1999年 映画「おもちゃ」を見て | HONDAのブログ

HONDAのブログ

ブログの説明を入力します。

おもちゃ』は、1999年 に公開された日本映画

監督は深作欣二

溝口健二 監督作品『祇園の姉妹 』のオマージュ

として新藤兼人 (新藤は

溝口に師事している)が執筆した小説を新藤

自身が脚本化。宮本真希 のデビュー作である。

主人公の舞妓名「おもちゃ」は

『祇園の姉妹』の主人公の名前でもある


昭和30年京都の置屋(ゲイシャ・ハウス)が舞台。
見習いのトキコの目を通して、
芸者や花街の風習、暮らし、しきたりを描いています。
彼女が置屋の家事手伝いをしながら
芸者としての芸を学んで、そして舞妓になる!
舞妓になったときの彼女の名前が
「おもちゃ」なのです。

チャン・ツィー主演のSAYURIを見た人なら
より京都の芸者というものを楽しめると思います。
主人公の前向きさがとても爽やかに
描かれています。
嫌々ながら芸者をやってるのではなくて、
割とみんな芸者人生を楽しんでるので
見てるほうも明るい気分になるというか。
ハリウッドの絢爛豪華に作りこまれたセットには無い
和の美が画面全体に溢れ返っていて
見るものの心を和ませます。
京都に居るような気分を味わえるのです。
日本女性の美と醜態が感じられるのも良いところ。
芸鼓の貞操観念があっけらかんとしてて
すごく好感持てます。
トキコ役の宮本真希さんは、とてもかわいらしくて。
舞妓姿がすーっごく似合ってる。
初々しさが光ってる。
あんなに違和感無く着こなせる人が居るんだあと感心。
水揚げシーンも美しくて、感嘆。
彼女はこの映画で新人賞から主演女優賞まで
取ってるにもかかわらず、その後あんまり
活躍してない様子。
なぜかしら????

美しくて絵になるのが富司純子。
寺島しのぶの母でもある富司さんですけど。
年齢もこの時点で50代だと思うんですけど。
艶っぽくて、それはそれは美しいんですよ。
寺島しのぶは全然キレイじゃないけど、
富司さんは年齢関係無くお美しい!
さすがに着物がお似合で日本画を見てるよう。
加えて着物を着た所作がもう芸術的!
嫌味の無いさらりとしたオカアサンを演じて
らっしゃって。
大変大変ステキです。

先輩芸者は、南果歩と喜多嶋舞。
南果歩はさすがですわ。
芸者役が見事。
男を手玉に取るところから、
跳ね返す強さまで、もうかっこいい。
ほれぼれざんす。
こないだ再婚した渡辺謙とは意外にも
芸者つながりだったのかも?
公開は謙さんより先ですけど。

深作の作品にしては 映像がきれい

カメラは 木村大作 (なっとくです)

深作も 1本くらいは こういうの作って

おきたかったのかな。。と 考える次第。

 

ラストはせりふないのに 泣かせる芝居です。