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今日は20年ぶりにサックスを吹いたぞ!
21年ぶりにサックス教室に行ったぞ!
ガラスの10代だった記憶がよみがえり、気分はティーンエイジャーじゃ!
気分がいいのだ。
  
今から21年前まで、アルトサックスを習っていた。
子供の頃、ピアノを習っていたこともあり、ちょこちょこっと弾くことはできた。
ただピアノってなかなか弾く場所がないんだよね。
ちょこちょこっと弾くレベルだから、ホテルのラウンジでいきなりピアノ弾くほどの腕前じゃないし。
 
モテたい盛りだった17歳の頃、原チャリで訪れた海辺でサックスを吹いてる人を見た。
脳みそが弾けたね!
これだ!!
サックスならどこにだって持ち歩けるし、その腕前を披露して女の子をうっとりさせることが出来る!!
まぁ17歳の欲求なんてそんなもんだ。
どう女の子の気を惹くかだ。
 
早速サックスを手に入れた。
少年ジャンプの最後のページにある広告で2~3万円くらいのサックスを見つけて通販で買ってみた。
当時はアマゾンなんてないので、ハガキとか電話で申し込む。
当然アマゾンみたいに購入者のレビューなんてなくて、チョーシの良い広告コピーをそのまま鵜呑みにするしかなかったのだ。
「本格派」と広告コピーに書かれていて、届いたサックスは「本格派」のコピーを信じ直せるくらい金ピカに輝き、それはもう手にしただけでモテる予感しかしなかった。
 
黒人の少年がお店で売られてるトランペットを買えずひたすら憧れているCMが流れていたが、その少年の夢を叶えたかのような高揚感に包まれたもんだ。

 
これさえあれば俺の青春は、このサックスのように金ピカに輝くに間違いない!
初めてお宝の金貨を発見した海賊のように高揚する気分でサックスを見つめた。
おっといけない。見つめてるだけじゃ意味がない。
自慢じゃないが、小学校の時、縦笛の成績は5だった。
それはピアノを習っている人なら容易に取れる成績だったのだ。
そんな音楽に自信のある俺が、意気揚々とサックスに息を吹き込んで見た。
 
・・・全く鳴らない・・・
 
格闘すること30分
ようやく鳴りはしたが、うっとりどころか、ぐったりな感じだった。
 
・・・やばい、俺の金ピカ青春計画が!・・・
 
しかし次の一手が思い浮かばず、1~2年の月日が流れた。
そして近所の音楽教室でサックスを習うという、それは素晴らしいアイディアが降りてきた。
意気揚々とサックス教室の扉を開き、ご自慢の本格派サックスを先生に披露した。
 
先生は開口一番
「あー、これかぁ。」
と明らかに残念な表情w
 
え?それ、俺の本格派なんすけどwwwって思ったら
「本当はこのくらいのサックスの方がずっといいんだよね。もちろんここで買わなくてもいいんだけど、やっぱりこのくらいのサックスの方がね」
と恐縮しながら笑顔で言う先生の教えに従い、「そのくらいのサックスを買おうと思います」と即答をした。
なんて男前なんだ、俺!と自分に酔いしれたが、2~3秒でその酔いは冷めた。
値札には8万円以上の価格が踊っていたのだ。
当時俺が乗っていたランサーターボという硬派な車は、7万円で買っていて、車より高価な楽器を買うとは、いますぐクラウン!くらいの決心が必要だったのだ。
 
さて、車より高価なサックスを手に入れた男前の俺だったが、驚いたのは、むちゃくちゃ吹きやすいことだ。
吹きやすいし音色が良い!
なんつーか、すげー上手くなったと錯覚できたのだ。
下手くそこそ、いい楽器が必要なんだなと思った。
その頃の俺は、原チャリやら車やらを改造して遊んでて、「腕の無い奴ほど良い工具を持て。そうすればナットを舐めたりネジ山を潰すことが無い。良い工具でへっぽこな腕を補える。」そんな風に思っていたが、それは楽器にも言えるんだなと感動したのだ。
 
