ(待機、準備)状態の火力発電所・火力発電機の運転は不規則になる。これに伴い発電効率は低下し、通常の火力発電以上に経費が増大する。


3. 1、2を打開すべく技術的改良の余地を求めても、少なくとも現時点ではこれ以上不可能である。



…冷静に考えるならば、これらは予想のついた顛末(まだこれが最終結論と管理人は言うつもりはありませんので、誤解なきよう)ではないか?一切の予断を捨てて冷静にそして素直に考えるならば、クニの政策案として実現に乗り出すのならば、自然エネルギー発電の技術的優位性が確認出来てから、火力発電以上のコスト・パフォーマンスが確認出来てから、安定性があることが確認出来てから、初めて実用段階に向けて国庫補助、という流れだろう。


既存エネルギーより劣るのが明白なのに国家が補助金を出し、無理な普及を進める…これを賞賛する人達が、果たして高速増殖炉もんじゅや六ヶ所村再処理工場が莫大な費用に反し成果をあげていないと騒ぎ立てるのが、本当に正鵠を得た批判と言えるモノなのだろうか…。






"日本の火力発電は約5割、水力発電は2~3割しか稼動していない"

…この言葉を金科玉条の如く唱える方が多いです。つまり、未稼働分をフル稼働させれば、これら火力・水力だけで余剰電力さえ発生すると。この意見をリードするひとかどの識者でさえ、これはあくまで統計数字上の想定で、現実には火力・水力ともに定期点検・補修が発生し、水力に関してはダム貯水率が稼働能力を左右する以上、そして火力は燃焼後発生する煤(すす)除去の為のメンテナンスや、高熱にさらされる部品交換に伴うメンテナンスで24時間265日連続稼動出来る訳ではないと但し書きをつけています。


※ どういう訳かこの「従来型発電所フル稼働論」、但し書きだけ取り去られて「切り取られた部分」だけ意図的にバラ撒いている無責任者が非常に多いのですが。



だが管理人は、それに対し声を荒げて噛み付きたい訳では無いのだ。


許し難いのは「火力・水力フル稼働論」が騙る最高電力需要が、真夏の日中帯の僅かな時間だけを対象にしていること、まさにそれなのだ。



くだんのドイツの例をよく見てください。さらには管理人の生まれた北海道や、青森、岩手、秋田といった東北地方を。我々が冬の間、潤沢な電力不足バッファーを枯渇させることから、どのような生命の危機に曝されてしまうか。








無慈悲な響きで誤解を受けそうなのは承知で敢えて言うと、クニの体を成す為には、集中する重要な機関や大企業の社屋や中枢施設、そして地方部より遥かに多い人々のことを考慮すると、そして必ずしも真冬といえど、生命の危機にまで至らない箇所が多い以上、まず都市部で真夏の時期、こうなるのは管理人も致し方ないと考えるのだ。




だがこれは、決して北海道や東北に住む者達を蔑ろにして良いという理屈にはならない。



北海道・東北にも病院や入院患者、寒さから身を守らねばならない老人・子ども・女性が存在するのである。そして健常な大人といえど、万一電力不足による水道管破裂や凍結、給湯器故障、急激な寒波、落雪・落氷や積雪による家屋倒壊…どれもこれも、電力不足という事態にひとたび陥れば、どれもリアルに発生するまさに「生死を分ける」大問題なのだぞ。




"これはあくまで統計数字上の想定で、現実には火力・水力ともに定期点検・補修が発生し、水力に関してはダム貯水率が稼働能力を左右する以上、そして火力は燃焼後発生する煤(すす)除去の為のメンテナンスや、高熱にさらされる部品交換に伴うメンテナンスで24時間265日連続稼動出来る訳ではないと但し書きをつけています。"





…上記セルフ引用となるが、「火力水力フル稼働論者」達よ、もしもの際に余剰電力が枯渇して、それが原因で無辜の被害者を生み出したら、「統計数字の誤差」で詫びて終わらせようとは思ってまいな?



いざとなったらオマエ達には、猪瀬直樹ではないが北海道や東北に出向き、犠牲者が一人も出なくなるまで雪掻きを最後まで手伝わせたいと思っている。そして管理人としては、この無慈悲で杜撰な論を書籍にして日本中に流布したこの男(下記参照)に、ぜひ北海道まで来てもらおうと思っている。




※ 「人気ブログランキング」投票画像です。左画像が以上に述べた、「致命的欠論」が述べられた盲点の多い「脱原発論」そして右がその作者・小林よしのりです。道民としても是非、キツいワンクリックの一刺しをお願いします…。







(続く。なお次回の2050年・ピークオイル論を以って、このチャプターは今度こそ最後となります。)

[脱・脱原発論]その3:「脱原発・反原発・卒原発」は盲点無く構築された理論なのか(後半1)


歴史が教える「脱原発」の危うさ―渡部昇一(上智大学名誉教授)
http://blogos.com/article/52546/?axis=k:35357
(BLOGOS 2012年12月19日 10:10)



※ きょうの『人気ブログランキング』投票画像…後述の「2011年の日本の石炭輸入の依存先を示す円グラフ」。反対派も容認派も、まずは落ち着いてワンクリックお願いします。





先の大戦の原因もエネルギーだった




エネルギー問題が国家戦略においていかに重要か。そうした認識が菅氏にはまったくなかったといってよい。歴史を遡れば、先の大戦で日本が敗戦に至る原因も、すべてはエネルギーに拠る、といえるだろう。


そもそも産業革命はイギリス人が石炭の利用法を発見し、蒸気機関をつくったことに始まる。これによって鉄鋼業でも鉄が大量につくれるようになった。その象徴が黒船で、日本も明治以降は石炭の使い方を覚え、一方で石炭の輸出国ともなる。日露戦争以後は戦艦も日本でつくるようになり、石炭全盛の時代となるが、日露戦争からわずか10年後の第一次大戦によって、事情は一変する。


当時、第一次大戦を見に行った観戦武官は、戦争が石炭から石油の時代へと移り変わったことを知る。戦艦はもちろん、地上でも騎兵は消えて石油で動く戦車になり、さらに第一次大戦で登場する飛行機の燃料もすべて石油だ。これを知った当時の日本の軍人たちは、日本が戦争で勝てない国になった、と悟った。


