ほみにずむ(*∵)´,,•J•,,`)大好きなふたりのお名前を借りた、私の頭のなかのお話でフィクションです。興味の無い方は閲覧を避けてください。ブログ内の文章の著作権は全て私個人に帰属いたします。転載転記は禁止いたします。
本音を言えば、相手は異性が良かったあくまでも仕事だから邪だと分かっているけど、半分の確率で希望が叶うなら…と淡い期待を抱いて友人と登録したなのに、派遣元の社員に言われたのは…『女子生徒だとトラブルになるかもしれないので、チョン君には男子生徒を担当してもらいます』この話をしたら友人にはある意味羨ましいと言われたが、溜息しか出ないつまりは、家庭教師先が女子生徒なら俺に恋愛感情を抱いてトラブルが起きるかもしれないと言われたのだ相手が可愛らしい女子生徒ならば癒されるかも、と期待を抱いたのも本心だけど、例えそんな生徒に恵まれたとしたならば内心ガッツポーズをするくらいで、家庭教師と生徒以上の関係になる事など全く考えていないのに「何でだよ…仕事なら絶対に手を出したりしない、いや、そもそもそれどころじゃなくなるに決まってるのに」難関と言われる大学に入学して二年目先日までアルバイトしていた飲食店が突然閉店になって困っていたら、友人から家庭教師のアルバイトに誘われた高校生の受験の責任を負うのはかなり荷が重いだけど教育関係に進みたい俺にとってはうってつけの仕事就職活動にも役立つだろうし、同じ学科の友人数人も登録しているセンターだから踏み込む事に決めた「いや、妙な事を考えるな」半分の確率で女子生徒を担当出来る、と思ったのに、有無を言わさず同性を担当する事になってしまった大丈夫どんな子だとしても三歳も歳下の可愛い子ども俺の初めての大切な生徒緊張しないタイプに見られるけど実はそうでもないごくん、と唾を飲み込み胸に手を当てて深呼吸してから、目の前にそびえ立つ…と言っても過言ではない大きな一軒家の呼び鈴を押した『はい、どちら様…もしかして、家庭教師の先生ですか?』「え、あ…はい!本日からこちらで家庭教師として勤める事になったチョンユンホと申します」ひと言も話していないのに何故分かるのか…なんて思ってしまった約束の時間前だし、何よりインターフォンにカメラが付いているから分かったのだろう今更遅いかもしれないけど、更に背筋を正してカメラレンズに向けて頭を下げた『どうぞ、入ってください』「はい、失礼します!」勢い良く顔を上げたら眼鏡がズレてしまったこの様子もカメラ越しに見られただろうか第一印象は特に大切生徒本人は勿論の事、保護者からの印象も彼らのお眼鏡に適わなければ、早々にチェンジされてしまう可能性大そんな緊張と心配を他所に、俺を迎え入れてくれた生徒の母親は柔和な笑顔で優しかった「うちの子は少し気難しいところもあるし少し変わり者だけど、学ぶ事は好きなのチョンさん、今日から宜しくお願いします」「はい…受験で良い結果を出せるように全力を尽くします!」リビングへ向かうと、まだ見ぬ生徒の母親は「喉が渇いたわよね?ジュース?それともアメリカーノが良いかしら」とそわそわしているまだ俺の生徒は帰宅していないのだろうか「お気遣いありがとうございます持参してきたので大丈夫です…」言いながらペットボトルを取り出して見せたら、足音が近付いてきた「母さん、来たなら言ってよ」「チャンミン、あなたが自分でお出迎えしないから私がおもてなししようと思ったのよ」「良いよ、もう家庭教師の時間は始まってるんだよね?先生、僕の部屋はこっちです」チャンミン、と呼ばれたその少年は母親の顔は見ても俺の顔は見ていない気がする、多分目が合わないのは警戒されているのか何なのか…分からないけど、俺はこの生徒の信頼を得なければならないその為に笑顔を浮かべて「今日からチャンミン君の家庭教師になるチョンユンホです宜しく」とはっきり挨拶して、生徒の揺れる後頭部を見ながら階段を昇った『チャンミンもちゃんと挨拶しなさい』母親から呆れたような、少し怒りを孕んだような声が掛けられたが生徒は振り返る事無かったこれは、聞いたよりも気難しいタイプかもしれない目も合わせてくれないしまだ会話が出来ていないそんな状態で二階の部屋に通されて、家庭教師スタートせめて俺に経験があれば良かったのに、家庭教師一日目で高校生の扱い方も何も分からない「ええと…これから教えていくにあたって、チャンミン君の希望はある?事前に得意不得意については簡単に聴いているんだけど」ふたりで部屋の真ん中に突っ立ったままこちらを向いてはくれたけど、相変わらず生徒は斜め下を向いて視線が合わないまさか、第一印象だけで無理だと認定されたらどうしよう普段は前向きな方だけど、悪い考えがどんどん浮かんできた「チャンミン君…?」「…あのっ……」「え…」ほんの少しの沈黙の後、それを破ったのは切羽詰まったような生徒の声思わず身構えていたら彼の頭が少し持ち上がって…残念ながら視線は合いそうで合わない「僕、シムチャンミンといいます」「……ん?はい、さっき聞いたよ俺は家庭教師のチョンユンホです」「…母に先を越されて挨拶出来ていなかったので…家庭教師とか初めてで、どんな風にしたら良いか分からないんですなので、先生に一から教えて欲しいです」驚く程素直な言葉に拍子抜けした反抗期だとか親が勝手に決めた家庭教師に子どもが応じたくないパターンなのか…とか、色々な心配は必要無かったようだ「俺も初めてだよでも、初めてだからと言ってあれこれ言い訳するつもりもないし、やるからには力を尽くして結果を出そうと思う今日から一緒に頑張ろう」「はいでも、先生残念ですね可愛い女子だったらもっとやり甲斐もあっただろうに…」「……」家庭教師を始める前の少しばかり疚しい気持ちを見透かされてしまっただろうかいや、これは男ならば自然な考えだ「チャンミン君も綺麗な女性の方が良かった?」「いいえ、別に僕の目的は成績を伸ばして志望校に合格する事、それだけです」「ふうん…」これは男同士だから感じる事だけど、何となく彼が見栄を張っているように見えただとしても、これが彼の本心でなくても、否定されずに自分を受け入れてくれたようで悪い気はしなかった「チャンミン君は可愛いなあ」ふい、と顔を逸らして机に座った俺の生徒丸い頭につい触れたら癖のある髪の毛が柔らかくて、何度も手のひらを滑らせてしまったすると、直ぐに顔を上げてキッ、と睨まれたまるで小動物のようで笑みが零れる「揶揄わないでくださいチョン先生って距離感バグってるって言われませんか?それに、Eですよね?僕はIなので…多分合いません」「……」「……」一体何の事かと思ったが、MBTIだろう俺の周りでも一時流行っていた初対面の相手にはっきりと『合わない』と言われたのは多分初めてで少々面食らったそれでも嫌な気がしないのは、はっきりと言いのけたその本人が気まずそうな顔でおろおろしているから「あ…ごめんなさい、先生に失礼な事を…」「失礼だって思うなら次は気を付けてそれから、俺は確かにEだけどひとりの時間も好きだチャンミン君の先生として君に信頼されたいと思ってる」「チョン先生…」高校生らしい可愛さに微笑ましさすらあるおとなの余裕を見せて、安堵の表情を浮かべる生徒の頭にもう一度ぽん、と触れたら「そういうとこ…距離感バグってるんだって…」と小声で警戒されてしまった「あはは、ついつい…ごめん気を付けるよ」「気を付けるとか、悪い事じゃないですけど…とにかく、始めてください!お願いします!」こうして、何だかんだ和やかな雰囲気で人生初めての家庭教師スタートだったのだけど…「先生、ここ間違ってませんか?」「え?あ…悪い悪い、勘違いしてた」「受験本番なら勘違いで済まないし、ひとつの勘違いが結果を左右すると思います」「……」まだ最初の授業だし、俺だって家庭教師一日目大人気なく言いかけて口を噤んだ「本当にごめん生徒に指摘されるなんて良くない次は俺もしっかり予習していくよ」「当たり前ですバイトでも先生は先生なんですから」内気なだけで素直な良い生徒だと思っていたが、前言撤回上手くやっていくのはなかなかに難しそうだ━━━━━━━━━━━━━━━眼鏡ユノがあまりに良すぎて…の短編ですあと数話お付き合いくださいね最後に、読んだよ、のぽちっもお願いします ↓にほんブログ村
強めの成人指定です大丈夫な方はこちらからお願い致します ↓under the radar 2 後編ランキングに参加していますお話のやる気スイッチになるので足跡と応援のぽちっをお願いします ↓にほんブログ村
媚薬の効果的な使い方を教えてもらいたいから、売人であるチャンミンと試してみたいなんて、雰囲気も何も無い誘い方をしたそれも、彼の仲間達が見ている前でこれはある種の賭けだし作戦つまりは、初めて使う媚薬に嵌った少し向こう見ずな男が綺麗な男に興味を持って、何も知らずに深く考えずにただ誘って…断られたら断られたで、今後もこのコーヒーショップに通って彼、つまりチャンミンを落とそうと試みる事が出来るもしも断られ無ければ?それは勿論『良い思い』をさせてもらえば良い快楽には強い方だし、溺れる方では無いゲイでもバイでも無いし男を抱くのは初めて、だからこそ媚薬を飲んでも冷静にこの男を観察したり…その機会を次に繋いで、彼と親しくなって媚薬を売って得た収入がどのようにギャングに流れて使われるか、を知っていく手立てになる筈「もう一度『あそこ』を使うから誰か他に使いたいやつは居ない?」「あそこを使うのはチャンミンくらいだろ今日はもう充分『売れた』からご自由に」コーヒーショップ内の仲間達に問い掛けたチャンミンは、返事を貰って小悪魔のような笑顔を見せた「ユンホはもう出られるの?何かしているみたいだけど…」「え?ああ、仕事を少し…」俺が座っていたテーブルの上置きっ放しだった『表向きの仕事』用のタブレットPCチャンミンは向こう側の椅子に背凭れを前にして跨るようにして座ってから真っ暗なディスプレイを見下ろしたこれは見られて問題のある物、なんて何も入っていないから、俺も椅子に座ってタブレットの電源を入れた「仕事って何?」「ウェブライターまあ、ちまちまとした仕事ばかりだけどな」「へえ…良く分からないけど頭が良さそうだね」ギャングの下っ端であろうチャンミン媚薬を売っている男には興味も無い話なのだろう「頭が良ければもっと良い所にでも就職しているよ頼まれた文章を書いて小銭を稼いで…あまり趣味が無かったんだけど、最近は…」「最近は?」椅子の背凭れに肘をついて首を傾げるようにして俺をじっと見る「最近は、興味の有る物、が出来たから楽しいよ」「物って?僕の売った物の事?」「それだけじゃあ無い」言葉の駆け引きなんて意味は無いけれども、この男とはぞくぞくするじっと見つめたけれど、チャンミンの色素の薄い硝子玉のような瞳は何も変わらない変わらないけれども、口角は持ち上がった「ユンホの興味を教えてくれるんだろ?