サックス教室は本当に楽しかった。
 
基本的に1人30分の個人レッスンだったが、同じ日にレッスンを受けてる生徒同士がなぜか交流していて、それはサックス教室の先生がすごくフレンドリーで、なんとなくレッスンが終わるまでみんなまったりと時間を過ごして、青春ちっくな話に花を咲かせていたのだ。
当時サックス教室はジャスコの中にあり、暇をつぶす場所やら買い物ができる場所があったりと、時間を過ごすのにいい場所で、最後は駐車場の先生の車の前に集まり、先生を囲って生徒同士でいろんな話をしていた。
 
基本的にバカ話ばかりで、どんな内容だったかさっぱり思い出せないけど、いつも守衛さんに目をつけられるくらい、閉店時間を過ぎても駐車場で粘っていたのだ。 
 
なんか書いてて思ったけど、今で言うジャスコに入り浸るマイルドヤンキーみたいだよなw
 
閉店時間を過ぎて守衛さんに追い出されると、近所の店でみんなで食事を取ったり、飲んでも良いようにスーパー銭湯に泊まり込みで飲んだりしたのだ。
公園に集まり花火をしたこともある。
 
当時の俺は19歳くらいからサックス教室に行き、22歳くらいまで学んでいた。
他の生徒の年齢も、俺の前後5歳くらい、先生は俺の6歳年上だったので、なんだかサークルのような文化祭のような、とにかく青春ど真ん中な年齢だったので、盛り上がっていた。
あの頃は、このまま一生20代なノリで生きていくと疑っていなかったw
 
さて、あれから20年以上の月日が流れ、久々にサックスを吹いてみた。
当時のサックス教室でお世話になった先生から再び教わることができたのだ。
見た目が全然代わっていなくて、お互い「変わってないね~」とハイテンションで久しぶりの再会を過ごした。
いやー
あの頃の忘れてた記憶がフラッシュバックのように蘇ってきたよ!
 
先生が教えてる場所は、ジャスコから変わり、さらに20分車を走らせたところにある教室で教えていた。
そういえば、このあたりの道路を走るのって20年ぶりくらいだなー
あー、ここのラーメン屋まだやってんだ。
うわー、この古臭いラブホテル、名前を変えてたくましく生き残ってるんだ。
おおおー、この中古車屋さん、相変わらず怪しげな車ばかり売ってる!
 
久しぶりの街道に目をやりながら、20年ぶりのタイムスリップを楽しんだ。
23歳の俺に会えたような、なんか故郷に帰ってきたかのような不思議な感覚だったのだ。
あの頃の情熱とか敏感に感じ取ったことを、鳥肌を立てながら今感じてるんだよねー。
 
何より21年ぶりのサックス教室は、俺があの頃いろいろ感じていたことをぶわわわわ~って思い出させてくれた。
マジ先生ありがとう!
 
なんか泣きそうなくらい、あの頃のことが蘇ってきた。
 
そうそう、こういうきっかけになったのは、ロバートハリスさんのワークショップで
「半年以内に実現できそうな10個の夢を書き出そう」
と言われたことが発端なんだ。
 
そういやサックス習おうかなぁと思ってたのだが、これをリストに加えた。
サックス、実はガタガタで。
21年前にサックス教室を出ると、そのままオーストラリアへ飛んだんだよね。
自転車の後ろにサックスを積んで旅に出てさ。
まぁむちゃくちゃかっこいいから!って動機で始めたんだけど、この話は長くなるからまた別の機会に。
 
自転車の後ろに積んで数千キロの旅を供にしたので、相当痛んでて。
半年かけて修理に出し1年前に上がってさあ練習しよう!と思いつつ1年の歳月が流れw
 
なーんとなくやろうと思いつつ、全然やってなかったt。
このままだったら、多分やらなかったんだろうな。
 
だから、半年以内に実現できそうなことを10個書き出すってすげー効果ありなんだなって実感している。
そうリストに書くだけで、こうもメンタルが生き生きするんだなぁと実感中でござる。
なーんとなくやろうとしてることは、たいていやらないw
でも半年以内に実現するって書くと、やり始める。
それは自分の情熱としっかり繋がる。
そんな経験をしたので、みんなも「半年以内に実現できそうな夢を10個」書くといいよー