陸軍と海軍でも、危機感には違いがあった。当時の陸軍は20個師団ほどしかなかった兵を4個師団も減らし、余った予算で機関銃部隊をつくっている。アメリカを仮想敵国としていない陸軍に石油問題がピンときていた節はなく、彼らは体制づくりに力を注いだ。これが統制派といわれるグループで、日本を総力戦のできる国家体制にしようと計画した。一方ではひたすら愛国心を鍛えよ、という精神論に左翼が結びついて皇道派や青年将校が生まれた。彼らによって2・26事件が起こり、統制派は黙って天下を取ったのである。その後、敗戦に至るまでの日本は、山本七平氏の言葉によると「陸軍に占領されたような国」になる。


一方の海軍は石油に敏感で、そこから軍縮会議にも賛成し、中近東の油田を握るイギリスや、カリフォルニアから石油が出るアメリカと妥協しようと考える。これが条約派である。ただし、石油よりも大砲の大きさばかりに関心を向ける艦隊派もいて、彼らは英米を敵に回して独伊と結ぶことを考える。マスコミが支持したのは「戦えば勝つ」と主張する艦隊派で、そこから日独伊による三国同盟が結ばれる。


とはいえ石油がなければ、戦艦を動かすことはできない。そこで日本は石油が出るスマトラのパレンバンの占領を考える。そのためには、アメリカが出てくるのを防がなければならない。ならばハワイの真珠湾を叩こう、という発想が生まれたのだ


いまにして思えば、あのとき山本五十六連合艦隊司令長官が機動部隊の南雲忠一司令官に「重油タンクだけ爆撃せよ」と命じていれば、戦局は大きく変わっただろう。戦後に出版されたアメリカのニミッツ太平洋艦隊司令長官の回顧録によると、ハワイの重油タンクと海軍工廠を爆撃されていれば、アメリカの船は半年間、太平洋で動けなかったという。その場合、1942年4月のドーリットル爆撃隊による東京空襲も、同年6月のミッドウェー海戦もなかっただろう。




ドーリットルによる東京空襲の前に、日本の機動部隊はインド洋海戦でイギリスの航空母艦ハーミスを沈め、その前にはイギリスの東洋艦隊を全滅させている。当時の日本の急降下爆撃の命中率は90%を超え、一方で日本船は1隻も沈まなかった。意気揚々で帰途に向かったところ、東京空襲の報を受け、そこから歯車が狂いだすのだ。


日本がハワイの重油タンクと海軍工廠を壊していれば、アメリカとの引き分けに持ち込むのが可能だったというアメリカ側の説もある。それほどエネルギーは重要で、そもそも日本が戦争を始めたのは、このままでは海軍の石油が7カ月くらいしか持たない、とわかったからである。それが毎日減っていく。半年後には軍艦を動かせないことがはっきりしているのに、アメリカは絶対に妥協しない、ということをハル・ノートで理解した。だからアメリカとの戦争に踏み切ったのだ。




管理人より。


改めてこの場そしてこれ以降、論じなければいけない事柄を整理すると、以下の通りと管理人は認識している。初回記事からいくつか追記しているのでご了承を。


● 今後中長期的に日本国内において、発ガン・その他(原発ぶらぶら病に代表される多様な疾患等)に悩まされ続ける児童、またそれ以降の世代はどれだけ発生するのか。


● 高レベル放射性廃棄物、使用済み核燃料は、最終処理とまでは言わないまでも今後日本国内で処理し続けられるのか。


● 代替エネルギーが、即座に、しかも今後永きに渡ってポスト原子力として使用可能か。


● 以上を総合して、結局原発など無い方が良いのか、残さざるを得ないのか、それとも従来以上に「原発推進」を推し進めるべきなのか。




だいたい反・脱・卒原発で議論の俎上に登るのは上記だろう。これらが明確にさえなれば良い。割り切った言い方か?いや、何が問題か明確にならないまま、延々と懐疑や反対論ばかりが冗長に続く状況など、全然良くないだろう。しかもこの問題は、単なる賛成論・反対論の軋轢ばかりで、滅多に互いの論がかみ合った試しが無く、いわんや昇華した実例など未だ見たこともないという、想像を絶する厄介な代物なのだ。


本来管理人が狙っていた「便乗ブサヨ」の洗い出しなど、上の課題に対し答えを捻り出してからでも遅くは無いと思ってはいるが…何しろハナっから、話を前進させる意図など微塵も無い癖に、「反対」することのみが行動原理の勢力(…そう、拙ブロでいつも取り扱っている『あの』連中のこと)を本気で根絶やしにしたいが為に衝動に駆られて始めたものの、そのステージまで辿り着くのさえ、いったいこの先何年続けてからにすべきなのか、今はそれすらも明確に答えが出ない。出ないし出せない。


まず、渡部昇一の元文のテーマが『エネルギー』、なので、ここは渡部昇一の歴史観など、脱線は最低限に留めてエネルギーの話をしよう。代替エネルギーと一言で括ってしまうが、その内訳は「旧型」「新型」に分類されるという前提からまずスタートすると…。



旧型:石油、石炭、原子力


新型:、太陽光、水力、風力、地熱、メタンハイドレート、シェールガス、バイオマス…



新旧一応、実用化の有無で勝手に分類したが…


まず、原子力の代替として提案されることも多い石炭、これが本当に代替ではなく本流に成り得るか考える。



結論から先に言うと、まずコスト面でどう考えても不利だ。






まず「石炭が純国産エネルギーとして主流たりえるか」、その前提として現在の石炭輸入先がどこなのかを把握したい。豪州が過半数を占める理由は何か?豪州の石炭採掘法(米国も同様の採掘法である)は、ドラッグラインという巨大なパワーショベル等で掘り進む露天掘りで、これならば効率よく大量の石炭を採掘することは可能なのだ。結果豪州は、世界に広く石炭を輸出する「石炭大国」たりえる。現在の日本は、この豪州産石炭を国内で消費しているのだ。



対する日本の国内産石炭は?日本の炭鉱はアメリカやオーストラリアの大規模炭鉱と比べて地層構成が複雑である。地下深いところに石炭がある場合、日本の炭層まで縦坑を掘り、炭層に沿って水平または斜め(斜坑)に掘り進む在来採炭法では、石炭は層状に存在するので採掘は広い面積で行われる。放置すれば採掘現場の天井が崩れ落ちる危険性が非常に高い。石炭を採掘する際には、天井が崩れないように支柱を組むなど様々な対処を行いながら掘り進む。従来採炭法では手持ち削岩機とダイナマイトの併用が多かったが、採掘には一般に知られている以上の手間がかかり、崩した石炭をトロッコに積むのも手作業で、掘ったあとに支柱を組むので甚だ能率が悪い。



