【観劇記録】明日の幸福論 | 手上のコイン Blog

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劇団HOBO Vol.2
『明日の幸福論』

2010年02月23日(火) ~ 3月7日(日)
テアトルBONBON

脚本・演出 おかやまはじめ

■Cast

おかやまはじめ
林和義
本間剛
古川悦史
省吾
有川マコト
高橋由美子


のらくら閑劇記-20100228170816.jpg

■Story

こんな日本も確かにあった。
こんな幸福が確かにあった。

いつかの遠い昔の昭和。東京どこかの貧乏長屋。
そこには金無し職無し仲は良しの夫婦、気の良い子だくさんの大工などなど貧乏だけれど情はある連中が住んでいる。
師走のある日、酒屋の掛け取りに追われた大工がその夫婦の家に忍んで来る。
そこからはじまるとある一夜のてんやわんやの物語。
太宰治の小作品「貧の意地」をモチーフにした、劇団HOBOらしさ満点の人情劇。
たいして若くないのと、もう若くないのが入り交じって、漢方系作品をお届けします。
お楽しみに!

(HOBO公式HPより)

http://gekidan-hobo.com/index.html


以前から気になっていた古川悦史さんを初めて観られた(笑)
といっても、目的はおかやまはじめさんと有川マコトさん。
あ、あと高橋由美子さんをこのサイズで見るのは初めてだったな。
というか、HOBOは前回から気になっていて、観られなかった劇団だったので、観られてよかった。

ドタバタというよりも確かにてんやわんや(笑)なかなか上手い表現だなぁ。
貧乏長屋の住人は、もちろん年の瀬も懐の寒い人ばかり。
そこに思いもかけない大金が生じて。

さあ、とりあえずは明日がくるぞと喜んで振る舞い酒で盛り上がる。
そこに様々な事件が…。

長ーい間のお芝居。ああ、大人の芝居だなぁと思いつつ観劇。
BONBONは後ろの方の座席は快適だったけど、前の方はけっこうしんどかったらしい。…とあとで友人に聞いた。はい。私はおかげでBONBON好きになりましたよ(笑)
有川さんは間合いも最高だし、流石でした。本当に外さないもんなぁ。
人情モノって、個人的にはそう好きではないんですよ。普段の現代的な感覚だと、少しずつズレを感じるので、そこから修正していくのに私は時間がかかる。
だから、すぐに芝居に入れない。
客席も探り探りという感じで、始めのほうは登場人物のやり取りに乗り切れない印象があったけれど、後半はかなり盛り返して、面白かった。

いやぁ、猫は有り得ないけどね(笑)

高橋由美子さん。いいのはわかってたけど、改めて素敵だなぁとつい惚れ惚れしながら眺めてました。
色っぽい。あんな奥さんが貧乏長屋になんて、本当もったいない~(笑)
ブラジルへの移民とか、高額紙幣が十円単位なあたりは時代だな。そういう古さはあるけれど、今に通じる部分もある。その差異をこうして芝居で観て感じると、いろいろ思うところもある。

日本人として育っている下地があるからこそ理解できうるものも多くあるんだろう。

…それが好きか嫌いかは抜きにして。