当社は青果物の仲卸業を営んでいるが、この商売は青果物を供給してお客様に喜んでいただくサービス業だと思っている。
業態は異なるが、飲食店や小売店もお客様商売という意味では同業であると個人的には考えている。
我々は、お客様に商品やサービスを提供することで、その対価を得ているのだが、本来は対等であるべき関係にもかかわらず、日本では「お金をいただく側」の立場が弱いと感じることが多いのはなぜだろうか。
当社のスタッフもお客様に毎日のように怒られている。
ミスをすれば注意を受けるのは当然だし、それが続けば怒られることも仕方ない。
しかし、相手の人格を否定するような怒り方をするのは如何なものだろうか。
学校を卒業して、スーパーマーケットに就職したが、レジの女性がお客様からお叱りを受ける場面はたびたび目撃した。
あるとき、レジスタッフがバックヤードで号泣しているので理由を尋ねると、お客様からお叱りを受けたときに「親の教育が悪い、お前の親の顔が見たい」といわれたのが悔しかったのだそうだ。
いくらお客様とはいえ、言っていいことと悪いことの分別がつかない人を他のお客様と同様に扱うべきかは非常に疑問である。
先日も、ある人間ドックに行ったときに、受診者が受付の女性を大きな声でなじっていた。
途中で「理事長の○○さんも年ばっかり食っても、こんなことも指示出来てないんじゃ・・・」と話が飛び火し始めた。
○○さんは御年103歳、そんな方に対して「年ばっかり食って」は、幾らなんでも品がなさ過ぎるのでは、と思った。
飲食店、小売店だけでなく、多くのサービス業に携わる方は、このような言葉の暴力に晒されるリスクを抱えながら、今日も頑張っている。
だから、私は当社のスタッフが仕入先に必要以上に威張ることを絶対に許さない。
また、飲食店に行ったときに、店員さんに過度なクレームをつけたり、からかったりするのは大嫌いだ。
なぜなら、当社のスタッフがそんな目に遭うことが耐えられないからだ。
人にされて嫌なことであれば、まずは自分が人に対して行なわないのは当然である。
当社は簡単に謝らない会社を目指したいと思っている。
もちろん、間違いを認めないという意味ではない、ご迷惑をお掛けしたことはお詫びするのは当然。
しかし、自分たちがプライドを持って取り組んだことに関しては自信を持ち、しっかりと説明をするべきだ。
「人に誇れる会社になる」ためには、簡単に謝るような仕事をしていてはいけないぞ!お客様に喜んでもらえる、感謝される仕事をしようぜ!とスタッフ一人一人に説いてまわることこそ、社長の現時点における最重要任務だと考えている。