ケースメソッドで研修リード!学びマックス!! | 自分を信じるコーチング HONESTLY SPEAKING・・・

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2月には2回にわたり、某企業様のマネジャー研修を担当させていただきました。

ご縁があって、昨年4月の新入社員研修、新年の若手社員研修を経てのもの。

会社を担う従業員の方々、職位によって課題やお悩みは様々で、いろいろとお話しを伺って、課題を抽出し、それを補うための研修メニューを提案し、人事の方のOKをいただいて、実施に至ります。

 

今回はマネジャー層30名に向けて。

全員が親会社からの出向者ではないプロパーであり、昇格試験を経て今の職位に就いた方々で、会社からの期待も大きい大切な社員さんたちです。

ただ、会社からの期待が大きいために全てが彼らの肩に掛かってきている状態で、文字通りのプレイングマネジャーとしてご自身の仕事を持ちながら部下を指導し、チームの目標を達成しなければならない毎日。しかも今までこれといった武器や智慧のインプットがなされておらず、すべて自己流でこなさざるを得なかった、という皆さんでした。

 

私が提供できるものの中から今回のみなさんにとってワークするだろうと思ったのは、考え方・知見の注入とそれを使ってのケースディスカッション。

システムコーチングからの智慧も駆使して場を作りつつ、講義→ケースのグループ討議→クラス全体討議→ケースディスカッションで得られた智慧を明日から現場で使うためのワーク と言う流れで組み立てました。

 

ケースは、大学教員時代に授業で使うために、KBS時代のクラスメートの会社で起きたことをモチーフにして書いたもの(フィクションです)。係長に昇格したのに自覚が全くない主人公が、部下に退職を決意させるまでの物語です。

 

あらためてケースを読み直し(自分が書いたモノですけど新鮮でした笑)、主人公の目線、部下の目線、上司の目線、その他もろもろ分析をし直し、授業計画書をイチから作り直し・・・ケースディスカッションをリードするための準備を、ケースメソッドインストラクティングの基本に則って、全てやり直しました。

 

その学びの、なんと多かったことか!!

 

ケースメソッドは、ハーバードビジネススクールで構築されたものですが、その根幹にあるのは「カウンセリングマインド」です。

ビジネススクールで教えるものは、経営管理の仕方です。企業は経済合理性の体系であると同時に、従業員たちの感情と信念の体系でもある、とHBSの先生は考えました。企業経営は意思決定→実行の繰り返しであり、その実行には、メンバーがお互いに励まし合い、共に考え、議論を重ねて意思決定し、決定した道を信じて意思決定者と従業員が協働して実行する・・・。人間たちが協働して目的達成のために頑張るのだから、経営管理者(マネジメント層)にはそれに応える精神・カウンセリングマインドが重要だ、ということなのです。

ケースメソッドは、実働の代替としてケースを読み込むことで問題の場面に立ち会う擬似的体験学習=一種のイメトレともいえます。イメトレをよりビビッドに体験できれば、ディスカッションの参加者同士の議論の場がアクティブになり学びは深まります。そのためにディスカッションリーダーには、議論の参加者たちが相互に切磋琢磨出来る状態を維持していくことが求められるのです。

 

だからこそ、ケースの読み込みも、そこから参加者に何を学び取ってもらうべきか、どんな智慧を結晶として持ち帰ってもらうか、逆算するように入念に考え、授業の流れを組み立てなければなりません。

久しぶりにものすごく考えました。ものすごく入れ込みました。

 

そしてあらためて、KBS時代のさまざまな授業の思い出がよみがえり、どのクラスも本当に「凄かったなあ」と思いました。なにが「凄かった」のかって、私たち学生の気合いと勉強量もですが(あんなに勉強したこと、人生でないですから・・・)、やはり先生方の授業の精度の高さ、準備の深さです!

私が自身が書いた短いケースを分析してケースディスカッション授業化するだけでこれだけの時間を費やしたことを考えると、先生方はご自身の研究をしながら、毎日の授業準備に時間と精力を傾けていらしたわけで、その重さというか濃さというか、圧というか・・・パワーはいかばかりかと推察すると、そりゃあKBSの授業料がハンパなく高いの、頷けるわなあ(って今更か・・・)と思います。

 

先生方、今更ですが本当に、ありがとうございました。 ぶっちゃけ30年ちかく経ってますけど、あの体験はいまでも鮮やかすぎる色を以て、私に迫ってきてます。

 

そんな感慨に浸ったことでさらにモチベーションが爆上がりだった私は、おかげさまで相当な熱量をもってマネジャー研修を納めることができました。

参加者の皆さんのほとんどから、多くの学びがあったとうれしい感想をいただきました。

 

いやいや、学びがあったのは私もなんです。本当にありがたいことです。

 

この仕事についていることに、こころから感謝した2月でした。

 

ありがとう、ありがとうございます!!