バブルへGo!という映画を見たことがあった(てゆーか、ホイチョイフリークの自分としてはDVDを買って何度も見た)のだが、タイムマシーンに乗って、総量規制の実施を阻止してバブルを続けさせるというストーリーが繰り広げられた。
ここでは映画のエンディングを書かないけど、それとは違ったストーリーを描くことができる。
エンディングのモデルをマカオにするのだ。
もしタイムマシーンがあって、日本のバブル崩壊を食い止めることができたら、きっと日本の街は、こうなっていただろう・・・ってのがマカオだったのだ。

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宿泊したベネチアンホテル

おそらくベネチアの街並みを再現したホテルなのでございましょうが、そのスケールは凄かったのでございましたの。では、一緒に中をご覧あそばせ、ほほっ(兼高かおる口調で)

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まず入りますと、総大理石の床と煌びやかな天井壁画が目に飛び込んできたのでございます。
てゆーか、凄い。
何もかもがバブルだ。
団体さんが嬉しそうに記念写真を撮っているが、おそらく周辺諸国の方なんでしょう。
今から20年くらい前、日本人の経済力が成長し、どんどん海外旅行へ行くことが当たり前になった。
その前までの、僕がちびっ子だった小学生の頃、学年で一人だけ毎年ハワイに行っている子がいた。
その子が持ってくるお土産をなんとしても手にいれたく、クラスの何人かはその子に媚てお土産を貰い、そんな媚びるなんてかっこ悪いぜ!と思いながらも、ハワイのお土産が欲しくてしかたがなかった。

その頃、ハワイなんて行った子は全くいなく、常磐ハワイに行けただけでも自慢になったし、ちびまる子ちゃんに出てくるハマジに似た同級生の一人は「オレのおじさんがハワイに行ったから、空港まで見送りに行ったんだぜ!」と空港へ見送りに行ったことだけでも自慢していたし、それは自慢として成立するものだったのだ。
空港でおじさんを中心に親戚やご近所さんと一緒に撮られた写真を見ると、その同級生はハイテンションになり超満面の笑顔で写っていて、それを見た俺も、うらやましくてしかたがなかった。
今で言うと、宇宙飛行士と一緒に写真を撮ったくらいの勢いなんだろう。
海外旅行となると、親戚、ご近所さんが総出で見送ったものだったのだから。

クイズ番組の優勝商品はハワイ旅行が多く、「夢のハワイ旅行」と、いちいち夢のと記していたのだった。
アップダウンクイズというのがあって、早く10問正解すると、座席が10個分上にまで上がって飛行機を乗り降りする時の階段が登場し、くす玉と共に正解者を迎えるというものだった。
ミニスカートのお姉さんが笑顔で正解者を迎えるのだが、ちょっとだけかがむ時に、パンツが見えそうで見えなくて、俺はいつもテレビの下に顔をやって「見えそー!」と叫んでいた、のどかなちびっ子だったのだ。

それが日本にもバブルが到来し、格安航空券が登場したり、円高になったりして、OLさんの初任給くらいで十分ハワイに行けるようになったのだ。
俺も高校生の頃、学校を風邪で休んだことにして、2度もハワイにつれていってもらうようになった。
風邪で学校を休んで日焼けして帰ってくる奴は、俺の他にも何人かいた。

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ハワイへ行くと、嬉しそうな日本人がいっぱいいて、まだ旅慣れていないので団体で行動し、団体で記念写真を撮り、これみよがしにブランドを買いあさりブランドのロゴが書かれた紙袋を嬉しそうにいくつもぶらさげているのであった。
そんな光景がマカオのホテルに到着した瞬間に繰り広げられ、なんだか懐かしいような、それでいてエネルギッシュな感じがして、圧倒されちゃったのだ。

マカオと言えば、カジノが有名
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凄く爽やかにプレーをしている写真があちこちに張ってあったけど・・・

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ラスベガス以上に大きいカジノは、なんつーのか、人々の欲望の渦がグルグル回っていたのだ。
深夜に近くなると、その渦はさらにヒートアップし、さっきの爽やかにプレーしてる人なんてどこにもいなく、雰囲気的には時代劇の半丁賭博をしているような感じで、ちょっとおっかなかったっす。

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僕もカジノで勝負をして、このビリオネアライフ!ってのを手に入れ、このオッサンのようにプライベートジェットで世界一周旅行を豪遊できるようにしようか一瞬頭を過ったんですが、全部使い果たし、世界一周が最初の訪問国で終わるとなる可能性もあるので、それはそれでブログのネタとしては最高に面白い!と思ったけど、自制心を利かしてプレーすることは無かったのでした。
てゆーか、あのオッカナイ雰囲気と、人々のエネルギーに圧倒され、僕は特にオーラが見える人じゃないんだけど、黒く渦巻くオーラのようなものを感じちゃって、スゴスゴと嫁さんと一緒に部屋へと逃げるのでした。
ホテルの部屋も先日紹介したように、凄くゴージャス。
それでいて安い。
たいがいカジノが併設されているホテルは、部屋のグレードの割には安価な場合が多く、それは部屋で儲けようと考えていなく、カジノでお金を使ってもらうことを期待しているからなのだ。
僕らのようにカジノでお金を使わないお客さんは、ホテルの経営者から見ると歓迎はできないかもしれないけど、あのゴージャスな部屋とゴージャスなカジノの雰囲気で頭が錯乱し、ふわわ~っとなり、つい気分が大きくなりカジノで散在してしまうストーリーがありありと描けたのであった。
すべてが幻のような空間であり、幻のような出来事であり、現実に戻れるのは帰国後のクレジットの請求日なんでしょう(汗)
自制心に自信のある方は、カジノをせずに、こういったホテルで安価でちゃっかりと良い思いをするのも面白いかもしれないっすよ。
自制心が外れても、僕は責任を負えないので、あしからず。
あ、でもプライベートジェットライフを手に入れたら、一緒に遊びに連れて行ってくださいね。むふふふふー