日本の炭鉱で採掘可能な石炭は、おおむね地下の深部にある訳で、そのため上述のリスクを知りつつも、何キロメートルにも及ぶ坑道を掘り採掘を進めるが、かつての例で言うと労働条件は、原発作業員に勝るとも劣らぬ劣悪振りで、メタンガスや粉塵による爆発事故・落盤などが多発し、死者を多数生み出した。多くは炭層内に含まれるメタンガスの噴出に続く引火→爆発、炭鉱内に飛散した石炭の粉塵への引火→炭塵爆発、である。最大の事故は1963年の三池炭鉱(盆踊りの炭坑節で有名)炭塵爆発事故で、458名もの死者を出しているのだ。

※ 


茨城県北部から福島県浜通り南部にかけてかつて石炭採掘が行われていた「常磐炭田」も、石油へのエネルギー転換政策に伴い1976年に閉鉱、その後鉱夫たちはいわき市・相双地区を経て、福島第一原発の作業員になったことは覚えておくべき事実だろう。



…結局国内で豊富とされる石炭を代替エネルギーとして主流とするにせよ、これに伴う技術革新・その前提たる開発予算の捻出元が無い限り、この先何年も費やす必要があることには変わりは無いのですよ。風力発電にすら研究開発費を出し惜しみする現在のクニや地方自治体が、すんなり旧日本の遺物のイメージが強い石炭採掘と石炭の再エネルギー化開発に、よほど強力かつ斬新な提案無しに動くと思えますか?


それと、反・脱・卒原発の皆様が常々おっしゃる原発作業員の実態が残酷だというのが正論であるのならば、かかる鉱夫たちの過酷かつ劣悪な労働環境も、告発されて然るべきでは?



…いつの世にも、体を蝕みろくな保障も無い中で、何らかの事情で体を壊した瞬間お払い箱になるのを承知で働く人たちはいるのです。これを理不尽と言うのでしたら致し方ない、共産主義でも社会主義でも、こういった理不尽に対抗すべく、特定の主義思想に加担して世の中を変えるのもいいでしょう。日本では信条の自由が保障されているますから、止めやしません。


ただ、これだけは言っておきますが、どこに身をおき生計を立てようが、かような理不尽は何らかの形で多かれ少なかれ必ず身に付きまとうし、逃れられません。例え日本を捨てて海外に飛び出そうが。



これらの理不尽を認めたがらない方々は、ワタクシの知る限り、だいたい2種類の人種です。


ひとつは、いちおうこういった理不尽と背中合わせの世間に身を置きつつ、ご自身の思想・信条を最優先されて「決して諦めない」方。


もうひとつは、ご自身の思想・信条を優先されるあまり、世間に背を向けてしまい「特権階級」と化している方。




…さて、次に石炭の今後についてですが…一般的に150年以上の採掘可能な埋蔵量と言われる石炭にも限界説があります。





近年の消費量の急増と埋蔵量の減少に伴い石炭可採年数は大きく変化し、2011年つまり2年前の石炭可採年数現在の値は118年(BP統計2011年版より)となっている。僅か10年ちょっとで可採年数が109年も減少してしまった、これはかなり恐ろしい話と言うべきですが…この変化が続くと仮定して直線をひくと、2020年を待たずして可採年数がゼロに到達するという、さらに恐ろしい結果となります。

無論可採年数という指標だけに未来予想の全てを託すのはバカげていますが、石油や天然ガスの可採掘年数がここ数十年ほとんど変化していないことと対比すると、石炭の状況が近年急激に悪化しているのは、決して的外れではないでしょう。これは近年の、世界的な化石燃料としての石炭と、その埋蔵量の再評価に起因するモノ、そう言えます。


石炭に明るい未来を夢想されている方々には残念なお話ですが、現実がどういう結果を弾き出すのであれ、以上の内容は決して忘れるべきではありませんね。


地球温暖化・温室効果ガス増大の原因が化石燃料にあるかどうかは緒論ありますが、以上の内容は例えCo2排出による温暖化促進と引き換えにしてでも、エネルギーの問題は他に変え難い…それを端的に示す指標とも言えるのです。まぁ、これもヒトの生み出す理不尽の一端ではありますが。




石炭の話はここで一応終わりにして…


続けて話題としたいのがメタンハイドレート、なかでも米国産シェールガスの実用性についてです。



水圧破砕法(フラッキング)と呼ばれるその手法は、地中深く掘った穴に大量の液体を注入し、その強力な水圧によってシェール(頁岩)を破壊、そこから天然ガスを採取するというモノだが、地中深くを広範囲に破壊するため思わぬところから天然ガスが噴き出したり、地下水にガスが溶け込んだりする。もちろんこうして汚染された水は、飲料水として使用出来ないどころか、ペンキの様な臭いを放ち金属の様な味がするという水なのだ。


そして極めつけは、何と火種を近づけると引火するという、恐怖の水だということ。




言うまでも無く、大気汚染への寄与も計り知れない。初めは異臭を感じても、次第に嗅覚が麻痺し、何も臭いがしなくなり、次に味覚が殺され味を感じなくなるという。まるで毒ガスそのものである。


「ガス汚染された家のまわりで、バーベキューはできないな。」などとアメリカン・ナイスジョークのつもりで言っていたら、本当に家が吹き飛んでしまったという、まるで中国の様な事件も実際にあったのだ。


健康被害も底無しである。頭痛・耳鳴りから末梢神経に障害が現れはじめ、最終的には「回復の見込みのない脳障害」となるのだという。こうした被害が全米各地で報告されてもなお、米国はシェールガス開発を止めようとしない。なぜならシェールガス革命はアメリカの国家戦略だからである。そのため、ブッシュ政権時代に定められた「エネルギー政策法(2005)」において、シェールガスの開発シェールガスが「水質浄化法(1972)」・「安全飲料水法(1974)」の除外を受けた。つまりシェールガス開発で水が汚染されたとしても、誰も法律では裁けないことになったのである。その黒幕とは、いったい誰なのか?