僕の気が変わらないうちにしてくれ」「ああ、仕事は何時でも出来るけど、今は逃してしまえば後悔するから…行こう」アメリカーノ三杯分の金を置いて、すたすたと前を進むチャンミンに続いてコーヒーショップを出た店内に居た仲間達は口笛を吹いたりチャンミンに向かってひらひらと手を振ったりチャンミンはそれを…何の興味も無さそうな瞳で見て、そして手を振り返していた「チャンミン!何処へ行くんだ?」歩き出すチャンミンは此方を振り返る事もしない外はもう闇に覆われていて、遠くには高層ビル群の明かりが見えるけれど、この八十八番外は昼間とは違う静寂に包まれるようだ月は半分にも満たなくて、街灯も少ないから本音で言えば全く怖くない訳では無い「試してみたい、って言っただろ?」けれども、振り返ったチャンミンのプラチナブロンドの髪の毛は、やはりそれ自体が光源のようにきらきらと輝いていて…コーヒーショップのなかでの笑顔は消えていたけれど、俺を誘って離さない「…ああ」「直ぐそこだから着いて来て」「チャンミンの部屋?」「はっ、まさか何も知らないやつを招く訳が無いだろ」肩を竦めてまた前を向く左側に並んで、細い腰に腕を伸ばして抱き寄せるようにしてみた「…ユンホは慣れているのか?男の方が好きなの?」「いや、初めてだけど…昨日の夜ひとりの時に飲んでみたら、チャンミンの姿が思い浮かんだから」「変なやつ、まあ良いよ」どうやら触れられても動じない様子だけど、そもそも…「コーヒーショップに初めて来た時にキスを仕掛けたのはそっちだろ」ちろりと睨んで言ったら、漸く彼はくすくすと笑った「だって、ただで渡したなんて他のやつらに知られたら、みんなただで欲しがるだろ」「でも、あれはそもそもチャンミンが俺のトレンチコートを汚したからだ」「走って狭い路地から出て来たところで…夜だったし良く見えていなかったそれに、あんな所に誰か居るとは思わなかったし」「あそこは俺の好きな場所なんだ誰も来ないからゆっくり夜景を眺められるそれに、キスで言葉を遮らなくても…」「それが一番早いし、驚いて帰るかなと思ったんだまあ、まさか通われるようになるとは思わなかったよ」チャンミンはまた面白そうに笑ったふたりきりきなると何だか雰囲気が変わったから警戒していたけれど、彼にはきちんと感情があるようだ「此処だよ、近いだろ?」もう笑顔の消えたチャンミンは、目の前のアパートメントを見て行った見たところ、決して綺麗とは言えないけれど、何処にでもある建物だ「近いけど…チャンミンの部屋じゃ無いのか?」「言っただろ、知り合って間も無い何も知らないやつを招き入れるやつが居ると思う?」「俺はチャンミンを知りたいと思っている」噛み合わない話にチャンミンは肩を竦めた美しい外見と効果の高い媚薬に夢中になっている男、とでも思われれば良い「兎に角、試したいんだろ?入れよ」アパートメントの入口は短い階段だった俺の腕からするりと抜け出して階段を上がったチャンミンは一度だけ振り返って言って、後はもう振り返る事無く進んだチャンミンはアパートメントの二階の一番奥の部屋へと向かって、カードキーを翳して扉を開けた室内は狭過ぎる事も無ければ広い事も無い物は少なくて、カーテンは締め切られていて薄暗いそして独特な匂いがして…「なあ、もう一度此処を使うって言っていたよな?」「ああ」「チャンミンが使っていたのか?」「ついさっきまでね折角店に戻ってゆっくり出来ると思ったんだけど…まさかまたユンホが来ているとは思わなかった」壁に接した棚、その引き出しを開けたチャンミンは小さなビニールの袋を取り出した引き出しには鍵が掛かっていない様子それはつまり、不用心、なのでは無くて…もしも媚薬を奪う誰かが居たとしても、ギャングに追われて報復されるという事で彼らの自信の表れのように思えたなんて事は今は置いておいて…「この匂いはチャンミンのもの?」「さあ、どうかなそんな事僕達の間に何も関係無いだろ」その匂いは男であれば覚えのあるものまあ、俺にはあまりその欲は無いのだけど…けれども、媚薬を使ったらチャンミンの事を考えて何度も、となってしまったから今はそんな事も言えない「じゃあ、チャンミンは男もイけるのか?それとも男が好きな方?」「さあ…あまり興味は無いな薬が売れたら嬉しい」大胆なようでいて、けれどもガードは固いけれどもその方が知りたいという欲は強まる本人がそれを分かっているのかは知らないけれど「はい」連なったビニール袋それを切れ目でちぎってから、俺にひとつ渡してきた「まけてはくれないよな?」「…金が無いなら買うべきじゃあ無いこれは依存性は無い、とは言え快楽はひとを支配するウェブライターって儲かるの?」財布から紙幣を取り出して、指で挟んだまま試しに尋ねてみたら冷たい目でじっと見られただから肩を竦めて、申し訳無さそうな顔を作ってみる売人なんてしていても、この男は常識は持ち合わせているようだ「欲しい物が有れば仕事にも張り合いが出る俺はフリーランスだから仕事を貰っているんだけど…ウェブの仕事はいくらでも有るから」「買うよ」と言って紙幣を差し出したら、チャンミンはそれを別の引き出しに仕舞ってからこちらを向き直った「まあ良いや僕達の事や媚薬を記事にするの?これは、隠れてするから楽しいんだだから、取材みたいな事をするならもう会わない」「えっ、まさか…そんな事考えても無かった俺は依頼を受けてそれに沿った記事を書くだけなんだまあ色んなジャンルは有るけど…ルポライターでは無いし自分を切り売りするような事はしないよ」俺の言葉を聞いたチャンミンは、小さな冷蔵庫からミネラルウォーターのペットボトルを取り出して俺に投げたそれを受け取ったら「薬を飲むのに使って」とひと言「チャンミンは?」「僕?」「そう、一緒に使って試したいんだ」何だか嫌そうな顔で眉を顰めるそうすると普通の青年のように見えて何だか可愛らしい「お勧めの媚薬なんだろ?なら一緒に楽しもう興味が無いなら尚更、薬の力を借りた方が良い」ペットボトルとビニール袋から取り出した薬を右手で持ったまま近付いて、真正面からチャンミンの腰を抱いた「さっきもこんな風にしていたんだろ?相手が男か女かは知らないけど…チャンミンには男の方が似合いそうだ」「…うるさい」「あはは、ふたりきりになれたから嬉しくて本当はあの夜会えた時から忘れられなくてだから、コーヒーショップを教えてくれて嬉しかった」これは本音全てを飲み込んでしまいそうな闇のなかでも生き生きとしたチャンミンを見て、退屈な世の中にも楽しい事があるような気がした「一緒に飲んでくれたらもっと仕事を頑張ってもっと沢山買うよチャンミンから買えばチャンミンの売上になる?」「…ああ」「じゃあ、お願い楽しい事をするだけだ悪い話じゃあ無いだろ?」「…っ…ん…」細身のレザーパンツの上から尻の窪みを指先でぐっと押した少し低いのに甘い声が漏れて、それはこれまで聞いた事の無いチャンミンの声だったからぞくりとした「…離せ、僕の分も薬を取るから…」そう言って顔を背けて逃れようとするだから、右手に持ったペットボトルを手から落としてそのまま薬を口に放り込んだドンっ、とカーペットの上に鈍い音を響かせてペットボトルは落ちて、その音にチャンミンはこちらを向いて…「…っふ……ン…ッ………」「……次は俺の分を取って?」舌に乗せた薬をチャンミンの口内に捩じ込んで、そのまま息が出来ないくらいのキスをしたチャンミンは気付いたようで抗ったけれど、強く抱き竦めたら俺の力には敵わないのかそれとも無駄な事はしないでおこうと観念したのか、ごくり、とそれを嚥下した「…水を寄越せよ」「ああ、ごめんもっとスマートに出来たら良かったんだけど、流石にしがないウェブライターには映画の主人公みたいな事は出来ないな」「…っ…」チャンミンはリードされた事が嫌なのか、むっとした顔をして棚から新しい薬の入ったビニール袋を取り出した渡されたそれを直ぐに飲んで、そしてチャンミンをベッドに誘う「まさか突っ込まれたい方?違うよね?」「勿論ひとりで薬を飲んだ時も、チャンミンを抱く事を考えていたから」ベッドの上に膝立ちになったチャンミンはレザージャケットを脱いで放り投げたそれから、シンプルなVネックのノースリーブニットを彩っていた黒いサスペンダーをゆっくりと肩から下ろして、レザーパンツの前のジッパーをゆっくりと下ろした「…驚いた」「何が?下着の事?下着の形が出るのが嫌なだけだ」「変な事を考えるなよ」なんて言うチャンミンは、ほんの少しだけ恥ずかしそうに見えたけれども、そんな彼の恥じらいとは正反対に彼の身に付けている下着は所謂Tバックで面積のとても小さなものだったチャンミンの前はまだ特に異変は無いけれども勿論男としての微かな膨らみがあるそれを見て俺はと言えば…媚薬の所為なのか、それともまだ関係無いのか…もう前が苦しいくらいジャケットを脱いで、それからデニムパンツの前だけ寛げてボクサーパンツのなかから自らのモノを取り出した「…っは…それ…媚薬なんて要らないんじゃあ…」「チャンミンが綺麗だからかな男相手にこんな風に…初めてで自分でも驚いているよ」「自慢かよ」そう言ったチャンミンの前も、何も触ってもいないのに少し膨らんだそれはきっと即効性のある媚薬の効果で出て来たからで…だけども、まるで俺のモノを見て身体が反応したようにも思えてぞくぞくする「来いよ」「は?命令するな」ベッドに脚を広げるようにして膝を立てて座って、右手で隠す事も無く扱きながら左手を伸ばしたチャンミンは「邪魔」と言いながらレザーパンツを脱いで、またぞんざいにベッドの下に落として、ゆっくりと俺の前に膝立ちになった「僕を抱きたい?」そう言って、俺よりも一回り小さな、そして肌の色同様色素の薄いソレを下着のなかから取り出して俺の顔の前に持ってきた「ああ、逆は無いな」「…良いよ、その代わり僕をその気にしてみせろよまあ、男となんて実際に無いなら…どう?見たら萎えるだろ?」なんて、挑発するように言うけれど、目の前にある緩く勃ち上がったモノはまるで俺のモノとは比べられないくらい色も綺麗だし、それに…「舐めろって?それとも咥える?これ、剃ってるの?食べて欲しいって言っているようなものじゃないか」「…っあ!」