早速読みましたよ、『ル=ガルー2』。
単行本&文庫本&ノベルス&電子書籍が同時に発売されるという、
かなり挑発的な販売でした。

内容ももちろんかなり挑発的で、
仮想の未来から見えてくる現代社会のひずみみたいなものを、
考えさせられる小説です。

なんて社会とかそんなことはどうでもよくて、
なにしろめっぽう面白い小説でした。
パート1のときには慣れなかった舞台や登場人物にもようやく慣れて、
慣れてみるとこれが素晴らしく魅力的な人物ばかり。
少女たちのハートの強さに心をうたれたり、
イノセンスということについて考えたりしました。

実写化するなら、歩未役には剛力彩芽さんに1票!

新刊がでたら即購入、即読破!と決めている宮部みゆきさんの、
新刊『おまえさん』を読みました。
『ぼんくら』『日暮らし』のシリーズ最新作ということで、
ワクワクドキドキでした。
連載ものなので短編集のような雰囲気もありつつ、
お話がダイナミックにつらなっていく様が素晴らしいのですが、
今回の作品はそのへんがイマイチだったような。
でもいいのです!
宮部みゆきの作品を読むと、
さまざまな人をパースペクティブに捉えるその視点を学べるのです!
無条件に感動してしまうのです!

久しぶりに映画『ホテル・ニューハンプシャー』を観ました。
原作の著者であるジョン・アーヴィング氏は自作の映画化作品をあまり評価していないと聞いたことがありますが、この映画は出演陣も豪華で、これがなかなかな作品であります。
いずれにしてもこの世界観はアーヴィングならではと、懐かしく思い、数年前に繰り返し読んだ『未亡人の一年』を手にとりました。

「泣かないでルース。ただのエディとママじゃない」
このセリフが登場しただけでおいおいと嗚咽しそうになってしまうほど好きな作品です。
物語を創る人、読んで育つ人、物語を生きる人、さまざまな登場人物がいびつな躍動感をみせます。こういう傷のつき方って、まさにアーヴィング節!という感じです。
人生を七転八倒しながら行き抜く。
いまを生きる多くの日本人に読んでもらいたい作品です。

最近、面白い映画を観たので、まとめて書いてみたいと思います。


『空気人形』是枝裕和監督
なんといっても、ペ・ドゥナの空気人形役が良かった。
魂をもった空気人形がフワフワと東京の下町を彷徨うさまが、シュールで面白かったです。
痛々しくグロテスクなシーンもありますが、
魂の在り様のひとつをしっかりと見届けた気がして、妙な達成感に満たされます。


『告白』中島哲也監督
言わずと知れたあの小説の映画化作品。
主人公の女教師役の松たか子は超絶素晴らしいです。
また中学生役の充実感、透明感のある映像の美しさ、レディオヘッドの音楽、
どれも素晴らしくマッチした、まさに総合芸術や~!!という感じです。
小説を読んで駄目駄目だった人にもオススメの映画です。


『南極料理人』沖田修一監督
脱力ほのぼの系、何度でも観れる作品です。
生き物の存在しない南極が舞台で、ほとんど密室劇。
ただただ俳優陣の味が物語をすすめていきます。
宣伝でしきりとうたっていた料理関係は別に感心しませんでしたが、
俳優さん、いいです。
面白い小説を読みました。
アメリカのミステリ小説、
ジャック・カーリィ著『ブラッド・ブラザー』です。
『百番目の男』から始まったシリーズも円熟味を増し、
登場人物たちも存在感を増し、
ストーリーはうなるほどの面白さ。
ハマります。
ところで『ブラッド・ブラザー』というこのタイトル。
千原兄弟が95年の夏に全国を回った『はじめGAGIGIG TOUR』を密着取材本と、
奇しくも同じタイトルのようです。

「残念な兄が・・・」というところで主人公ライダーとかなり共通点のありそうな千原ジュニアには、
是非ともこのシリーズを読んでいただきたいものです。
どういうコメントがいただけるか聞いてみたいです。
ハンニバル・レクターに追いつけるか?
今後の活躍が楽しみです。

白洲正子さんは武士のような人だと河合隼雄さんがおっしゃってました。
その著作を読んでいても、スッパリサッパリとした物いいや、
生きざまがカッコいいなぁと感じます。
女性とか男性とかいう枠を超えて、大きな器という感じですね。