ディック・チェイニー。かつてのブッシュ政権下で副大統領(2001年 - 2009年)だった男。




チェイニーは元々開発企業大手ハリバートンのCEOであったためシェールガス開発業者との癒着が強い。彼はエネルギー増産の名のもとに開発業者の規制(大気汚染・水質汚染・CO2)を次々に撤廃していった。その方針は徹底した秘密主義で、情報公開を求める議会や官僚には徹底して対抗した。政府の後ろ盾を得ているシェールガス開発業者は無敵だったのである。


住民の健康被害やクレームは全て金で解決し、金をもらった住民は不都合なことを一切公言しないという「契約」を書面にて結ばされる。実際、ほとんどの住民は口をつぐんでしまっている。



※ 

ここまでお読みいただいて、賢明な方は既にお気づきかと思う。この構造、日本の「原子力ムラ」、もっと言うと財政面での不遇故に原発誘致し、交付金・原発自体の固定資産税・核燃料税等で莫大な収入を得て口をつぐんでしまった各市町村そのものではないか。


反原発の皆様は、日本の原子力ムラが憎いあまり、米国で同様の光景が増大しようとも知ったことではないのですかね…あ、そうか。反米ゆえに、そんな醜い構造は米国に押し付け、日本が無事ならそれで良いよと。


管理人もエセでない反米の真髄目指していますので、一部同意ですが、このシェールガス、日本でも採掘の動きがあるのをご存知なのですよね?


原発を毛虫の様に嫌って代替エネルギーを、まるで子どもがおもちゃをおねだりする様に欲した反・脱・卒原発の皆様は、シェールガスが招く「原子力ムラの再現」が現実になろうとも、その時には既に前言撤回など不可能な状況となりますが、それで良いのですよね?




全米中の地下が何万・何十万という穴で虫食いのようになり全米の水が汚染されたのと引き換えに米の「天然ガス」生産は急増した。2009年には米がロシアを追い抜き天然ガス生産で世界No.1となったのである。「将来的には天然ガスの輸入が避けられない」とまで言われていた米が一躍天然ガスを輸出し利益を上げられるようになったのである。


シェールガスが利益を上げられるようになった背景には石油価格の高騰がある。かつてシェールガスの採掘は採算が合わず、実用化は夢物語と思われていた。しかし石油をはじめとするエネルギー価格の上昇により、シェールガスも利益が上げられるようになったのである。石油価格の高騰の背景には米が増刷した大量のドルが世界的なエネルギー・インフレを引き起こしたから、とする批判もある。そしてそのインフレは米にシェールガス革命をもたらした。世界は米に翻弄され、米国民も被害を受けながら、この革命はなされたのである。


シェールガス採掘による水質汚染は極めて深刻である。採掘には大量の水が用いられるが、その大量の水にはおよそ600種類の有害物質が混入されている。そして採掘後にその大量の水の有害物質は適正に処理されない。そのため、採掘地域の水はあらゆる有害物質で汚染されることになる。それを取り締まるべき法律(安全飲料水法)は既述の通りで、全く骨抜きにされている。


(続く)




※ ふたたび、きょうの『人気ブログランキング』投票画像…先の「2011年の日本の石炭輸入の依存先を示す円グラフ」。反対派も容認派も、最後は怒ったりせずワンクリックお願いします。


[脱・脱原発論]その2:「脱原発・反原発・卒原発」は盲点無く構築された理論なのか(中盤)


歴史が教える「脱原発」の危うさ―渡部昇一(上智大学名誉教授)
http://blogos.com/article/52546/?axis=k:35357
(BLOGOS 2012年12月19日 10:10)



東シナ海を「友愛の海」といった鳩山首相



※ 

下記画像は鳩山由紀夫・邦夫兄弟の祖父でもある鳩山一郎。このあとにリンクした桜井誠の動画にて述べられている通り、対米戦での日本の敗北後、朝日新聞紙上にて広島・長崎への原爆投下に対し、公然と米国批判を行い、GHQに目をつけられた。


また朝日新聞は1週間の発行停止処分となり、その後GHQの検閲を経て、現在に至るまでの左派的論調を一貫する様になる。

※ 画像はブログランキング投票用でもあります。よろしければワンクリックにて御支援を。






国民の大きな期待を背負って船出した民主党政権だが、メンバーにはかつて左翼運動を行なっていた人たちが少なくなかった。当時の私は教員のなかで最も若い世代として彼らに対峙したが、その主張でとくに許せなかったのは、産学協同への反対である。「工学部は会社に協力するな」といった具合だ。大学が会社に協力すれば会社が栄える。会社が栄えれば資本主義が栄える。それを防ぐ、というのが理屈だった。


やがて中国の文化大革命の大失敗やソ連の崩壊とともに共産主義は滅び、以後、彼らは市民運動に転じる。市民運動の特徴は「国民」という言葉を嫌うことで、「国」といわないところに左翼の志を込めている。そうした人たちが日本の政治を担ったのだ。初代の鳩山由紀夫首相は「日本列島は日本人だけのものではない」と語り、中国との軋轢が増す東シナ海を「友愛の海」といった。さらには決定事項であった普天間基地移設をめぐって混乱を招き、「日米間に亀裂が生じた」というメッセージを諸外国に送った。それがロシアのメドベージェフ大統領(当時)による北方領土訪問、韓国の竹島の武装強化、中国の東シナ海へのさらなる進出を呼び込んだのである。


次の菅直人首相はさらにひどかった。「国籍は日本だが忠誠心は朝鮮半島にあるのではないか」と思えたほどだ。そもそも民主党は2009年衆院選の際、在日の人たちをフル動員し、政権奪取後には「在日のみなさんのおかげで当選することができました」と述べる議員すら現れた。菅氏も自身の資金管理団体「草志会」が北朝鮮とつながりがあるとみられる政治団体「政権交代をめざす市民の会」に政治献金をしていた問題で、その献金の原資が税金から出ていたことがわかり、国会で追及がされようとしたまさにそのとき、東日本大震災、福島第一原発事故が起こったのだ。




そこで菅氏は浜岡原発の停止をはじめとして、数々の悪しき判断を行なうが、そもそも浜岡原発を緊急停止する必要がどこまであったのか。事故が起きた福島原発は日本の原発としてはいちばん古いタイプだが、それですら、地震そのものによる破損はなかった。事故は津波によって起こったのだ。そうした菅内閣の誤れる判断の結果、いま日本は領土問題と同様、いやそれ以上の危機に直面している、といってもよい。どういうことか。






放射線で死亡した人は1人もいない



そもそも福島第一原発事故による放射線で死亡した人は1人もいない。放射線の患者も報告されていない。被害者は強制的に避難させられたストレスや過労などが原因だ。高齢者や病人を無理やり動かした結果、死者まで出すことになったのである。あとでわかったことだが放射線医学の権威によれば、放出された放射線量の最も多い地域でさえ、人体に影響を与えるほどではなかったという。