どれだけ綺麗でも男となんて考えられなかったまだ媚薬だってまわっていないのに男のモノを目の前に出されて…だけど、抵抗なんて無かったし、何よりも咥えただけで漏らされる甘い声に、俺の肩を掴む小さな手に、口のなかでぐっと質量を増すペニスに、俺の前も反応したランキングに参加していますお話のやる気スイッチになるので足跡と応援のぽちっをお願いします 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ギャングの末端か何か、らしい事副作用が無く法に触れない媚薬、の売人それから月明かりの下でもまるでそれ自体が光源になり得るような美しいプラチナブロンドの持ち主俺が知るのは今はそれだけ「なんて、調べる事はあの男の事じゃあ無くて組織の事だけど」しがない探偵である俺が警察からの依頼を受けて一週間この間に二度、八十八番街のコーヒーショップに足を運んだ本当は毎日でも通いたいくらいけれども怪しまれてしまっては元も子も無い「それにしても、『自分の身体で試すのは自由』なんて警察も適当だなまあ、俺は使い捨てみたいなものだろうから良いけど」アパートの部屋のなかベッドに脚を投げ出して座っているお気に入りの音楽を流して、そのリズムに合わせて爪先を揺らしながら灯りに照らすように小さな透明ビニールの袋を左手で摘んで持ち上げている「まあ、チャンミンも警察も副作用も無い物だと言っていたから問題無いだろ」初めて出会った夜、俺のトレンチコートを汚したお詫びとして小さな小さなビニール袋に入った媚薬を渡されたその後、警察から『ギャングが売り捌いている媚薬が何の資金源になっているのか、彼らに近付いて目的を探って欲しい』と、探偵として依頼を受けた金になるなら、命の危機さえ無ければ何だって有難い依頼けれども今回の依頼を受けたのは何より、美しいプラチナブロンドを持つチャンミンと名乗る男の事を知りたかったから「……」ミネラルウォーターのペットボトルを口元に持っていって咥内を潤して、それから小指の先にも満たない小さなピンクの錠剤を飲み込んだ「シャワーでも浴びるかまあ、子供騙しだろ」法に触れる事無く依存性も副作用も無いのだという媚薬だからこそ、裏で簡単に流通させる事が出来ている、らしい媚薬は以前口にした事があるけれども、そんな物を使ってまで誰かを抱きたいという欲も無いから、俺にとっては不必要だと思った記憶があるそもそも生に対して貪欲でも無い自分の遺伝子を繋いで、だとかいつまでもしぶとく生きて、だとか、女と良い思いをしたい、なんて欲望も薄いそれよりも、シャワーから出たらお気に入りのチョコレートでも食べて眠ろう、なんて思っていたなのだけど…「…っは…何だこれ…」どこが法に触れないくらいの媚薬だいや、そうだから軽い物だと思っていたのは俺の勝手な考えだし…もしかしたら、俺には特別に効くのかもしれない「…っ、…はあっ…」慌ててカランを捻って、温めにしていた水温を更に低くした頭上から降り注ぐシャワーは冷たいくらいの筈けれどももう、温度なんて分からないくらい自分自身が発熱したように熱いそれも…ただ身体が熱いだけならば余っ程良かったと思うくらいに中心が熱い「…嘘だろ……っふ…」鏡の横、壁に右手をついて、左手で何もしていないのに質量を増したモノを握ったそうしたら更に刺激が欲しくなって…「くそっ、何で…」直ぐにでも出すものを出して、そうしてこの熱を逃せぱ良いそれなのに、握って扱いてもぎりぎりのところで『足りない』「……はあ、…っ…」苛立ちが募って、伸びてきた前髪を右手でぐしゃりとかき上げたそのまま顔を上げたら、シャワーで濡れた自分の姿が映って…「何だよこの顔…はは、こんな顔も出来るんじゃあないか」死にたい訳じゃ無いただ、この世界に明るい未来なんてものも感じられなくて、流されるままに生きているただ、困らないくらいに生活が出来たら良い探偵業は、『怖い物知らず』と言われる俺に合っているからそれだって死ぬ事がそれ程怖いとは思わないし生に執着が無いからで…だけど、今の俺の顔は欲望でいっぱい、といった顔「でも、ひとりじゃ欲望さえ満たせないなんて…折角熱くなったのに」苛立つのも生きている証拠自分をコントロールするのは得意だし、感情はあまり外に出す方では無いけれども鏡に映る自分は何だか生き生きしている前は達する事が出来なくて苦しいのに「チャンミン、あいつ…とんでも無い物を渡して来たな」出会った夜に汚れたトレンチコートのクリーニング代の代わりに貰った一錠それから、コーヒーショップに初めて脚を運んだ日にチャンミンから買った一錠どちらも形状は同じに見えたから先に貰っていた方を飲んだのだけど、もしかしたら物が違う可能性もある「俺が一度試してまた買いに来たからって強い物を売ったとか…まあ、今もう一錠は流石に無理だな」独り言でも話していれば少し頭は冷静になるけれども熱は逃れてくれない半ば無心で左手を動かしていたら、プラチナブロンドの男が鏡にぼんやり映ったような気がした『ひとりじゃ無理だろ?僕ならイかせてあげられるよ』「…っは…?はは、妄想だこんなの」幻覚では無いただ、これは俺の願望だ分かってはいても、チャンミンの姿が脳裏から離れなくて、目を瞑ったらもう…「…っくそ、っ…」初めは、まるで自分の手にあの男の小さな手が重ねられたような気がしたその後は見た事も無いのに、男は俺の頭のなかでノースリーブのニットを脱いで、レザーパンツの前を寛げていくどれだけ綺麗でも男と、なんて有り得ないそれなのに想像のなかで奔放に振る舞う男を抱いて、彼に触れられて達した「……っ、…はあっ……厄介な薬だな…」結局その後も熱は完全に引かなかったけれども、あの男を頭に思い浮かべたら、あの男を組み敷きたいと思ったら簡単に熱は高ぶって排出された『ああ、試したみたのか?名探偵の予想通り、あの媚薬は相手が居ないと…ひとりではなかなか耐えられないものだ』「はあ?分かっていたなら先に言ってくれ」『実際に使ってみないと囮捜査にならないだろチョンなら薬の耐性も有りそうだし言わなくても問題無いかと思ったんだ』市民を守る警察、なんて言うけれど俺にとっては彼らが壊滅を狙うというギャングと変わらないギャング達は規律を持って街を支配して、縄張りだって有るからその下では大きな争いは起こらない警察はと言えば、ただ取り締まっているだけで、俺からすればこの希望の少ない世界を良くする訳でも無い『兎に角、急ぎはしないそれよりも奴らが何を企んでいるのか資金が何処に流れているのかそれを調べてくれ捕まえる理由が出来たら、あの質の悪い媚薬の流通も止められる』「…また連絡するそれから、『表向きの仕事』もしっかり寄越してくれ」『ああ、分かったよ』通話を終えてスマートフォンをシーツに置いたそれからベッドの上にまだ少し熱の残る身体をだらりと横たえた「声を聞けば誰が相手でも発情するかと思ったけど、流石にそんな事は無いんだな」話をしていればチャンミンの事を忘れていられたけれども、ひとりになってまだ少し身体に残る熱を持て余すと直ぐに脳裏に浮かぶのはプラチナブロンドの髪の毛と白い肌意志の強そうな大きな丸い瞳と口「…試してみるか」コーヒーショップに初めて訪れた日、俺が媚薬をただで貰った事を口にしようとしたら、チャンミンはそれを防ぐように抱き着いてキスをしてきた周りの仲間らしき男達も驚いた様子では無かったから、あの男は男と関係を持つ男なのかもしれない細いのに筋肉がついていて、細過ぎる女よりも抱き心地は良さそうだ囮としてギャングの内部に入り込むなら…まだチャンミンがギャングの人間かは分からないけれど、少なくとも媚薬を売っている事は確かだから、依頼内容にも合っているこの夜はベッドの上でもう一度、チャンミンの白い肌や触れた唇の柔らかさを思い出して熱を自らの手で逃した「あれ、お兄さん、また来たの?」「あの薬もだけど…チャンミンに会いたくて」「へえ、まあ珍しくは無いな」八十八番街のコーヒーショップ日が落ちる直前に訪れてみたら、店内はそれなりに賑わっていた二度訪れた時に見た事のある顔も有れば、そうでは無い顔も多分、店の経営はギャングがしていて入り浸っている奴らもその仲間決して治安の良い店には見えないから、見慣れない奴らは普通の客か、若しくは媚薬を求めに来た客だろう「アメリカーノをそれと…彼が戻って来るまで幾らでもおかわりをするつもりなんだけど、チャンミンは?」「ああ、客に呼ばれて出て行ったけど、その内に戻るよ」「客?」「チャンミンを欲しがる奴はお前だけじゃあ無いって事だ」コーヒーショップの店員には見えない屈強な男はそう言うと、カウンターのなかに入っていった直ぐに出されたコーヒーは、形だけの店かと思いきや美味かった「……」磨り硝子の向こうはもう日が暮れているもう、チャンミンに出会った夜のように月は大きく無いそれでも、月なんて無くてもチャンミンが居ればそれだけで辺りが明るく照らされるような気がする、なんて俺らしく無い事を考えた持ち込んだタブレットPCで『表向きの仕事』を始めたけれどもこれもしっかり、少ないけれど収入になるから有難い仕事に集中してしまえば時間はあっという間で、アメリカーノは三杯おかわりをしたそうして三杯目もカップのなかが空になろうとする時、扉に付いた鈴が鳴って…「…あれ…ユンホ、また来てるの?」「チャンミン、待ちくたびれるところだったよ」長めのプラチナブロンドの前髪を風にたなびかせて店のなかに入ってきたのは黒のレザージャケットに白のニット姿のチャンミン真っ先に俺を見付けた癖に、別のテーブルに座る仲間達の元へ歩んでハグをして笑い合うそうしていると、普通の青年のようだだけど…「待ちくたびれた、って…僕に会いに来た、とか?ただで会う理由なんて無いけど、もう『使った』の?」チャンミンは暗に『薬を買え』と言って俺の目の前に立って微笑むレザージャケットを脱いで椅子の背凭れに掛けたら、程良く筋肉のついた白い二の腕が晒される女のそんな格好にも興奮なんてしないのに、何故かチャンミンだと暴きたくなる「ああ、使ったけど…物足りないんだだから、効果的な使い方をチャンミンに教えてもらおうと思って」「ふうん…良いよ、今はもう暇だから」小さなテーブルの縁に、白くて男の割には小さく見える手を滑らせながら俺の右側にやって来た「男の経験は?」「無い、けどチャンミンを試したい」「あはは、ユンホは面白いねでも、そういう奴は多いんだ」まるで慣れていると言うように、桜色の爪のついた白い指を俺の顎に伸ばしてなぞる仕事の依頼で近付いている男だけど、今気分が高揚しているのは仕事だから、じゃ無い俺自身が何よりもこの男を知りたいから、だランキングに参加していますお話のやる気スイッチになるので足跡と応援のぽちっをお願いします ↓にほんブログ村
