10月12日は母校の柔道の試合だった。
日本で一番古い柔道の対抗戦といわれている伝統の一戦を、33年ぶりに講道館で開催したのだが、惜しくも僅差で敗れてしまった。
試合の展開は白熱していて、ここ数年で一番の好試合といっても良い内容に思えたが、それを見るOBにはそれぞれの思いがあったようだ。
試合後の残念会?も3軒目には、これからの柔道部をどうするか?!という話になった。
それなりの酒を飲んでの話し合いだから、声はでかくなるし、話もまとまらない。
しかし、それぞれの立場で今後の柔道部を心配していることは間違いないと思った。
飲みの席ではあるが、いろいろな話をした中で「うちの柔道部の存在意義って何すかね?」という言葉が一番心に引っ掛かっている。
昨日の晩はベッドの中で2時間ほど、そのことについて考えてみた。
いまのうちの柔道部はそんなに弱くない。というか我々が学生だった頃と比較すると断然強い。
全日本学生でベスト8を狙える位置にあるし、部員も50名を超える大所帯になった。
1部に昇格することも叶わず、部員も20人を大きく割り込む状態だった柔道部が、10年でここまで来たのは、様々な強化の賜物でうれしい限りなのだが、そうなればそうなったで別の問題が生じるわけだ。
この状態は何となくうちの会社と似ている気がする、いやそっくりだ・・・
当社も私が入社した18年前と比較して、売上は3倍弱、スタッフは30名から140名になったが、「良い会社になったか」と問われると、「必ずしもそうとは言えない」と答えざるをえない。
組織が大きくなることで、思いや方向性が共有できなくなったことが一番の悩みで、今後どう束ねていくかが喫緊の課題である。
会社としての目標は当然ある、売上目標とか利益目標、それからこんな事業を展開したいという将来的なビジョンもある。
しかし、当社にはみんなで共有できる企業理念もないし、目標を実現するための役割分担も明確になっていない。
そんな中で「当社の売上目標は○○円である」と声高に叫んでも、社員はかえって白けるばかりかもしれない。
わが柔道部も「全日本学生ベスト8」などの目標を掲げているが、実際に試合に出ることが出来るのは、ほんの一部であり、その他のメンバーの中には「関係ねーよ」と思う人もいるかもしれない。
やっぱり、どちらも「目標」「理念」「役割」を明確にする必要がある。
これは、「仕事が出来る・出来ない」「柔道が強い・強くない」とは別の次元の話だ。
仕事が出来る人が集まっても、柔道が強い人が集まっても、それが「良い組織」「強い組織」に直結するのではない。
「目標」「理念」「役割」を明確にした上で、それを「入り口」にしっかりと掲げることが一番重要だ。
企業であれば採用ということだが、「我々の目指すところはココだから、それを共有できないのであれば、どうぞ他所を当たってください」と言える強さを持てるか、どうか。
なかなか思うように人が集まらない状況においても、妥協せずに志(こころざし)を共有できる人材を探し求める、それが強い組織を作るために必要だと確信した週末だった。