そもそも放射線による被害を考えるなら、広島の被害を参考にすべきではないだろうか。当時の放射線量率は福島原発事故の1700万倍に達するともいわれる。ただし、死因の大半は焼死。原爆のものすごい高熱で焼け死んだのだ。あるいは建物の倒壊によるもので、これらに比べると、放射線で亡くなった人の数は非常に少ない。


遺伝についても、その後、世界的な遺伝学の権威たちが何十年にもわたる追跡調査を行なっているが、被害に遭わなかった周囲の県よりも、むしろ広島県民は長命である。奇形児の発生もとくにない。被爆で大変なやけどを負い、その後の治療で回復して被爆者の男性と結婚し、5人の子供を産んだ女性がいるが、その5人にも、5人の子供の17人にも、1人も異常児はいないという報告がある。


1986年にチェルノブイリで起きた原発事故では、爆発を無理やり抑え込もうとした操作員や消火活動にあたった消防士ら数十人が死亡し、さらに消火後の清掃作業にあたった労働者も亡くなっている。いずれも十分な保護具を与えられなかったからだ。その後、日本財団が行なった追跡調査によると、最も放射線の影響を受けやすい甲状腺がんにかかった人は約60人いて、そのうち亡くなったのは15人。白血病で亡くなった人も1人いたが、20年以上も調べれば、どんな地域でもこれぐらいの死者は出るだろう。




管理人より。


流石に上記の、チェルノブイリの見解については補足しなければならない。


チェルノブイリ事故当初、30km圏内にいた住民で事故2日後に避難したのは、原発から6kmに位置し、今も完全に無人・立入禁止地帯と化しているプリピャチ市の住民だけで、その後30km圏内の村部住民の避難には2週間を要した。その間に重大な被曝を多くの住民が受けた。


もちろん2日後に避難できたプリピャチ市住民の中にも急性放射線障害で入院した人がいたくらいであるから、想像を絶する凄まじい汚染の中曝された訳である。


事故当時の市内の放射線量に関しては様々な説があるが、軍隊の計測によると、事故当日の昼間には、市内の公園で2ミリシーベルト毎時を記録し、そして深夜には数値が跳ね上がり70ミリシーベルト毎時を記録したと言われている。チェルノブイリ30km圏外住民は高濃度汚染地域にいても5年後まで放置された。また内部被曝に関しても、事故当初の食料摂取の方針は肉は、福島第一の事故発生直後に汚染牛と騒がれたものと同じKg当たりセシウム137で、3,700ベクレルまでを安全とした。粉ミルクに至ってはKg当たり18,500ベクレルという、現在の日本ではとても考えられないレベルの緩い制限であった。


しかもチェルノブイリ原発周辺の村部などは普通に自宅で牛から牛乳を搾り、それを飲んでいた訳で、事実上これらの食料制限はほぼ無視されていたと考えても良い。








特に事故当初のヨウ素131の摂取に関しては、食料制限が事実上完全に失敗したと考えられる。ヨウ素に関しては半減期が8日間と非常に短い為、初動が最も重要になる。最初の8日間摂取制限を怠ることは、その後一生完璧な対策をしたとしても取り返しの付かない被曝をしてしまう訳であり、この点チェルノブイリでは対策が大きく失敗した。それは事故当初住民への説明が不十分であり、また住民も原発事故に対する知識を殆ど持っていなかった点が不幸を招いたと言っても良い。


結果ベラルーシでは年間の小児甲状腺癌の発生件数が年間数件だったものが事故後10年をピークに年間90件近くまで跳ね上がった。小児甲状腺癌の症例は全体で数千件にのぼったそうである。全ては事故当初の食料制限ができなかった事が主因であろう。「チェルノブイリでは子供達はソ連政府の計らいで夏休みにソ連各地に疎開することができた」という説があるが、ことヨウ素131の甲状腺被曝に関しては最初の8日間で避難できず、また食料の摂取制限ができなかった時点で、その後一生気をつかっても取り返せない被曝をするという意味では、あまり夏休みの疎開も意味がなかったと考えられる。


同時に半減期の短い核種は事故当初チェルノブイリでは多く飛散しており、特にジルコニウム・ニオブ等の空間線量の寄与率は事故後数十日ものあいだ大気中で支配的であった点は、1ヶ月後にはセシウムが代表核種になった福島と全く違う点で、初期被曝が人々に与えた影響を考えるならチェルノブイリに関しては一概に福島と比較できない点が非常に多い。


以上の点を踏まえた上で、甲状腺がんリスクが心配される甲状腺等価線量が50mSv以上の子どもは、少なくとも公式には未だ確認されていない。これは覚えておかなければならない事だ。(今後も慎重に継続して健康調査を行っていくことは必要、そんな事は当然である)


チェルノブイリのケースとの大きな違いは、原発事故によって放出された放射性物質の種類と量が大きく違うことと、事故後直ちに食品の規制がされたこと、水道水等の放射性ヨウ素濃度が上昇した時に供給を直ぐにストップした事、などが大きいと考えられる。自給自足が多いチェルノブイリ周辺の状況と比較して、日本では食品の流通が行き届いていて汚染の少ない食品が事故後に被災地に供給できたことも大きいだろう。また、農産物の汚染が少なくなる様に工夫してきた農家の方々の努力と技術の高さについても忘れるべきではないと思う。


管理人コメントはいったんここまで。





もともと「放射線が遺伝に影響を及ぼす」という報告は、アメリカのマラーという遺伝学者が行なったものである。1927年の発表で、ショウジョウバエのオスに放射線を浴びせたところ、大量の奇形が生まれた。だが1950年代にDNAが発見されると、人間の細胞は宇宙線や放射線、活性酸素などによって障害を受けるが、修復酵素によってすぐに修復されることが判明した。しかしショウジョウバエのオスの精子は修復酵素をもたない例外的なものだった。だから精子が影響を受けてしまうのだ。そのショウジョウバエのオスで実験を行なったため、大量の奇形が生まれたのである。



韓国を喜ばせる日本の「脱原発」


そうした事実を菅氏は無視して「脱原発」を打ち出した。不足する電力はメガソーラーで賄うともいうが、アメリカですら実現できていない太陽光発電を国土の狭い日本でどう行なうのか。山手線内の2倍の面積のメガソーラーを設置しても、浜岡原発1基分ほどの電力しか賄えないという。それも太陽が照っていればの話だ。しかもソーラーの下の大地は不毛の地となる。日本の土地がもったいなくないか。