2020年4月のお話の再掲です「Chocolate」のチャンミンのビジュアルやMV楽曲のイメージから広がったお話ですアルバム「ZONE」発売時に「ON MY RADAR」のタイトルを見て思い出したので…で、だいぶ今更ですが上げ直してみます成人向け短編です『あの頃は良かった』だとか『もうこの世界に未来は無い』だとか、そんな声がそこかしこから聞こえる世紀末この数十年、世界中が度重なる経済恐慌や飢饉、資源の枯渇や疫病の蔓延により人口は淘汰されていった『世紀末だから、もう次の時代はこのまま来ないのかもしれない』なんて言う奴らも居るけれども調べてみれば約百年前、つまり二十世紀が終わる頃にも世界は滅亡してしまう、なんて噂が出回ったらしいつまりは何かが切り替わる時というのは、得てしてそういう不安が蔓延るものなのだと思う「これが幸せなのかそうじゃ無いのか、なんて分からないけど…この世界に生まれて生きていて、それが当たり前だから何とも思わないな」厚い雲に覆われた夜空を見上げたビルが立ち並ぶ街、一見誰しもが何か問題を抱えているだなんて分からないような美しい景色いや、悩みや渇望はあって然るべきで、何かや誰かと比べて不平不満を口にす事も人間だからこそ卑しくて、そしてそれもまた生きる為の力のようで…「…馬鹿らしい」考えても世界の事が全て分かる訳でも無いし、ひとは皆明日にはどうなっているか分からないだから今を一所懸命生きる…のでは無くて、俺はと言えば深く考えないようにしているそれが、この少し歪な世界を生きて行くには丁度良い事だと思っているから「…寒っ…流石に冷えたな」有難くも受けた依頼は解決したその日暮らし、とは言わないけれど、俺には仕事が舞い込んで来ないと金も手に入らない人探しで無事に手に入れた報酬をトレンチコートの右ポケットのなかでぐしゃっと握り締めて、そして左手に持った缶のコーヒーで喉を潤した少しは温もるかと思ったけれど、既に中身は冷えていたからむしろ喉から腹に掛けて一気に冷えていく「…帰ろう」コーヒーはまだ残っているいつも、依頼が無事に終わったらこのお気に入りの場所で夜の景色を眺めてからアパートへと帰るけれども何だか今日は特別寒いから缶を上から掴むようにして持って月に背を向けようとしたその時…「誰だ!」ダダっと忙しない足音が聞こえたここはビルとビルの隙間、細い路地を入った先にある俺の秘密の場所…なんて言って勝手に此処に居るだけだけどけれども、暗くて綺麗な場所でも無いから普段此処に立っていても誰も姿を見せる事は無い足音はこちらに近付いて来るから、後ろを振り返ったら…「……っ…」月夜に照らされる…いや、暗闇のなかでもそれ自身が輝きを放つような綺麗なプラチナブロンドの髪の毛走っているからだろう、風に揺れて月の光が反射している「……っ、吃驚した…邪魔、退いてくれ!」「はあ?此処は俺の場所だ」不覚にも見蕩れていたら、狭い路地から飛び出して来た男は何だかとても急いでいる様子でこちらに突進するんじゃあ無いかというくらいの勢いで走ってくるバイク乗りが好みそうなキルティングレザーの細身のジャケット、寒いのに首元が大きく丸く開いたインナーにレザーパンツそれらは全て黒で、闇夜に溶け込むようだけれども、白い肌とプラチナブロンドの髪の毛と…何より美しい顔は隠そうとしても隠す事なんて出来ないし許されないような気がする「っ、もう!退けってば!」「え?…っうわっ!」断じて言いたいのだけれど、俺はのろまでは無いけれども急に現れた男に視線が固定されてしまって動けなかっただけなんて事は良くて…「あっ!コーヒー!お前…っ」「え…あ、ごめん、悪い」俺を押し退けるように細い身体で半分ぶつかって来た男その衝撃で左手に持っていたコーヒーの缶が手から滑り落ちて、ベージュのトレンチコートの裾が汚れてしまったコーヒーはもう何処かで捨ててしまおうと思っていたから、落ちてしまった事は良いけれどもこのコートは仕事に気合いを入れる為の大切な物『悪い』と言いながら俺の向こう側の路地にまた抜けて行こうとする男の腕をジャケットの袖の上から掴んで捕まえた「ちょっと!急いでいるんだってば!」「はあ?人のコートを汚しておいて?弁償しろよ」せめてクリーニング代は貰わないと割が合わないこれが美人な女性なら身体でも…なんて思うし、この男なら…身長は俺と変わらないけれど掴んだ腕は細いし何より物凄い美人だから悪く無いけれども流石に男同士なんて試してみようと直ぐには思えないし、こいつは綺麗な顔の割に威勢が良さそうだから、やはり無い「弁償…今手持ちが…そうだ、これをあげるよ」「…何だ?」男は「逃げないから離して」と言って、ぐっと腕を引いた警戒していれば、この男なんて逃がす事は無いだからゆっくりと手を離したすると、ふう、と息を吐いてレザーパンツの尻ポケットのなかから透明な袋に入ったモノを取り出して俺の手にぎゅっと握らせた「後遺症や常習性も無い勿論、ヤクじゃ無いから検査をしても何も出ない」「これ…」「ああ、危ない物じゃ無いよ合法ドラッグだと思った?ただの媚薬今人気でなかなか高いんだお兄さんは格好良いから必要無いかもしれないけど…女性と使ってみて」両手でぎゅっと手を握られたその手は骨張っていて確かに男の手だけれども俺よりも一回りは小さくて、少し汗ばんでいた「じゃあね…ああ、そうだ…」男の手が離れていって、掌のなかに残った小さなビニールの袋を見下ろしていたら、背を向けた男が振り返って言った「もしもそれが気に入って足りなくなれば、八十八番街のコーヒーショップに顔を出してみて」俺の返事を聞く事も無く、その後はもうまるで風のように消えて…月の光よりも眩しいプラチナブロンドはまるで幻のようでもあった「チョン、最近お前の所には何か話は入って来ていないか?」「別に、代わり映えしないですよ」「そうか、と言う事は暇してる、って事だよな?」「……はあ、そう言う事ですか」まあ、呼び出された時点で依頼だという事は分かっていたけれども警察組織から体良く使えると思われるのは心外だ「で、まどろっこしいのは良いです、本題は?」本当なら、こんな時はお気に入りのトレンチコートを着ていたいけれどもクリーニングに出す事を忘れてしまって、その内に五日間も経ってしまって…自分で濡らして洗ってみたけれど、取れなかったから諦めてしまった代わりに適当に羽織って来たレザーのジャケットは、久々に袖を通したからか硬くて身体に馴染まない流れ者のような俺とは違う、国に忠誠を誓う男は俺を見て「囮になって捜査をして欲しい」と顔を近付けて囁いた「…それって面倒なやつなんじゃ…」「その分、勿論報酬は弾む俺達の組織は皆顔が割れてしまっているんだ、だから…」「それは警察に能が無いからなのでは?…いや、まあ成功報酬が貰えるなら良いですけど…しっかり弾んでくださいね」念押しするように小さなテーブルの向こう側に居る警視に告げたら、彼は「探偵チョンユンホの事は我が組織も皆信頼しているから勿論」なんて調子の良い事を言う「で…依頼は?」「ああ…それが…」まさか、此処で五日前の出来事がクロスするとは思ってもみなかった「…八十八番街のコーヒーショップ…此処だな」警察からの依頼は全て頭に入れた情報も何もかもそうで無いと証拠が残るからこの付近にはあまり近付いた事が無かったけれど…どうやら、ギャングが仕切っているらしいとは言え、表向き荒れた様子は無くて落ち着いているそれはそれで秩序が取れているし、俺は警察でも何でも無い一般人だからどうだって良い事依頼の内容はこうだ現在、八十八番街を中心に質の悪い媚薬が出回っている法には触れない成分しか使っていないのだけど…それが裏で取引されていてギャングの資金源になっているらしい副作用が無い事から若者を中心として口コミで広がって、媚薬を求める奴らが後を絶たないのだけど、現行法をすり抜けるような上手いやり方をしているから、取引現場を見付けても捕まえる事が出来ないそこで、俺に依頼されたのは…「普通、探偵がそこまでするか?…まあ、何でも屋みたいなものだから良いけど」そう、まるで何でも屋、の俺に課せられたのは、薬を求める客としてコーヒーショップの常連になり内部の人間に近付いて…元締めのギャング達が、媚薬を資金源に何をしているのか、を暴く事それが彼らの壊滅に繋がる、という事らしい「ギャングだってこの世界には必要悪だろ真面目に働いたって先も見えないし…」まあ、俺が直接何かをする訳じゃあ無いけれども面倒臭いそれでも、この依頼を受けたのは金額の事も有るけれど、何よりもあのプラチナブロンドの男が関わっているであろうから「ギャングの下っ端ってところだろうな」警察には、薬を渡してきたあの男と遭遇した事そして薬を受け取った事は話していない彼の事は…俺がまずは知りたかったからだ薬だって、今は使うような相手も居ないし、『そういう欲』はあまり無い方家に置いておくのも物騒で、封を開けていない小さなビニール袋はデニムパンツの尻ポケットのなかに入っているままだギャングなんてどうだって良いこの世界のギャングは人殺しをする訳でも無いし…大抵が親の居ない孤児や親に捨てられた子供達が集まったもの憎しみも無いし、居なくなるべきとも思わないただ、あの男をもう一度見たかったのだ「……」ごくり、と唾を飲み込んで十数メートル先のコーヒーショップへと歩いて行く初めてやって来た、なんて事は隠さずに店を探す振りで辺りをきょろきょろと見渡しながらそうして…「…あった…此処だよな?」まあ、本当に珍しく緊張しているのだけど…しっかりと緊張している振りで、コーヒーショップの扉を押し開けた「いらっしゃい……あれ、何処かで見た事が…」「本当に居た…五日前の夜、覚えていないのか?俺にコーヒーを掛けて…っと……っ…ん…」「……ふ……っん……黙って」店内のテーブルに腰掛けていたアイボリーのノースリーブニットの男彼は俺の元にやって来て、やおら抱き着いてキスをして来たそれなりに驚いて、どうしようか迷ったけれど細い腰を抱き寄せるようにしてキスに応えたら、男の方から唇は離れたけれども、俺が舌を入れてもそれに怒る様子も無ければ慌てる様子も無く、まるで恋人のように微笑んで俺の耳元に囁いた「本当はただで、なんて渡したら駄目なんだだから、僕から貰ったとは言わないで」「…分かったよアレ、が忘れられなくて…だから、今度はちゃんと買いに来た」腰を抱いて離さないまま囁いた男は一瞬目を見開いて、それから蠱惑的に微笑んだどうやら嘘だとはばれていないようだ「そう…良かっただろ?良いよ、分けてあげるお兄さん、名前は?」「チョンユンホ、お前は?」「僕は…チャンミン、それだけだ」店内からは男達の口笛が聞こえて来たチャンミンと名乗った男はくるりと振り返って、「僕はモテるみたいだ」なんて笑っているギャングよりも何よりも、この男の正体が知りたい警察が手に負えないくらいの組織なら面倒臭いのかもしれないけれども久しぶりに…楽しい依頼が舞い込んできたこんな楽しい事でも無ければ、先も見えないようなこの世界で生きて行く価値なんて無いような気がするから「その髪は地毛?凄く綺麗だ」「僕の事?そうだよでも…ユンホの黒い髪の毛も夜に紛れて僕を飲み込むようで…とても綺麗だって思ったよ」俺が店に入って来た時に気付かなかった癖に『分かっている』のだと言うこの男を手に入れる、そんな小さな目標が俺の人生を面白くしていきそうだランキングに参加していますお話のやる気スイッチになるので足跡と応援のぽちっをお願いします ↓にほんブログ村under the radar (誰にも/何にも)見つからないように、秘密裏に夕方六時に公開されたチャンミンの「Chocolate」のMVティーザーの映像があまりにも素晴らしくて、新しいお話が膨らんでしまい止まらずに書いてしまいましたこのお話もまだまだ先が有るので、続けて書きたいお話のひとつとして残しておこうと思います読んでくださってありがとうございます
