新橋の送水口博物館??? | 楽しい倫敦 おいしい倫敦 

新橋の送水口博物館???

2024.4.28(日)

何でだったか忘れたが、暫く前に 新橋 に 送水口博物館 なるものがあることを知って何これ???

思い立って出動、4階建てにしか見えないこのビルの5階にあるはずなのだが???

エレベータが無い古いビルの4階にある 村上製作所 さんにあの~? と声を掛けるとそれでは5階へと言われる。上がってみると階段室しかないような?

おーっと、屋上の野天展示かい? そしてこれが 送水口。大きなビルの1階外とかにあるやつだ。

ではこちらへと言われると後ろには小さなペントハウス、これが展示室で館長さん(多分、社長さん)のアツい解説を無料で聞くことができるのだ。(但し、本業の傍らだから木曜の2時からと隔週の土曜だけ。)

実を言うとこの送水口、漠然と消火栓のようなものと考えていたのは大きな間違い。消火の為というのは正しいけれど、ここから水を出すのではなく、水を入れるのだ。火災が発生した際に、ビル内のスプリンクラーや消火栓がまず使う防火水槽の水量には限度があるから、駆け付けた消防署のポンプ車がここからじゃんじゃん水を入れる訳。

この博物館は、建物の老朽化に伴って次々に消えていく歴史的な送水口遺産を収集して近代消防の歩みを展示、紹介しようという立派なもので、これなんかは 三井物産ビル別館 が解体されると聞いて頼み込んで了解を取り、館長さんが汗水たらして取り外して回収した1968年、半世紀超えの代物。但し、これは消火栓用ではなく、地下にある消防士が入れない窓無し部屋に注水するためのものだ。他にもブリヂストン本社ビルなど有名ビルの送水口があったが、中には M のマークの村上製作所の製品も混じる。

こんなのを観に行く物好きがおるんかい? という素朴な疑問が湧くが、案外そうでもない。記念に頂いたこのコースターの2015年の開館以来9年間の連番は3603番だから年間400人。マンホールや山城、ダム、狛犬に比べたらさらにマニアックであることは確かながら、そこそこはいるのだった。

現にこの送水口博物館の HP を見ると、びっくり物の マニアのサイト がいくつも紹介されている。