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むちゃくちゃ長くてゴージャスな廊下がいろんな方向に伸びていて、正直1日では回りきれず、迷路のようになっていて遭難しちゃったね。
なんでも、いくつかのホテルとカジノが、それぞれの通路でドッキングして、あちこちに行けるようになってるんですよ。


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カジノ以外にもビーナスフォートのようなショッピングセンターがあって、てゆーか、まんまビーナスフォート。
ビーナスフォートに川まで作って、イタリアの船を浮かべて、イタリア人がオ~ソ~レミ~ヨ~って気持よさそうに歌いながら、その船にのって観光客気分をUP!みたいな感じでしたね。

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物価も日本と変わらず高いけど、みんなこぞって買うんだよねー
凄い購買力。
ラッシュの入浴剤が、普通に600円してたなー。
こういうのがボンボン売れるって、凄い経済力だよね。

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資生堂も進出していましたが、日本の化粧メーカーが進出できるってことは、本当に経済力が上がったってことなんでしょう。
そういえば、歩いている女性が美しい。
見た目もほとんど日本人と一緒。
一昔前は、明らかにセンスとか、雰囲気が違っていたのですが、日本人との違いは全然わかんなかったなー
どんどん洗練されていくんでしょうね。
思うに女性がきれいになっていくと、その国の経済力って上がって行くと思うんですよね。
男が働こうって気になるじゃないっすか。
バブル真っただ中だった18の頃、俺もモテたくて土方のバイトをしてJプレスの紺ブレ買ったもん。

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こんな直球なマネキンを見せつけられたら、もう頑張るしか無いじゃないっすか。
アッシー君と呼ばれても、メッシー君と呼ばれても、男集は健気に働くじゃないっすか。
見事結婚してからも、女房子供を楽させたい、美しくさせたいと、働くじゃないっすか。
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見てくださいよ。
建設中のホテルがあちこちにあったんだけど、足場が木なんだよ!
ふにゃんふにゃんとしなるんだよ!
そこをよじ登りながら、このゴージャスなホテルを作り上げていくんだよ。
プロジェクトXもビックリの、男の頑張りよう。
危険を顧みない彼らの仕事を、同じ男として無事を祈らずにはいられませんでした。

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ショッピングセンターには燕家との看板が
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何かと思って見てみると、燕の巣を売っていました。昔NHKで男たちが木で作った足場で、崖の上にある燕の巣を命がけでとるシーンをやってました。
同じ男として応援したいので買いたいと思ったのですが、どうやって食べて良いのか皆目見当もつかず、その場を後にしました。
今度レストランで燕の巣をオーダーしてみよう。値段見てむちゃくちゃビビりそうだけど。

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雰囲気の違った廊下を渡ると、フォーシーズンズホテルでした。
突如としておとなしい雰囲気となり、先ほどのゴージャスな感じのベネチアンホテルと趣がだいぶ変わりました。
こんな感じで趣味嗜好の異なるホテルとショッピングセンターが通路でつながり、例えるなら、お台場のビーナスフォートと日航ホテルとデックスを全部つないじゃって、バブルで余ったお金をじゃんじゃん突っ込んじゃったって感じだなー。
日本のバブルが続いていたら、お台場はこんな感じになってたんだろーって、ちょっと妄想族の僕としては楽しかったのであります。

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ベネチアンのような「どうだ!凄いだろ!」という金ピカよりも、シックでオトナの雰囲気のフォースーズンズの方がくつろげましたねー
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フォーシーズンズにもカジノがありましたが、こちらは大人しい感じで、先ほどの時代劇の半丁賭博のような雰囲気ではなく、紳士的にゲームが出来そうな雰囲気でした。
ベネチアンのお客さんは短パン・ビーサン率が極めて高かったのですが、フォーシーズンズでは、みんな長ズボン。
短パン・Tシャツ・魚サンの僕は、ザリガニのように、スゴスゴとその場を後にしたのでありました。

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スゴスゴと出ていくと、ロールスロイスがででーんと迎えているじゃありませんか。
短パン・Tシャツ・魚サンの僕はひるまずに、ロールスロイスに近づいていくと、近くにいた運転手さんやらドアマンが笑顔で接してくれました。
これ、日本だったら「あっち行けシッシ」とされちゃうでしょう。
その昔、日本の高級スーパーカー屋さんに、犬飼ターボ君と行った時、まったく店員さんから相手にされなかったんだよね。
犬飼君は当時、ランボルギーニーディアブロっていう、フェラーリのような値段の車を新車で買っていたんだけど、一緒に行った俺は、短パン・Tシャツ・魚サンだったので、店員さんは、あきらかにコイツら客じゃねーだろーという対応で、目線もくれることなく、僕が車に近づくとようやく目線を向けてくれたというか、近寄るんじゃねー、シッシというスペシウム光線を目から放っていたのでありました。

嗚呼マカオ。日本より優しく対応してくれてありがとう。
部屋のホテルマンも、バスの運転手さんも、船のイミグレーションの人も、むちゃくちゃ優しい人が多かった。
船の待合室で喉を渇かせたのに故障中の自販機にガッカリしてると、親切に買ってきてくれたりしたんです。税関の職員さんが。
凄いよね。

良い思い出がいっぱいできました。
ありがとう、マカオ。
サイチェン

7月11日、マカオを後にして、シドニーに向かったのでありました。
35度の世界から12度の世界へ。
続きはまた書きますー