日本の「脱原発」で喜んだのは誰か。ほかならぬ朝鮮半島の一国である韓国である。韓国は国策として原発の輸出を推進しているが、その裏には軽電機メーカーとしてのサムスンの行き詰まりが見え隠れする。軽電機は技術の転化が比較的容易で、今後、人件費の安い国がサムスンに代わって台頭してくる可能性が高い。一方で、重電機の技術転化は簡単ではない。日本は戦前から続く重電機の歴史をもっているが、重電機の最たるものが原発だ。日本が脱原発に向かえば、日本の学生は原発という進路がなくなり、研究者にも勢いが失われる。働いている人も将来が見えなくなり、事実、すでに東京電力の原発関係者の引き抜きが始まっているという。


しかし、日本が仮に脱原発を選択したとしても、現時点で代替エネルギーは火力しかない。他の電力は合わせても10%程度で、しかもそのうち9%は水力。風力など他のエネルギーは微々たるもので、ものになるまでに何十年かかるかわからない。日本海にはメタンハイドレートがあるともいわれるが、こちらも実用化までの見通しは不明だ。



火力発電の燃料は石油か天然ガス。いずれも日本にはあまりない資源だ。それらを日本は外国から買い続けなければならない。目下の基調は円高だが、もし大幅に為替が円安に振れれば、日本は恒常的に巨額の貿易赤字を出す国になりかねない。脱原発を宣言すれば、そこにつけ込み法外な金額を請求されないとも限らないだろう。そうしたことが5年続けば日本の産業はもう、立ち行かなくなる。



工業だけではない。農業のハウスやトラックにしろ、石油がなければやっていけないからである。



管理人より。


前回予告した通りで、下記に原発反対派のコメントを中心に『BLOGOS』の元記事より抜粋した。


内容は様々だが、原発そのものを完全否定し、再稼動容認イコール推進派のレッテル貼りと悪魔化に終始したモノ、渡部昇一には肯定的でも、当該記事の論の進め方に否定的なモノ、原子力が石油よりコストパフォーマンス上優位とする論を完全否定するモノ…同じ否定派でも多様と言えるが、これらに対する反論となるべき「各論」は、スペースと時間の都合上、次回以降に譲る。

まずは「肯定派」の方々には、ご自身なりの意見と反論、そして「反対派を粘り強く説得する術」をご用意いただけることを望む。


biOAAJut4g
歴史が教える「原発推進」の危うさ


・福島の大事故
・JCO臨界事故
・チェルノブイリ
・スリーマイル
・その他多数の原発事故


国内の観点で


・安全神話
・原発はコストが安い、のウソ
・電力会社や推進派のヤラセ、癒着、隠蔽体質
・原発に反対するなら電気使うな、などの脅迫
・冷戦もとっくに終わったのに、未だに核兵器保有を夢見る軍拡主義
・原発が石油やガスや石炭を代替できるかのようなウソ
・海外先進国と比較しての、電力自由化の大幅な遅れ

・もんじゅ(核燃料サイクル)は何十年も予算を膨大に使ったあげく大失敗
・六ヶ所村の再処理工場も約15年だか完成延期中
・使用済み核燃料の最終処分場が無い
・それどころかもはや中間貯蔵プールも不足間近
・放射能拡散予測は孫請けの社員1人に丸投げして計算ミスしまくり


などなど、破綻しまくった現実が見えているだけですよ。


核燃料プール 数年で満杯 6割が運転不可に
http://www.tokyo-np.co.jp/article/feature/nucerror/list/CK2012090402100003.html


12月19日 10:26



biOAAJut4g
>韓国を喜ばせる日本の「脱原発」


韓国の電力会社は無理矢理電気代を安くしているため、大赤字。しかも原発は品質詐欺、事故などでたびたび停止し、日本より遥かに酷い停電危機が繰り返されている。日本が脱原発しようがしまいが、そんな国の原発を買おうなどという国は、余程騙されやすい国だろう。日本に限らず、原発推進派のウソは酷い。さっさと全世界で廃止すべき。


ちなみに、日本と同様、韓国も最終処分場は未定で、中間貯蔵プールも短期的に不足する。


韓国原発、偽造部品など納入横行 使用し稼働、事故頻発 - 47NEWS
http://www.47news.jp/CN/201204/CN2012042701002392.html

韓国、核燃料プール満杯に - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/world/news/120903/kor12090314480006-n1.htm

勧告案では現在、使用済み核燃料を保管している原発内の燃料プールが16年までに満杯になると指摘し、遅くとも24年までに中間貯蔵施設を建設するべきとしている。


【社説】偽造と不正で汚れた韓国原発 | Joongang Ilbo | 中央日報
http://japanese.joins.com/article/479/164479.html?servcode=100&sectcode=110

この5年間、霊光原発に続いて古里原発にも、試験成績書を偽造した1555個の部品が納品されたことが明らかになった。このうち17個の部品は原発の安全と直結した分野に設置されていることが確認された。国家最高の核心基盤施設である原発がこうした部品で稼働していたということにただ唖然する。

こういう原発を海外に輸出するとは、恥ずかしくて頭を上げることができない。


12月19日 11:17


 nurup
相変わらず一人相撲がお上手ですね。
原発が破綻していないとは誰も言ってない。火力・自然エネルギーに頼るより原発の方がマシだと言っているのですよ。これは自民党は碌でもないが、その他(民主党・社民党・共産党)に頼るよりも、自民党のほうがマシだという意見と一緒。


 民意は自民党と原発完全否定の否定を選んだのだから、民主主義もなかなか捨てたものじゃないですね。


12月19日 12:13



  biOAAJut4g
 
>火力・自然エネルギーに頼るより原発の方がマシだと言っているのですよ。

 あなたが勝手にそう思っているだけ。


 自然エネルギーはともかく世界でも火力が圧倒的に主流。

 原発がマシなど言ってるのは一部の原発狂信者に過ぎない。


  12月19日 12:43




danish32

安全保障も考慮して原発維持を議論するのはいいけど、ここで広島やハエの変異実験を持ちだすのは全く意味不明です。遺伝子修復酵素の欠損がなければ放射線による変異や発癌は起こらないとでも言いたいのか。


