【観劇記録】サンタクロースの作り方 | 手上のコイン Blog

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G-up presents
『サンタクロースの作り方』

2010年12月23日(木・祝)~29日(木)
下北沢OFFOFFシアター

脚本 秋之桜子
演出 Peter.Pumpkinhead

■Cast

細見大輔
瓜生和成
工藤潤矢
恩田隆一
山口森広
西原誠吾

有川マコト
有馬自由

浅野雅博



サンタクロースはいるのでしょうか?
サンタクロースを信じている子供はどれほどいるのでしょうか?
サンタさんは苦労する…こんなダジャレのような言葉ですが、
サンタクロースがいる、と信じている子供を持ったお父さんは
きっとその期待を裏切れない余りに頑張らなきゃならないんだろうなぁ…と思うのです。
そのお父さんは、サンタクロースからのプレゼントだ!!と喜び、はしゃぐわが子を見て、
とても喜ばしくもあり、ちょっと寂しくもあるのではないかしら?と思うのです。
そんなひとたちはどうやってクリスマスを過ごすのだろう?と思ったのです。
世の中は、11月になれば街がクリスマスディスプレイに覆われています。
でも、サンタクロースなんて言っていられないひと達はたくさんいると思うのです。

だから。
サンタクロースを作ってみる。ことにしました。
サンタクロースに会いにきてください。

(チラシより)


大人になったらサンタクロースは来ない。
…なんて決めたのは一体誰なのだろう。
子供の頃、サンタを待っていた子供だって、サンタさんの姿は見ていないはずだ。だって、サンタクロースは子供たちの寝ている間に、プレゼントを届けてくれることに決まっているのだから。

そして、大人になってもしも目の前に本物のサンタクロースが現れても、大人たちにはその姿はわからないのだろう。
いくら、どんなにわかりやすく『サンタさん』の格好をしていても。
いくら、どんなに素敵な『プレゼント』を運んできてくれたとしても。
大人の目には、彼の姿は見えていても、見えなくなってしまっているのだから。


とあるパチンコ店の隣。
段ボール箱の積まれた倉庫のような部屋。

そこでは、これからCMの撮影が行われることになって…いる…はず?

ディレクターの男は、監督と出演者の到着を待ちながら、準備に忙しい。

そこにやってきた男たち。だが、どうも彼らの行動には不審なところが多い。
なぜか携帯やPCまで持ち込んで『つぶやき』続ける男。
どうやら部屋の奥に作られた段ボールのベッドで寝泊まりしている様子の男。
その男を『先生』と呼ぶ医療関係者らしき男
その部屋で首を吊って自殺しようとするが、失敗して見つかってしまう男。
それをたまたま止めたチャラそうな男もどうやらそわそわと落ち着かない。
部屋に誰もいないのを見計らって忍び込み、奇声を発して段ボール箱を潰し、八つ当たりしている様子の男。
エキストラ衣装を貰ってもいないのに既に全身ばっちりサンタ衣装の男。
普通といいながら、どうも普通でない男。

どうも本当に出演者なのかどうか怪しい面々だったが、何となくサンタの衣装を渡されて着替えてしまう。
そして彼らはCM撮影の為に、自分の不幸な過去を語ることになり、それぞれの想いを語りだすのだが……。


いやぁ。有川マコトさん、サンタ衣装似合ってたな~(笑)っていうか素敵すぎ♪
お話的には去年の方が好みだったけれど。
人生に疲れていたり、上手く生きていかれなかったり。そんな彼らに起きる小さな奇跡ともつかない何かに、ホッコリとしたお芝居でした。

ホストな浅野さんが、ちょっと珍しい感じで面白かった。
なんだか強がってみたり。軽薄にみえて実は優しさなのか?とか。わかりにくいところもある人間だけど。自分でも自分を持て余しているような感じで、どこか憎めなくて。

瓜生さんは、毎回首締まってたはずなので大丈夫だったかな~と思いつつ。

細見さん。眼鏡のせいか、だいぶ印象が違って最初誰だかわからなかった。今回はさほどはっきりしたカラーのある役ではなかったので、というか、それが内にはあるんだろうけど、表面的に出てくるキャラクターではなかったので、むしろ難しかったんじゃないかなぁと。

ここ数年、観劇納めはこのメンバーのお芝居で、が定番になってるけど。
年々、キャストが増えて豪華になっているのが、ちょっと笑えるのでした。
来年もやるのかな~。楽しみ♪