最近僕は寝不足だ仕事に追われているからではない動画編集に時間が掛かっているから…でもない「ふぁ……っと…」通勤電車の中で欠伸が出て、慌てて口を閉じた会社の最寄り駅までは後十五分ほど折角座れたは良いけど、今更目を瞑ったら寝過ごしてしまいそうだ「続き…」うとうとしながらも、僕を寝不足にさせている原因たるVlogに集中した…つもり、だけど、このVlogの配信主は声が良い低めの男らしい声だけど、語り口は穏やかで何だか癒されるこのVlogがお気に入りになったのも、映像だけでなく声が良いからだと思い出した「……」既に何度も視聴している動画それを、ここ最近また改めて観返しているのには理由があるそう、まさかのまさかで…『ヨーロッパから韓国へ帰国する』と動画内で告知していたそのVlogの配信主は僕と同じ会社の海外支店に勤めていた男だったしかも、帰国して僕と同じ営業部に配属となり、更には年齢が近いから、という事で仕事のパートナーにもなった現実で目の前に現れる事など想像すらしなかった、何処か遠い世界の住人それが僕の日常に入り込んできたその事実を知ってから以前よりも更に気になってしまって、既に何度も視聴していたVlogをまた更に繰り返し観ている日々「…悔しい」穏やかで癒されると思っていた声悔しい事に今でも好きな声だけど、また違う声色で囁く事を知ってしまってからは、Vlogの音声を聞いても日常の姿や僕に向ける表情、言葉を思い出してしまうこの男、チョンユンホの事を考えないようにしたいのに、気になって仕方ない我ながら矛盾しているけど、気が付いたら寝不足になるくらいVlogを視聴している「……」穏やかな公園を散歩するVlog鳥の囀りや草木が揺れる音、そして、チョンさんの穏やかな声目を瞑っても情景が鮮明に浮かぶから、噛み締めるように瞼を閉じたらすっと意識が遠のいて…『…駅……扉が開きます』「……っ!あ、っ…降ります!!すみません…!」車内アナウンスではっと目が覚めて、慌てて立ち上がった通勤ラッシュの車内、まだぼんやりしたまま何とか人垣を掻き分け、間一髪扉が閉まる直前に降りた「はあ…危なかった…」降り過ごすかも、と焦ったから心臓がドッドッと脈打っているスマートフォンを持った手で胸を抑えていたら、左耳からワイヤレスイヤホンがぽろっと落ちた「あ…!」列車が動き出してホームに風が通っていく小さなイヤホンはあっという間にホームを転がってしまった追い掛けようとしたら、向こう側から歩いてきたスーツの男性が僕よりも早く見付けて拾い上げた受け取ってお礼を伝えようと駆け寄る途中であれ?と思った思ったけど、まだ頭がぼうっとしていて、気が付くのが一瞬遅れたつまり、『彼』の方が先に僕に気が付いたのだ「…何を聴いているのかと思ったこれって…俺の声ですよね?」「うわっ!勝手にイヤホン着けないでくださいよ!プライバシーの侵害です!」朝から一切隙のない出で立ち誰かって?僕が密かに推していたVlogの主で、今は僕の仕事のパートナーでもあるチョンユンホそのひとだ「他人のイヤホンならこんな事しませんシムさんのだから気になって仕方無いんですでも、すみません確かに勝手に着けるのは良くないですねもしかしたらいかがわしい何か、かもしれなかったですし…」「…っな…!」開き直ったかと思ったら、今度はとんでもない事を言われた「そんなの朝から観ない…と言うか!普段だって観ません!!」「ふうん…本当に?綺麗な女性の映像よりも俺のVlogを観てくれる?」「当たり前だろ!じゃなくて、当たり前です!」イヤホンを取り返して、僕の耳に残ったままの右側も外した急いでケースに仕舞って再生中のVlogも閉じた眠気は覚めたけど最悪だ朝からVlogを視聴していたのがバレたなんてついてないただ、幸運な事にまだ僕の秘密はひとつだけ守られている「嬉しい、本当に嬉しいですでも、チャンネル登録はしてくれないんですね」「…登録なんてしなくたって観られるし、僕の自由ですよね?」「はい、その通りです」両手を上げてギブアップのジェスチャーをするチョンさんは僕よりも年上でも、今は何だか僕の立場が強い感じそれもこれも、秘密を守れているからつまり、チョンさんは僕の動画チャンネル『漢江くん』の視聴者でファンらしい…けど、僕はチョンさんのVlogなんて元々知らなかった振りをしている本当は僕だってチョンさんのVlogの大ファンなのに「俺を知ろうと思ってくれるだけで嬉しいですこうして会社に着く前に会えたし、動画の中の俺は更にもっと早く朝からシムさんに会えた照れくさくて嬉しい」「…変な事言わないでくださいVlogだと顔も出ていないので、誰かなんて分かりません」ああ、秘密を守る為とは言え嘘に嘘を重ねてしまった動画に時々映り込む手を僕ほ無意識で覚えていたらしく、チョンさんと出会ってすぐにその手に既視感を覚えるほどだったくせに「俺達がもっと近くなれたら、俺のVlogを観ただけで俺を思い出してくれますか?」「…知りませんチョンさんは朝から元気ですね僕なんて電車で寝落ちしていたのに」「俺のVlogを観ながら?寝落ちするくらい良い声だった?」「だから!もう…変な事ばかり言わないでください!」朝から調子が狂ってしまう仕事に向かう朝なんて毎日憂鬱なのに、僕に恋をしたかもしれないだとか言うチョンさんが居るせいで、眠気は覚めるし妙にどきどきする「あはは、すみません俺も少し寝不足です、でもシムさんを見たら全部吹っ飛びました」「…それはお疲れ様です仕事を持ち帰っていたんですか?」「いえ漢江くんの過去動画を堪能していたら、あっという間に深夜になっていたんですよね」何でかなあ、とでも言いたげに僕を見て嬉しそうな表情心配したのに損した駅から会社までそのままふたりで歩いた途中のカフェで僕の分までアメリカーノを買ったチョンさんは、僕こと『漢江くん』の動画がどんなに楽しみで日々の癒しになっているか、を僕に説明した何を聞いても、何がそんなにチョンさんの心に響いたのか分からない顔を隠して馬鹿みたいな子どもじみたキャラクターになりきって食レポするくらいなのに「漢江くんをやっていて大変な事はあるの?」「別にひとりだし、あくまでも趣味なので…大変なのは、食べ過ぎて太らないようにする事くらいですかねチョンさんはジム通いされていましたよね?僕なんて随分運動していないから…食レポ動画も少し控えようかな」「控えるの?寂しいなあ…」「動画を観なくとも、仕事で毎日顔を合わせてるじゃないですかそれとも、僕よりも『漢江くん』の方が良いんですか?」自分を好きだと言った相手に向かって変な事を言ってしまった何だかこれじゃあ、チョンさんの気を引きたいみたいだアメリカーノを飲んで仕事の事を考えて会話からログアウトしようとした、けれども遅かった「特別な感情を持ったのはシムさんで、漢江くんに対してはファンで…欲張りだけどどっちもだよ」「…そうですかそれで、今日の会議ですが…」今度こそ、プライベートの会話からログアウト成功丁度会社の入っているビルも見えてきたチョンさんも真面目な顔で仕事の話をしてくれている良かった、と思ったのに、ビルの前で目を見て言われた「俺がジムに通っていた事を知っているくらい、Vlogを観てくれたんですね」以前からずっと視聴しているんだから知っていて当たり前だ…なんて勿論言えないから『さっき、偶然ジムの動画を観ていただけです』と、言い訳と嘘をまたひとつ重ねた素っ気なく返したのに嬉しそうだったから、少しだけ罪悪感がある胸がちくりと痛かったけど、今更ファンだなんて余計に言えない『多分恋です』告白されてから、ずっと考えている何故友情でなくて恋愛感情なのだろうと『俺を意識してください』そう言われた所為で、意識せずともしてしまうと言うか、意識したくないと思うと余計に意識してしまう僕がチョンさんのVlogの登録者だって知られたらチョンさんが喜びそうで言えないそうして僕ばかりが悩み考えて意識して、嘘を吐いているという罪の意識に苛まれている気がする当の本人チョンさんはと言えば、毎日楽しそうだし満たされているように見える意識して欲しいと言われたけど、今の所仕事でしか顔を合わせていない昼食や、仕事帰りの夕食をたまに一緒に摂る事はある、だけどプライベートの誘いは断り続けているこんな時動画配信主だとバレているのは良い『編集に忙しいから』と最もらしい理由を付けられるからだ「充実した休み、最高」ひとりで映画館から出た僕を、周りの誰かからは寂しい男だと思われているだろうか勝手に思えば良い、僕はとても満たされている彼女以内歴数年…だけど今は仕事と趣味、つまり『漢江くん』で忙しいから寂しさなんてない今日もこの後は気になっている創作料理の店で撮影するつもり因みに僕が食レポする店は大最新の人気店だとか映える店、星付きの店ではない昔からある大衆的な店やニッチな需要を満たすもの店主に癖があったり味に癖があったり、良くも悪くも炎上していたり…皆が気になってはいてもなかなか足を運ぶ勇気が出ない、そんな店を僕は訪れているたまに出会う最高の味が僕にとってのご褒美で、癖になって新規開拓をするのが止められない「ええと、この先を…」アプリで目的の店への道順を確かめて顔を上げた歩き出して直ぐに見覚えのある姿が目に止まった「…うわっ…!」ほんの二、三メートル先に見えたその姿に思わず立ち止まり、目の前にある看板に身を隠したよりにもよって休日の僕の進路に現れたのはチョンさんしかも、その場で立ち止まっている踵を返して別のルートを探そうかとも思ったけど、女性と話しているのが気になってしまった「何だよ、好きだとか言ったくせに…」チョンさんと並んでも引けを取らない綺麗な女性彼女はチョンさんを見上げて微笑んで、幸せそうに見えるチョンさんも笑みを浮かべているそれを見て、胸がムカムカしたカトクを送ってみようかふと思ったけど、どんな言葉を送るのか考えるのも億劫で止めた折角ひとりの休みを満喫していたのに、最悪だ最悪だし、良く考えてみたら僕がチョンさんを避けて別の道を探すのだってムカムカする僕達はただの同僚、それ以上でもそれ以下でもない、このまま気付かない振りで通り過ぎれば良いだけ「……もう絶対、チョンさんの事で悩んだりしてやらないからな」女性を見下ろして笑顔を作るチョンさんを見たくないあの手で他の誰かに触れるところを想像なんてしたくない大股でずんずんと歩いて、右前のふたりの姿は視界に入れないようにしたなのに、心と裏腹に視線はちらちらと右に向かう言う事を聞かない身体に苛立ちは更に募る僕は理性的な方なのに、どうしてこんなに上手くいかないのだろうああもう、捨て台詞でも投げ掛けて通り過ぎたいでも、どんな台詞を?