>放射線医学の権威によれば、放出された放射線量の最も多い地域でさえ、人体に影響を与えるほどではなかったという


一体どこの話なのか。避難区域外だったら言い訳にならない。「原発敷地内でさえ、人体に影響を与えるほどでない」わけないよね??言えるのは「現在の避難体制であればさしあたって放射性物質が人体に目に見える影響を与える可能性は低い」ということだけ。


CT被曝は煙草より安全です、食道癌のための放射線治療で重い合併症が起こることがありますが交通事故で死ぬ人の数の方が多いです → だから何なの?っていう。比較するものがおかしい。こういうトンデモを混ぜ込むと歴史認識も安全保障についての主張もすべていかがわしく胡散臭く見えてくるからやめて欲しい。


必要なのは厳然たるリスクはあるがそれでも放射線は医療上欠くことができず原発維持もやむを得ない、っていう議論だろうに。


12月19日 16:29



Tatsuyoshi Kitada

今、福島原発の炉の中は、人が1時間で死に至るらしい放射性廃棄物は、無毒化に、10万年かかるらしい 既に行き場所が決められない放射性廃棄物が、大量にある これだけでも十二分に、止めるが正しい

経済を無計画に進めた、責任を取る時期にある 先ず、本当に安定的に作り出せる電気料を確定し 無いもの、出来ない物を議論する事は、時間の無駄 足りない消費量のリストラ、施設、工場、病院の移転 平時の今、やら無いと震災が来たらお手上げだ 出来る事を明確にする パチンコのような、娯楽は当然最後になるだろう 無理矢理使って福島原発事故は起きている


小学生だって放射能は、無い方が良い事は理解出来る 再稼働は、放射能中和技術が出来た後考える事だ


12月19日 11:00



nemariusi 
原発を推進したい人こそ、防げた確率が高かった福島原発事故について、原子力安全委員会と東電の対応を批判し、国民が納得する、事前審査体制や安全対応策を示すべき。にも拘わらず、料金が上がるやら、放射能で死んだ人はいないやら、国民を無知と思っているような対応で、強引に、原発を動かそうとしているのは、気が狂ってるとしか思えない。


原発推進者や財界は、民主党と同じで、結果的に、国民を騙していたことに気づかないのか?考えてもみよ、もし、福島事故がなかったら、どんなにその信頼性を世界中に示すことが出来、原発輸出に拍車がかかったことだろうかと。これが理解できるなら、財界や原発推進者のすべきことは、自ら、結果的な過ちを認め、原因を追及し、責任者を罰し、その結果を踏まえた対策を取れば、十分、制御可能であることを、国民に説明すべきである。


そんなに安全なら、筆者は、直ちに、福島原発に住居を移して、自らの意見の正しさを証明したらどうか! こんな人を、名誉教授にしている、上智大学もどうかしている。


12月19日 11:49



biOAAJut4g
>更に女川原子力発電所は無事に停止しており、

>女川も防災拠点のオフサイトセンターは壊滅。

>原発自体もぎりぎり運良く防げたに過ぎない。


女川オフサイトセンターの惨状
http://shiminnokai.info/cat58/post-8.html
玄関もガラス窓も津波ですっかり破壊されていました。屋上から垂れ下がっているものは、やはり、近くの水産加工場か駐車施設の屋根と思われるトタンでした。屋上から突き出ている赤い鉄柱はその支柱だったのでしょう。


女川原発、津波をぎりぎり回避 安全委が報告 - 47NEWS(よんななニュース)
http://www.47news.jp/CN/201111/CN2011111001000727.html

東日本大震災による東北電力女川原発の被害を現地調査した原子力安全委員会の小山田修委員が10日、津波による深刻な被害をぎりぎりで回避した状況を安全委の会合で報告した。小山田委員によると、原発が設置された約15メートルの高台が地震で1メートル沈下し、高さ約13メートルの津波が押し寄せたが、浸水は一部にとどまり、外部電源が1系統使えたため深刻な事態を免れた。


余震で冷却機能1時間余り喪失 女川、東通原発のプール | 静岡新聞
http://www.at-s.com/news/detail/100017991.html

東日本大震災の余震を受け、経済産業省原子力安全・保安院は8日、東北電力の東通原発(青森県東通村)、女川原発(宮城県女川町、石巻市)で使用済み燃料プールの冷却機能が地震発生後、20分?1時間20分にわたって喪失したことを確認した。


2月19日 12:45




biOAAJut4g
自民が勝ったからと言って、急に原発が安全になったり、最終処分場が出来たり、あるいは不足しかけてる使用済み核燃料プールの問題が解決したりする訳じゃないんだが。どの政党が勝とうが、廃止が当たり前。


12月19日 13:23




matttnn

推進派の意見は例外なく論理のすり替え・本末転倒だらけ。経済原理だけでしかものを見ない人の、致命的な視野の欠落ばかりが見える。


12月19日 13:08




matttnn

↑Tatsuyoshi Kitadaさんの意見板上でずっとやり取りするのは失礼かと思うので、こちらに書かせていただきますが、推進賛成派の方々の意見には論理的齟齬があまりに多い。とても価値のある議論とはいえないですが、いちおう反論しておきます。


彼らいわく、「発がん性物質(たとえばアスファルトに含まれるタール)は他にもあるんだから、原発に関わる放射性物質と同じことだ。」またいわく、「日光や酸素だって遺伝情報を狂わせることがあるんだから、放射性物質と同じだ。」まあもともと私はアスファルト舗装が嫌いだから擁護するわけではないですが、タールと原発事故で拡散される放射性物質とは、毒性や拡散性の強さがあまりに違うでしょと言いたい。毒性1のものと毒性10000のものを、「どちらも毒性があるから同じ」というのは暴論です。


酸素や日光と原発に関わる放射性物質が同じだというのも、議論するまでもない暴論ですね。酸素に毒性があるにもかかわらず、生物が細胞内にミトコンドリアを取り込んで、酸素をエネルギー源とするに至ったのは、そちらの方が生命維持や繁殖において優位だったからです。


つまり、その毒性の強さとエネルギー源としての優位性を天秤にかけたところ、優位性のほうがはるかに高かったわけです。自然界に存在しないレベルの放射性物質と比べること自体おかしいですが、ましてや「同じ」というのは暴論の極みですね。


毒性があるという意味では、砂糖でも塩でも、全部放射性物質と同じということになります。
日光については……、いや、もうこのへんでやめておきます。


12月19日 15:36





ZqigO1GtUg
日本が原発の安全確保に失敗したのは事実。本当に原発が重要なら安全確保を保証できる体制の構築に力を注ぎ、原発の信頼回復を行うべきである。そして信頼回復ができてから再稼動させるべきである。原発推進であることと即再稼動とはイコールではない。


