笠智衆と素晴らしき老優たち で いいかげん馬鹿
2023.12.9(土)
神保町シアター の新シリーズが 笠智衆と素晴らしき老優たち、笠智衆が出た映画6本と、花沢徳衛、大滝秀治、小杉勇、加藤嘉、藤原釜足、殿山泰司、宇野重吉、嵐寛寿郎 と渋いじーさん達が出ている映画6本を取り上げたもの。嵐寛寿郎なんかはもちろん鞍馬天狗などで主役を張った人だが、今回の対象は全て老境に入ってからのバイプレイヤーとしてのもの。
ポスターは1961年の 好人好日、若い時から老け役にはまっていた笠はこの時まだ五十代。相手はまだ二十歳位の 岩下志麻。
で、まず観に行ったのは1964年の いいかげん馬鹿、この年、まだ三十ちょいの 山田洋次監督 が監督3本目の 馬鹿まるだし の評判が良かったんだろう、続いてこのいいかげん馬鹿、さらに 馬鹿が戦車でやってくる と3本を続けざまにハナ肇主演で撮ったのだった。がさつでドジだがいい奴の悲喜劇、馬鹿で貫いて馬鹿シリーズと呼ばれるが、それぞれ独立したストーリーで連続性は無い。
追われても、笑われても、又故郷に舞い戻る! この迷惑さ、純情さ! ってこの数年後の寅さんにつながるテーマですな、最後の場面ではテキ屋までやっていた。
マドンナ役が岩下志麻、老優は 花沢徳衛 と 殿山泰司 だが、この他にも犬塚弘、松村達雄、桂米丸、桑山正一、石井均、武智豊子など、古い映画は楽しい。
因みに、ハナ肇のアッと驚く為五郎~! は浪曲の清水次郎長伝の一節だって、最近初めて知った。