『お似合いですね』『社内にチョンさんのファンが何人も居るので、残念がるでしょうね』こんなの捨て台詞にもならないじゃあ、これは?『僕の事は揶揄っていたんですね』違う、こんなのまるで…「シムさん!」「……っ…」やばい、気付かれたどうしてなのかは分からないけど、逃げなきゃと思ったけれども時既に遅く、僕の腕は掴まれていたついさっき、女性に触れるのを想像していた大きな手のひらに「何…離してください!」「嫌です折角会えたのにどうして顔を見てくれないの?」言わないで欲しい僕だって分からないよ分からないけど、顔を見たくない、見られたくない今の僕の顔なんて絶対に見られたくない、今のチョンさんを見たくないお似合いの女性と一緒に居るチョンさんなんて嫌だ「ねえ、このひと嫌がってるわよもう行こうよ」女性の言葉が刺さるどうしてなのか、なんて絶対に考えたくないそうだ、僕は別に独り身でも寂しくなんてない今から楽しみな予定があるのだからチョンさんは僕にとってただの同僚、あのVlogの主だとしてもそれは動画の中だけの話だ言い聞かせても、何故かどんどん虚しくなる心にぽっかり穴が空いて風が吹き抜けていくようだ「申し訳ないですが、さっきから言っている通りあなたとは何処にも行きません道を尋ねられたと思って立ち止まっただけですそうで無かったならこれ以上付き合う事は出来ません」「どうして?恋人が居ないなら良いじゃない凄くタイプなの、お願い…」耳を塞ぎたくても片手は塞がれているぐっと目を瞑って耐えていたら、突然目の前にチョンさんの顔「…っえ……」「俺が好きなのは、シムさんだけです」チョンさんが僕の顔を支えて動かしたから目の前に居るんだと分かった次の瞬間、頬…ではなく、唇の真横にチョンさんの唇が触れた声が出なくてただ目を見開いていたら「もう観念して付き合って」と耳元で囁かれた「行こう!」腕を引かれて走った運動なんてしないから、脚が縺れそうになる走り出す直前に、驚いたような女性の声が聞こえた気がした頭が真っ白になったまま、ただ走ったどうしてかは分からないけど、腕を振りほどこうとは思わなかった立ち止まった時も息は上がったまま顔は熱い一分も走ってないかもしれない、なのに物凄く長く感じた「…チョンさんは突然告白したり突然キスするタイプなんですか?」「慎重派なんだけど…シムさんを前にすると難しいみたいです」「ふうん、そうですか」またしても顔が見られないでも、その理由はさっきみたいな苛立ちじゃない苛立ちではないけど、それならば何故なのか、理由を理解したくはない「本当はもう少し待とうと思いましたが、俺も余裕がないので無理でしたシムさんも俺を好きですよね?恋人になってください」「…っはあ?何勝手に決めつけてるんですか」「シムさんの顔に書いてあるので決めつけました本当に嫌なら断ってください」「……」嫌だって言えば良いなのに、その一言が出て来ない悔しい何が?まるで自分を見透かされているのが悔しい見透かされてしまったのに本気で嫌じゃないのが「さっきのひとは何でもないんですか?」「道を聞かれて立ち止まっただけですすぐに目的は道案内ではないと分かって離れようとしましたが、上手くいかなくて…」「親切なのは良い事だと思いますでも、勘違いさせるようなのは良くないと思います」「シムさんに勘違いされるのは俺も嫌ですこれからはもっと気を付けるよ」嬉しそうに、含羞むように微笑まれたら胸がざわざわする沸き立って、走り出したいような気分恋愛なんて不必要だと思っていただって、恋をしたら自分で自分を制御出来なくなるそれでも止められないのが恋だって分かっているから、落ちてしまったらもうどうしようもないのだ「分かりました、良いですよ」走り出したくなる気持ちを抑えて歩き出した頬が緩みそうになるから、ぐっと奥歯を噛み締めながら「本当に?!やった!」「好きだとはまだ言ってません」「ああ、うん、確かにでも、キスした事に対して怒られてないから…そういう事だって思ってる」「…っ…思い出させないでください!」顔から火が出そうなくらい熱い今の僕をチョンさんにだけは見られたくないでも、それと同じくらい、チョンさんにだけは見られても良いかもしれないと思っているこの感情は矛盾だらけだ知って欲しいのに知られたくないついさっきの、思い出しただけでむかむかするような嫉妬の気持ちも、自覚せざるを得ないチョンさんへの気持ちも全部全部━━━━━━━━━━━━━━━先日の前後編の続きでした読んでくださってありがとうございますそして、先日は久しぶりの更新にも関わらずたくさんの方に読んでいただけたりコメントも入れていただけて、本当に嬉しかったですまた近いうちにお話の更新をしたいなあと思っていますその時はお付き合いくださいね読んだよ、のぽちっもお願いします 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チョンさんと昼食を摂った後、どうやって過ごしたのかあまり記憶にないひとりで外回りを続けるか、何か理由を付けてひとりで先に会社に戻るか、色々考えたけれどもどれも無理だった何故なら僕は今チョンさんと仕事のパートナー、のようなものだから少なくともチョンさんがここでの営業について、を一通り覚えるまでは、年下とは言え僕が責任持ってついていなければならない私情で嘘を吐いてほっぽり出すなんて出来ないし、今逃げたところで根本的な解決にはならないとにかくひたすら仕事に打ち込んで、プライベートな話はするな、という空気を出しまくったそのお陰か、店を出てから今の今まで、チョンさんの口から『僕の秘密』について言葉が出る事はなかった馬鹿にするような視線だとか揶揄ったり試すような素振りもなかった…多分、だけど「シム君、午前中に話していた計画表ですが…」「はい、出来ているので今すぐ送ります!」「え、もう出来たんですか?私も手が空いたので手伝おうかと思ったのですが…」「大丈夫です抜けがないかどうかだけ確認お願い出来ますか?それから、こっちの件も纏めておきました」一心不乱に業務に取り組んでいたら、いつの間にか定時を過ぎていた僕を手伝おうとしてくれたらしい女性の先輩は僕のパソコンを覗き込んで「早過ぎない?どうしたの?」と驚いている「僕もやる時はやるんです何時までも先輩達を頼ってばかりではいられないので」「ふふ、いつも頑張ってくれているって知ってるわよありがとうね」チェックしてもらって問題も無さそうだったから、何か手伝う事はあるかと尋ねてみたちらっと見てみるとチョンさんは仕事を終えた様子僕はこのまま残って先輩の仕事を手伝っていれば、取り敢えず今日の所は切り抜けられるそうだ、僕は『漢江くん』である事を肯定も否定もしていないこのまま時間がすぎるのを待つのもありかも…「え?大丈夫よ私も後これだけすれば終わるから」「いや、でも…」まだまだやる気があるのだと食い下がろうとしたら、先輩はこちらから視線を外して斜め前の方を向いたやばい、あの方向はチョンさんのデスクがある顔を上げずにキーボードを見下ろしたまま先輩の動向を待つ「チョン君ももう終わったのよね?」「はい、後は何かありますか?俺も何かあれば手伝います」ああもう、どうしてチョンさんに話を振るのか!そんな事言える訳もないから、ぐっと拳を握って会話の行方に耳を澄ました「大丈夫だってば!でもありがとうねじゃあ、今日はふたりとも帰ってゆっくりして」「はい、ありがとうございます」「……」ありがとうじゃない、もっと食い下がれよ、と理不尽にも思ってしまったいや、だけどこのまま僕が先に帰るかチョンさんが帰るのを見届けてゆっくり帰れば顔を合わせずに済む「さ、時間も早いんだしふたりで食べて帰ったら?勤務中だけじゃなかなか深い話もできないだろうし」先輩は僕の教育係だったひとで、とても面倒見が良いなかなかひとと打ち解ける事が出来ない僕をこうして未だに気にかけてくれるのには感謝しているでも、今は違う、違うんだ思わず頭を抱えてしまったら、ぽんと肩を叩かれた「シム君、大丈夫?」「え、あ、いや、大丈夫と言うか…はい、大丈夫です…」我ながら情けない声だった斜め前からは何だか視線を感じる、だから先輩だけを見た先輩の前であからさまにチョンさんを避けるのは良くないそれくらい僕だって分かるそうだ、おとなの態度で会社を出てその後は誰の目もないのだからひとりで帰れば良いまだ編集作業中の動画だってある、そうだそうしよう「シムさん」「え…っ、近い!チョンさん!近いですよ!」何とか覚悟を決めた僕の目の前にはチョンさんの姿もう鞄を持って帰宅準備完了、らしい先輩は「じゃあね、お疲れ様」と笑顔お疲れ様ですと返した僕の顔は引き攣っていたに違いない「さあ、シムさん帰りましょう」「……そうですね」僕のデスクに落ちるチョンさんの影相変わらず視線を合わせずに荷物を纏めて立ち上がったら、目線の高さが同じ所為で目が合ってしまって驚いた驚いたのは目が合ったからだけじゃない笑顔のチョンさんの目の奥が笑っていないように見えたから、だ「……」ごくん、と唾を飲み込んだ僕の肩にチョンさんの手のひらがぽんと置かれた「昼はあまり時間が無かったので、これから何か食べながらあの続きでも…良いですよね?それとも、誰かと約束でもありますか?」「約束は特に…」「じゃあ決まり先輩も仰っていた事ですし、仕事の為にもお互いをもっと良く知りたいです」目の奥の暗闇は一瞬で、ここ数日で見慣れた笑顔に戻った僕が変に怯えているからそう思っただけだろうとは言え、チョンさんの言葉はまるで脅しのようだ「はあ…」先輩に肩を叩かれても何とも思わなかったけど、同じ場所をチョンさんに触れられると何だか変な感じがするきっと、僕が怯えているのと昼間のあの…「…っ…」唇に触れられた事を思い出して小さく頭を振った「シムさん、エレベーター来ましたよ」「…っ、はい!」エレベーターのボタンを押して待つチョンさんの元に慌てて駆け寄った良いのか悪いのか、ふたりきりのエレベーターの庫内でちらっとチョンさんを見たら目が合ってふっと微笑まれた「何ですか?俺の口にソースは付いてない筈ですが…」「…っ、蒸し返さないでください!