12月19日 13:44




yahoo user e89d3
原発はコストが高すぎます。既存原発の利用ならともかく、新規建設は控えるべき。
渡部先生ともあろう方が、事故後の今になって「移動しない方がリスクが低い」とか言うのは論理学の基礎が崩壊してますよ。宝くじの当選番号を新聞で見た後に「この番号を買えば絶対に当選していたんだよ」なんてアホなこと、誰も言わないでしょ。


挙句の果てに、チェルノで死んでも福島で死んでないから原発は安全だってさw。まあ、車より安全とか、トンネルより安全とか本気で言ってるアホよりはマシだけどね。そのうち、フグやセックスより原発は安全とか言いだしそうな勢いだしな。


原発推進派は、もっとまもともな論理を構築してほしい。私は事故後も原発推進派でしたが、推進派の非論理詭弁と隠蔽体質にあきれ果て、今は脱原発派に転向しています。


12月19日 14:22




tombow
自民党政権だったら、十分な対応ができたとでも?自民党歴代総理の誰が、原発の構造や危険性に詳しかったというのでしょうか?知識もないくせに、金権欲に駆られるままに、原発安全神話を構築して、活断層さえもないことにして原発を造らせまくったのは、どこの政党でしたか?


個人的には、自民党政権のうちに、福井で大きな原発事故が起きてくれないかと・・・。日本滅亡を願うものではありませんが、自民党がどれほど手際の良い処理能力を見せてくれるのか、是非とも拝見したいのです。


日本国民の多数は、1回の重大事故では目が覚めないようですので、回復不能なまでの事故が続いて初めて、原発を廃止しようと思うはずです。そのためにも、福井の人のためにも、原発の重大事故は不可欠です。そのような事故が起きたときには、福島の人に対するのとは別にして、私としては福井県人を絶対に許せません。


12月19日 16:38




yahoo user b7829
ちゃんと技術史を考えて下さい。



「原発をとめる」この決断がない限り、新しい技術への移行モチベーションなんて開発産業レベルでは上がりません。なぜなら先行し体系化された技術のほうが常に導入コストが低いのですかから。原発容認は、即原発促進となるのは資本主義の宿命なんです。「ここでなんとかしなきゃ」ということで始めて、叡智と資金が結集できるのです。


ここで新エネルギー技術と省エネ技術との確立に臨むことこそ、これからの日本の「先行者利益」の源泉でしょう。公害問題の少ない日本の生産技術だって、かつての公害問題での縛りから企業が編み出してきた技術だという歴史経緯を忘れないで欲しい。


原子力についていえば、私個人は原子力開発を否定しない。ただ、これも全世界で使われている技術体系から脱却した形での再構築で日本が提案すべき。例えば19世紀以来の(水中で手は出せないわ、爆発の原因になるわの要因である)ボイラーによる大規模回転発電からの脱却とか。ともかく今の原発体制からのブレイクスルーこそ、日本人が勇気をもって臨むべきことであり、技術史は日本人にはそれができることを示している。


12月19日 17:54





allnightwalker

渡部昇一氏は水島総氏とともに私淑している方なのだけれど、お二人の原発の考え方についての部分だけはどうしても納得できませんね。

原発推進派の論点はいくつかあり、原発ノウハウの核兵器への転用(これをなぜかはっきり言わない人が多い)と産業の米である電力と言うエネルギをどうまかなうか、そして既得権益グループの擁護、と言うところです。放射能の安全性については、定説がないため、安全を主張する科学者の意見を採用しています。


渡部氏の提示されている文殊、いくら金をつぎ込んでも、リスケしても、まったく成果の上がっていない研究なわけで、まあ、研究はいいでしょう。廃棄物をリサイクルしてシステムのはじめへ戻せるなら、すばらしい資源の有効活用だ、とはじめて聞いたときは思いましたけれど、実用化がいっこうに進まない。このリサイクルができなければ、ウランの埋蔵量は有限で数十年しかない、と言う試算も公表されています。海水からウラン採取と言う話がありますが、メタンハイドレートを「不明」で片付けるなら、これも同様に「不明」でしょう。


安全で事故がおきないと言っていた事故が起こりました。日本の施設でも事故は起こってしまったのです。安全性を重視する日本でも、起こってしまったのです。


朝鮮が喜ぶのはどうでもいいでしょう。朝鮮人は日本人よりも安全性を重視しているでしょうか?まあ、原発をかっての日本のようにいけいけどんどんで推進して、もし大きな事故が起こったら?チェルノブイリや福島のように、長期で使用できない土地が増えてしまうわけです。事故の起こる可能性は無論日本よりも大きいでしょう。チェルノブイリのように炉が吹っ飛んだら、日本へも当然影響は出るでしょう。風は県境や国境を気にしませんからね(笑

原発の研究は継続すべきですが、原発の研究が本当はまだ実用化していい段階には到達していなかった、と思っています。




松上幸吉
原発論争はなんでこうイデオロギッシュになるのだろう。エネルギー資源を持たない日本は技術立国になるしかないというのは、ずっと昔から言われていることで、基本的に今でも間違ってはいない。だが、先の事故で技術に対する信頼性は失われた。


代替不可能なものなら、仕方なく受け入れるが、十数パーセントコストをかければリスクゼロになるなら当然そっちを使いたい。よく言われる自動車事故との比較にしても、2割余分に燃料費を食うが絶対に事故らない夢の自動車なんてモノがあればそっちを利用する。ないから仕方なく自動車を使うのだ。一方で原発には代替可能な火力発電がある。燃料コストは2割ほど高いが、それでリスクゼロになるなら安いもの。もし、原子力発電のストーブ(暖房器具)があったら、あなた使いますかという話。


燃料費は石油ストーブより2割ほど安いですよと。勿論、放射能漏れ事故でも起これば大変ですが、日本の技術力は高いですからまず安全ですと。私は高くても石油ストーブでいいです。いや、そっちのほう「が」いいです。
石油ストーブを使いながら我慢してますから、もっと安くて良いものの開発を努力してください。


あ、原発を作りたいという国があるなら、メーカーはどんどん売っていいと思いますよ。他の国が石油やガスを使わなくなれば、それだけ価格も安くなりますしね。


(続く)




管理人より改めて、人気ブログランキングへのご協力をお願いします。画像は青森・東通原子力発電所。

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