先月に引き続き、写真家の野寺治孝さんを船に乗せて、東京の海や川を撮影しに行きました。
1年かけて東京を川から撮影して、作品として世に出そうというこのプロジェクト。
凄いわくわくしてるんですよね~

今日は荒川ロックゲートをくぐり、ゆる~い感じの東京を散策です。
秋葉原とか聖橋とか、川から見ると景色がゆったりと全然違ってきます。
そして今日は凄く良い天気。
「野寺さん、凄い晴れてますね。曇りが多かったので、良い天気に恵まれて良かったですね~。」
「うん、そうなんですけど、晴れても曇っても良いんですよ~。曇りは曇りの良さがあるからねぇ。どんな天気でも全部良いんですよ。こっちで条件つけるなんてことしたら、面白くないでしょう?」
なるほどね~
素晴らしい!
自分の大好きな写真で生きている野寺さん。
さりげなく話す一言が刺激になるんですよ。
何が恐怖かっていう話題になった時、野寺さんが
「僕はね、お金を失うことなんて恐怖じゃないんだ。それよりも写欲、つまり写真を撮ろうって意欲を失う方が怖いんだ。写真家として写欲を失ったら終わりだもんね。」
「今まで写欲を失ったことってあるんですか?」
「無いねぇ~」
「え、どうしてですかぁ?」
「どうしてだろう、う~ん」

僕が思うに、野寺さんは天気ひとつとっても条件をつけないんですよ。
全てをあるがままに受け入れて楽しんでいる。
晴れたら良いなぁとかじゃなくて、晴れても雨でも楽しいなと。

自分の好きなことをやろうとした時に、結構条件ってつけちゃうんですよね。
凄く狭いストライクゾーンを作って、良い球来ないなぁ~なんて言っちゃう。
それじゃぁ楽しめないし、探究心も好奇心も育ちません。

どんな状況にもOKを出した瞬間に、意欲が戻ってくるもんだと、野寺さんと話していて気づきました。


忙しなく走り渋滞が激しい首都高速の下では、のんびりと川が流れています。
「ここはまるで、胎内だね。川の流れというのは潜ってしまって目立たない。実に面白いねぇ~」
「そうですね、僕らはミクロの決死隊みたいな感じだなぁ。あはは~」
なんて言いながら、水面に太陽光が反射して輝く橋げたの前に船を泊めます。
「この時期は太陽の角度が低いからねぇ。面白い写真が撮れそうですねぇ」
なるほどねぇ。
船も自然を感じるのですが、写真も自然を感じるんだなぁ。
大東京にいても、自然を感じることができて良いもんだなぁ~

威風堂々とした日本橋を潜り佃島です。
5分も船を移動させると別世界が広がるから、本当に探検気分なんですよね。


野寺さん、今日も楽しい1日をありがとうございました~
これから1年かけて、良い作品を作るお手伝いが出来て嬉しいっす^^/