あと、子どもじゃないので教えてもらえれば自分で拭けます」「ごめんねでも、シムさんのパスタも気になっていたから味見にもなったし…」今の今まで敬語だったのに、突然『ごめんね』と含羞むように笑うから思わずドキっとしてしまった少し長い前髪をかき上げる手に目が行く、どうしてこんなに見覚えがあるのだろう僕達は知り合ったばかりなのに「俺と飯に行くのは嫌ですか?」会社から一歩出たところで、今度は真剣な口調で言われたイケメンにこんな事を言われたら、男でも悪い気はしない性格的にはあまり合わない気がするけど、悪いひとではないのも分かるだけど、僕の秘密の姿がバレてしまったなら話はそう簡単ではない「嫌とか、そんな事は…」「俺はシムさんの事がもっと知りたい言ったよね?視聴者でファンだって」「…っ、ファンとか…あんな馬鹿げた動画ですよ?!」「馬鹿げてる?可愛いし面白い、いつも癒されてますよ素の声も凄く良い、俺の好きな声だな」チョンさんの表情は揶揄うようなそれではない会社を一歩出たら逃げてしまいたかったけど、こんなにはっきり蒸し返されたらそれも無理「…誰にも言わないでください、お願いします」ぐっと目を瞑り拳を握り締めて伝えたもう口止めをお願いするしかないバレたら会社中の笑いものだ悪い事はしていないけど、もしかしたらクビになるかもしれない「お願いします、チョンさん…」「そんな辛そうな顔をしないでください絶対に誰にも言いません動画を観ていたら、シムさんが周りに知られないように気を遣っている事は分かるので」「…チョンさん…本当に?絶対絶対に誰にも言わないでもらえますか?」救いの神は居た「約束します」その言葉に顔を上げたらにこっと微笑むチョンさんの姿思わず力が抜けて大きく息を吐く僕の両肩に大きな手が置かれた「その代わり…ひとつだけ、シムさんに気を付けて欲しい事があります絶対とは言いません、出来るだけで良いですから」「…何でしょう」「シムさんは現在恋人が居ないそうですが、先輩とは何もありませんよね?」「へ…先輩?」あまりにも話に脈絡がなくて間抜けな声が出た目を丸くして固まる僕の肩に置かれた手に力がこもる黒い瞳が何だかとても真剣で、少し怖い「あの、チョンさん…」「さっきこんな風に触れられていましたよね?シムさんはスキンシップが得意では無さそうなのに」いや、そう思うなら唇に触れたり今こうして触れているのは何なのか「これって、嫌がらせですか?」分からず尋ねたら、はあっと大きく溜息を吐かれた溜息を漏らしたいのは僕の方だって言うのに「ああごめんなさい、俺が悪かったですまどろっこい言い方じゃ伝わらないようですね何もないとは分かっていますが、シムさんがあの先輩に特別な好意を持ったりだとか…つまり、さっきの光景を見て少しばかり苛立ったんです」「先輩?!はあ?何もないですよ!それにどうしてチョンさんが苛立つんですか?僕、何か不快にさせる事でもしましたか?」秘密、弱みを握られているのは僕の方だったけど、何故か形勢逆転してしまったようにチョンさんは気まずそうな顔漸く肩から手が離れて、今度はチョンさんが俯いて頭をガシガシと掻いているイケメンがするとこんな仕草さえドラマのワンシーンのようで狡い「それは…漢江くんのファンだし、現実にも会えて仕事のパートナーにもなれて舞い上がっているからですよファンだから独り占めしたくなった…ああもう、引かないでください」「独り占め、って…別にその、ファンなら僕に恋人が居たって好きな相手が居たって、それとこれとは別じゃないんですか?」僕はアイドルでも芸能人でも何でもない動画の中では顔出しせずに馬鹿みたいなキャラクターとして過ごして、普段は地味なサラリーマンしかも相手は同世代の男冷静に考えていたら何だかおかしくなってきた困るチョンさんを見ていたら焦りも消えてきた「それで…さっきの、僕に気を付けて欲しい事って何ですか?」「…軽々しく他のひとに触れさせないで欲しい」「ぷっ、だから…それじゃあまるでチョンさんが僕に恋してるみたいじゃあないですか」笑いを堪えるのが大変だった別に、それに気を付けるだけで僕の秘密を守ってくれるなら簡単な事だし、顔出ししていない僕の正体に気付くくらいファンで居てくれるなら悪い気は一切しない『チョンさんが僕に恋してる』は勿論冗談男同士だし有り得ない唇に触れられたり、触れられると何故かどきりとするし大きな手のひらに何故か既視感はあるけど、まあイケメンだからだろう安心して歩き出したら、隣に追い付いてきたチョンさんに左腕を掴まれた「そうかも…」「え、今度は何ですか…」「現実のシムさんに惹かれています漢江くんに対しては純粋にファンでしたでも、シムさんの事は独り占めしたい、多分恋ですどうしてかな?はは」目立ってしまうから外で簡単に触れるのは止めて欲しい腕を引いて離そうとしたけど、固まったやっぱりこの手に見覚えがある節ばった指、長い指、そして、指の付け根にあるほくろ「こうしてシムさんと出逢えたのは偶然だって思えないソウル中を探そうと思ったって、きっと普通は会えないお願い、俺を意識してください」「チョンさんって……もしかして、僕と同じく動画配信してますか?」僕がひっそり見ているVlog僕と同じプラットフォームで動画配信をしている、僕とは正反対にお洒落な日常、綺麗な風景を投稿していた主顔出しはしておらず、韓国へ帰国すると語っていたあの…「はい、俺も顔は出していないし周りには秘密にしてますシムさんになら勿論教えますよ俺に興味を持ってくれますか?」『良ければ観てください』と言われ見せられたそのアカウントは、僕が思った通りのもので…「ほら、漢江くんも登録済み漢江くんにはファンが多いから俺の事なんて知らないと思うけど…」「いや、その…」あのVlog主が僕のファンだなんて全く気付いていなかった密かに僕もファンなのだ、と反射的に言おうとして黙ったこれが恋愛ドラマなら、ここからふたりの距離は急速に近付いてしまいそうで怖くなった言わない方が良い言ったら何かが始まってしまいそうだから「あはは、認めたらすっきりしました俺、漢江くんだけじゃなくシムさんが好きです」「…ありがとう、ございます」「それって、好きでいるのは許されたって事?片想いで終わるつもりはないから覚悟して」すっきりした顔で微笑むチョンさんの手はもう僕から離れたチョンさんが僕の声や口元から僕の正体を知ったように、僕は彼の手だけで気付いてしまったそれに意味を持たせてはいけないそう思ったのはきっともう『何か』の始まり嬉しそうに僕を見る瞳を見て優越感を覚えた今はまだそんな気持ちにも、僕もチョンさんの秘密を知っていた真実にも蓋をして、秘めていようと思う「覚悟って何ですか僕が許すも何もないし…秘密を守っていただければ良いです」「俺だけの秘密にしたいから誰にも言わないよ」冬の風は凍てつくように冷たいのに、頬は何故か熱を持ったように熱かった━━━━━━━━━━━━━━━久しぶりのコメディ?前後編、読んでくださってありがとうございますまだまだ書ききれていない設定あれこれもありますが、こんなお話にお付き合いくださってありがとうございますまた、更新のない間にも日々多くの方が読んでくださっていたようで驚くと共に本当に有難い気持ちですここは私にとってとても大切な場所なので、9年目もよろしくお願いいたします最後に、読んだよのぽちっをお願いします 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満員電車、流れる車窓の景色を楽しむ余裕なんて皆ない毎日毎日代わり映えのない光景、皆それぞれ真剣に見つめるのは手のひらの小さな精密機械眠くても疲れていても、取り憑かれたようにそれを見ている勿論僕だってご多分に漏れず…『はい、では今日も正直レビューしていきたいと思います今回漢江くんが訪れたのはこちらのお店…『驚愕ユッケ』一体何が驚愕なのか、どこにも忖度せずに味わって見極めていきます』ワイヤレスイヤホンを通して聞こえる声は作られたような馬鹿げた声馬鹿げた声だし巫山戯ていると思うそれなのに真剣にディスプレイを見て聞いているのは、これは僕自身の声で現在編集作業中だから、だ「急ブレーキです、ご注意ください」「……っ…!」ノイズキャンセリングをしていても眉を顰めてしまうような不快な高音と共に車内が揺れた「危ねぇなあ」と吐き捨てながら僕にぶつかってきた中年のサラリーマンがふっと僕のスマートフォンを覗き込んできたから慌ててスラックスのポケットに突っ込んだ「急いでるんだから早くしろよ」「危ないわあ」そんな声も日常緊急停止ボタンが押されたから急停止しただとか、安全確認が取れたから動くだとかアナウンスされるの珍しい事じゃあない隣の人間がふっと覗き込んでくるような仕草をするのだってそうだ別に本気で覗こうとなんてしていないだろうし、万が一見られたって僕が馬鹿げた動画配信者だなんて気付かれる事は絶対ないと断言出来る声を変えて顔も出さずに普段とは180度違う僕を演じているのだから「シム君」「はい、何でしょう部長」「君が出張に出ていた間に海外支店から移動になったメンバーが居るのは知っているよね?当分彼と一緒に仕事を組んでもらいたいから、フォローしてやって欲しい」「……フォロー…海外帰りのエリートを僕が?」情けなく尋ねる僕に課長は豪快に笑って大丈夫だと繰り返す聞いた話では単身ヨーロッパに渡り大学進学、そのまま僕が勤めるこの会社の海外支店に就職した出来る男、らしい本帰国を決めてこのソウルの本社へと移動になったそうだ「僕が教える事なんて…」「うちにはうちのやり方がある、この国を離れて長いから戸惑う事もあるだろう仕事面は勿論だが、年齢も近いから彼の頼りになってやって欲しい」「……分かりました」お互い良い刺激になるだろう、と肩を叩かれたところで扉がノックされた他のメンバーは皆外に出ていて課長と僕だけ、だから急いで扉に向かった「はい!」扉を開けた途端に目が合って驚いた目の前には僕と同じくらい身長の高い、まるで俳優のようなイケメンだった「うわ…」「うわ?…すみません、驚かせてしまいましたか?」「あ!いえ!申し訳ございません!」『あまりにイケメンだから固まってしまった』なんて言える訳もなく、視線を外して頭を下げたそれなのに追い掛けるように視線を向けてくる見た事のない顔だからどこの部から来たのだろうかと思っていたら、背後から「丁度良かった!さあ入って今君の話をしていたところだったんだ」と部長の声「偶然ですねでは失礼します」「え……」「まだ挨拶出来ていなかったですよね今月付けでソウル本社営業部に移動してきたチョンユンホです」差し出された手は大きくて骨張っているとんでもなくイケメンだけど、良くある男の手だなのに何故か何処かで見た事のあるような気がしてじっと見てしまった「握手は苦手ですか?」