明恵上人の生きた鎌倉時代というのは伝来仏教を基調とした新興宗教が多くうまれた時代。
そんなただでさえカラフルな時代にあってなお、
明恵上人の存在とその夢のお話は異彩をはなっているような気がします。
十九歳のころから入寂する二年前までの四十年間に見た夢を、
正確に「夢記」として、書き続けた上人。
今もこのように夢記として残されているのは、世界中でもただ一つだと言われているそうです。
『明恵上人樹上座禅像』には、
自然と一体となれるほどの力強い主体としての上人の姿が写されています。

この本は生涯の愛蔵版として購入。
一生大切にしたいと思います。
久しぶりの新書です。
さすが新書だけあって、執筆中に東日本大震災が発生。
取材、加筆、修正などのうえに出版されたそうで、
まさにタイムリーな話題でいっぱいとなっています。

『震災後のグローバル競争における日本の方向性。
TPPと日本の食糧問題。
日本の経済は何をめざして舵を切るべきか?
中国、インドとどう付き合っていくか?
政局中心の日本の政治はこれでいいのか?
日本のものづくりを再生するには?
これまで解決してこなかった日本の大問題に決着をつける。』
と、アマゾンの作品内容欄にはこのように記載されています。

しかし震災後の現在、テレビを見ていると目につくのは、
あいも変わらぬ政治家の醜態の数々。
どうしてああも政治家連中というのは、
大人げない大人ばかりなのでしょうか?

池上さんの本は読みやすくて、解説もわかりやすくて、
読後は現実に向き合うことがかなり恐ろしくなります。
下手なホラーなんかよりもよほど怖いです。
あのドン・ウィンズロウがトレヴェニアンの『シブミ』を原案に、
孤高の暗殺者「ニコライ・ヘル」の誕生の秘密に迫った!!
のが本作『サトリ』です。

実は私、トレヴェニアンの作品では『ワイオミングの惨劇』しか読んだことがなかったので、
しごく新鮮に読むことができました。
読後の感想は、まぁえぇとオーソドックスな・・・お話・・・で・・・・
という感じです。
ドン・ウィンズロウの作品では、
何度でも繰り返し読める味のある文体と、
クスクスにやにやしてしまう絶妙なユーモア感覚が好きだったので、
今回の作品はやけにつまらん感じがしました。
マジメかっ!とつっこみたくなるような。
もしや、これは、訳者のせいでは・・・なんて思ってしまいました。

本書というか、主人公ニコライ・ヘルを語るうえで欠かせないエピソードとして、
日本文化との関わりがあります。
暗殺の技として使う暗殺術は「裸‐殺」。
どうもこれは日本古武道のようなことのようですが、
う~ん。よく分からんです。
『和』を表現すると、こんな風なのでしょうか?
タイトルの「サトリ」というのも、なにを大袈裟な、という感があります。

先日ケーブルテレビで、
1988年に公開されたSF映画「帝都物語」を初めて観ました。
映画のほうは豪華出演陣、豪華セット!
のわりになんとも散漫で、残念な感じがしました。
原作は未読でして、どうかとは思ったのですが、
ちょうど売りだしていた『帝都幻談』を読んでみることにしました。

『帝都物語』は『帝都物語』より少し前、
江戸時代を舞台にしておりまして、
そこに魔人・加藤重兵衛があらわれ日本国を滅ぼそうとします。
対抗するのは「遠山の金さん」こと北町奉行の遠山左衛門尉景元。
平田篤胤、藤田東湖などがタッグを組んで、
喧々諤々チャンチャンバラバラを繰り広げていくようです。

京極夏彦氏の淡麗な文章を読み慣れた私には、
ちと文章が読み辛い感がありますが、
博士の著作ということで心してとりかかりたいと思います。

あの『豆腐小僧』が映画『豆富小僧』としてスクリーン上に登場するそうですね。
公開は4月29日、明日です。
可愛げなアニメーションがなんだか気にはなるのですが、
アニメでお子たちがあのお話を見たら、
どういう感想を抱くのか、ちょっと聞いてみたくもなります。

盆のうえの豆腐を落っことさないように、
自分の存在を問うて旅することになる小説『豆腐小僧双六道中ふりだし』ですが、
ええと、私、ちょっと涙がでてしまいました。
いたいけな小僧があらゆるところにあらわれては消えゆく、
そんなはかなげな魅力と、
そこに宿る精神の気高さに・・・。
これはかなり美しい小説であると思います。

だるまやキツネ、たぬきなどと語りあう問答しあう話題は、
『存在』について。
ええと深すぎて、これはアニメになるのか?
とやはり気になって映画館に行ってしまいそうです。