発表会では毎年、お仲間がそれぞれどんな演奏をするのかもとても楽しみにしている。

今年は私を含めて演奏者は13名、小さなラウンジでお客様も入れても総勢30名くらいのこじんまりした会である。

 

年代は40代~80代、ピアノ歴も好きな曲のジャンルもバックグラウンドも様々だが、皆ピアノが大好きで、年1回のこの会を楽しみにしている。

 

最年長は80代の男性Tさん。歌との二刀流で、ピアノはいつもトップバッターで有名曲を初級用にアレンジしたもの(今年はモーツァルトのトルコ行進曲)を弾かれ、歌は前半の締めで80代とは思えないボリュームと艶のある声を聴かせてくださる。

 

一番の腕自慢は、生徒さんの1人のパパNさん。子供の頃はコンクールにも出ていらしたらしい。

十八番は何とあの亀井聖矢さんの勝負曲「イスラメイ」である。素人の発表会に登場する曲ではない。

毎年「イスラメイ」含めていずれも超絶技巧の2-3曲をトリで披露してくださる。この部分だけ’発表会’と言うより’リサイタル’である。

 

ピアノをはじめて2年足らずの年齢不詳なセレブマダムMさんは素敵な白のロングドレスで登場し、坂本龍一(昨年はQueen)をマイペースで弾き切り、「あー楽しかった!」と本当に楽しそうに仰っていた。素晴らしい。

 

そして最後に必ず先生が1曲演奏してくださる。先生の本気の演奏を聴くことができる機会で、これも毎年皆すごく楽しみにしている。

今年は素晴らしく美しいシューベルトの「即興曲」を弾いてくださった。

 

全員の演奏終了後は、ラウンジでそのままお客様も一緒に懇親会。

親子で習っている方も多く、パーティー中にはパパやママの演奏を聴きに来た子供たちが次々と演奏してくれる。

ちなみにNさんの息子さん(保育園からピアノを続けてきた大学院生)はこれまた素晴らしい腕前で、今年は素晴らしいショパンのソナタを弾いてくれた。

高学歴・ルックス良し・ピアノ激うまで、毎年春に行われる子供(もう子供ではないけど)の発表会では、楽屋で女子の生徒さんたちにいつも囲まれているとか。我々おばさんたちも皆当然ファンである。

緊張から解放されて、美味しいお酒を飲みながら聴く子供たちの演奏はまた格別だ。

 

懇親会もしっかり楽しい発表会だが、何と後日改めて打ち上げもある。

休日半日くらいかけて飲み食いおしゃべりしまくる楽しい会である。

皆ピアノと同じくらい飲むのも好きな、愉快なお仲間である。

この年齢で、再びピアノとこのような楽しいコミュニティにご縁があったことを心から感謝している。