「あ、いえ!失礼しました営業部所属、シムチャンミンです出張に出ておりご挨拶が遅れました、これから宜しくお願いいたします」差し出した手をぐっと握られて分かったのは、身長が同じでも手の大きさには個人差があるって事いや、顔も僕よりひと回りは小さそうだけど、それなのに手のひらは僕よりかなり大きいモデル体型ってこういう事か、この世界の不平等さに少しだけ溜息を吐きたくなった「シムさんとは何だか初めて会ったような気がしません僕と一緒に組んでくれると聞きました、協力して頑張りましょう」「はは…そうですか」部長は僕達ふたりの相性は良いだとか何だとか適当な事を言って喜んでいたけど、如何にも外交的そうなエリートと趣味でひっそりと馬鹿みたいな動画配信をしている僕はどう考えても真逆太陽と月、月とスッポン、それでも仕事上は上手くやらなきゃいけないけれども、仕事外で関わる事なんてないと思っていた海外帰りのエリートチョンユンホ彼は僕よりも二歳年上だった頼りななってくれと部長は言うけど、彼の方が人生の先輩韓国を離れて十年は経っているから…と本人は謙遜していたけど社内でのチョンさんの様子を見る限り何にも困っている様子は見られない誰とでも何だって上手くやれる、そんなタイプに見えて不器用な僕とは正反対だ「別に卑屈になんてなってないからな」そう、僕には僕の世界がある顔出しせずにオリジナルの『漢江くん』ぬいぐるみを使うのも馬鹿げた声を敢えて出すのも全部全部身バレを防ぐ為平凡なサラリーマンの僕と、十万人の視聴者が居る動画配信者偽の僕になれば普段抑えている本音やおとなになり切れていない素の部分だって出せる馬鹿みたいな声を出すのはストレス解消になるし、食べる事が好きだから趣味と実益を兼ねている収益は微々たるものだけど、『漢江くん』は好き勝手出来るキャラクターだから自分のペースで投稿出来る「あ、そうだ…!」日付けが変わった頃、編集画面を見ながら思い出したチョンユンホの存在世間話と仕事の話を少ししただけだけど、何処にも隙のない男好きでも嫌いでも何でもないけど、あんな人間にもひとには言えない秘められた顔があるかもしれない、なんて思った『そうそう、最近僕の会社に新しいひとが来たんだけどさあ漢江くんみたいな出来損ないと違ってスクリーンから飛び出してきたみたいな人間だったから「ここは芸能事務所か」って思ったんだよね優秀な人材が増えて漢江くんがクビになったらこれ一本で食べていけるかなあ』「……これくらいなら絶対分からないよな?」マイクに向かって作り慣れたキャラクターの声でナレーションを入れてから、素の声で呟いた声も出さない顔も出さない、食レポをするから手や口元は映る事もあるけど極力隠している動画の僕は僕であって僕でない凝った編集なんてしないから慣れた手つきでパソコン作業を進めて伸びをした時間はまだ早い今日の編集はこれくで終わり後は少し動画を観てから寝よう、と『漢江くん』とは別のアカウントで登録しているお気に入りのチャンネルを開いた他チャンネルを視聴するのに別アカウントを使う理由は単純で、他の動画配信者と交流を持ったらボロが出て平凡なサラリーマンの僕、が知られるかもしれないから現実と虚構は交わる必要なんてない「え…そうなんだ…」視聴専用アカウントで開いたのは在欧男性動画配信者のチャンネルで、主にVlogを投稿している別に男に興味なんてない僕がお気に入りなのには理由がある彼も僕と同じく顔を出していないのだ承認欲求が感じられなくて、主が見たそのままの綺麗な景色を観せてくれるのが心地好いそんなチャンネルの未視聴の最新動画の概要欄を見たら、もうすぐ韓国へ帰国予定だと書かれている知らない国の風景が観られなくなるのは少し残念だだけど、このチャンネル主の目を通して見るこの国の風景がまたVlogとして届けられるなら、少し楽しみでもある『いつも癒されています帰国されても落ち着いたらで良いのでVlogを続けてください』コメントなんて初めて書いたでも、数少ないお気に入りのチャンネルだから無地のアイコンで流れていってしまうであろうコメントを残してアプリを閉じた午前中予定していた外回りが思いのほか早く終わって、チョンさんとふたりで適当なカフェレストランに入って昼食をとる事にした平日の昼前、オフィス街からも少し外れているから客は殆ど居ない「シムさんは普段何をしているんですか?趣味とか…」「趣味と言える趣味はあまり…野球やサッカーは好きです、観るだけですが」「良い趣味じゃないですか他には?」「他…まあ、食べるのも飲むのも好きです」「そうですか!」何にも面白い事は言えないそもそもつまらない人間だと自覚しているなのに、何故かチョンさんは笑顔で頷いているこれがコミュニケーション力の違い、というやつか「……」「……」会話が途切れると気まずい騒がしいのは苦手だけど、まだ慣れない相手と静かな空間で過ごすのは少しばかり居心地が悪くて、ひたすらパスタを口に運んでいたら視界に骨ばった手が入り込んだやはり何故か見覚えがある、ような気がする「シムさん、口のところ…」「え?」顔を上げたら急に唇にチョンさんの指が触れて飛び上がりそうになった「なっ、何…!」「あはは、驚かせてすみませんソースが付いていたので」「ほら、取れた」と人差し指を僕に向けたかと思うと、そのままごくごく自然に人差し指をぺろりと舐めた目の前の現実が受け入れられず固まる僕に海外帰りのエリートは不思議そうな顔「どうかしましたか?もう綺麗になりましたよ」「…いや、あの…もしかして無意識でしたか?なら言わない方が良いのか…」「ん?大丈夫ですよ、言いたい事があるなら遠慮なくどうぞ」例えば女性相手にするように無意識でやってしまったのなら、このまま気付かず終わった方が彼の為だ僕が口にする事で『気持ち悪い』と思うかもしれないなのにチョンさんは笑顔でどうぞどうぞと促してくる「ええと…ソースを拭っていただいたのはまあ…ありがとうございますただ、チョンさんが舐めたのは僕の口に付いていたソース、ですよ?」気持ち悪いって思いますよね?とは言わないけど、これで伝わるだろう触れられた僕も何とも言えない気持ちなのだから、チョンさんは更に…だと思う「はい、そうですね!シムさんの口に付いていたソースです味見になったし美味しかったですよ」美味しかった?!絶句した理解出来ずに瞬きを二、三回繰り返したチョンさんは当たり前だ、分かっている、という表情しかも軽く微笑んでいるいやいや、男同士だし特に親しくもないのにおかしいだろ「海外帰りだとそういう感じなんですね、はは…」乾いた笑いしか出ない、というか、チョンさんが慌てふためく事もなければ困りも怒りもしないからこの先どうすれば良いか分からなくなった「海外?関係ないですよシムさんだから、だし触れられて良かったです役得ですよ」「ああ、成程……はあ?!」あまりに自然な物言いに納得しかけてしまった挙句思い切り声が裏返った『漢江くん』として力を込めて出したような声が自然と出てしまい、店員の視線も感じたから口を塞いだ「触れてみたいと思っていたんです、シムさんに」「……」女性からも言われた事のない台詞まるでドラマのような台詞『そういう意味』でしか使う事を想定出来ないのはきっと僕が世界をまだ良く知らないからそうじゃなきゃ、同性同士、仕事で知り合った同士、特に親交も深めていないのにあまりにおかしい「あ、はは…チョンさんはユニークですねまるで一目惚れした相手に言うみたいで一瞬ドキっとしましたよなんせイケメンなので…」「一目惚れ?まさか!」否定してくれて良かった単に誰とでも距離が近いのだろううん、そんな感じがする現に社内でも既に皆と打ち解けているし皆がチョンさんを慕い信頼されている仕事面でも、外見でも、だ「ですよねえ!やっぱり海外帰りは違うなあ…」「だから、関係無いですよもしかして俺が誰にでもこうして触れると思ってますか?シムさんの事がずっと気になっていたんです見ているだけで良かったのに、まさかこうして出逢えるなんて…」「ずっと…?」僕は特別出来る社員ではない良くも悪くも、海外支店にまで噂が飛ぶような事は断じてないチョンユンホなんて知り合いや学生時代の先輩が居た覚えもないし、先日出会ってからそんな話も一切されていない「あの、何か勘違いされていますか?それか僕を揶揄っているのでは?」「漢江」「……っ…げほっ…!」乾いた喉を潤そうと水を含んだ瞬間、チョンさんの言葉に噎せた動じるな、漢江は漢江で何も関係無いもっと捻った名前にすれば良かったと現実逃避する余裕なんてある筈もなく、顔を背けて必死に咳を堪えた「失礼しましたチョンさん、もうそろそろ出ませんか?少し混んできたみたいですし…」こちらに真っ直ぐ視線を向けられているのに気付かない振りをして、もう一口水を含んだ仕切り直して取り敢えず仕事モードになろう良く分からない事は逃げるが勝ちだ伝票を持って立ち上がった僕の右手首が掴まれた「…チョンさん?」「漢江くんが俺の想像よりも素敵なひとで嬉しいですこんな事があるなんて…」「…っ!!」誰にもバレた事はない職場の近くで撮影した事もなければ出来る限り身バレを避けて撮影編集しているその為に馬鹿げた声とキャラクターで、顔出しする代わりにオリジナルのぬいぐるみや指人形まで使っているああ、終わった脅される前に数年付き合ってきたアカウント『漢江くん』の全て消去をしなければならない時にストレス発散にもなっていたし馬鹿げているけど趣味のようなものだったし少しは収益もあったのに…「何の事ですか?」「あはは、顔に正解だって書いてますよ手も口元も同じじゃないですかさっき裏返った声だって…大丈夫、誰にも言いませんから」どうやら、アカウントを消しても、この男が気付いてしまった真実までは消せないようだ触れられたままだった事にも、いつの間にか増えた周りの客達の好奇の視線にも、気付かないくらい動揺していた僕の手首を握っていた大きな手が離れていくのが何故かスローモーションのように見えた━━━━━━━━━━━━━━━読んでくださってありがとうございますショートで1話、と思ったら収まりきらなかったので前後編ですちゃんと新作です久しぶりにコメディに振り切った(?)かもしれないお話なので、長い1話ですが気楽に読んでいただけると嬉しいです本日は2025年11月6日、このお部屋を開設して丸8年になりました色々な事がありましたが、今日も私は変わらずユノとチャンミンが何よりも誰よりも大好きで、これからもふたりの歌やステージを応援していきたい気持ちでいっぱいです昨日はユノが正規1集を発売したので活動期間のあれこれも楽しみで仕方ありませんこれからもこのお部屋を訪れてくださる皆様と一緒にホミンちゃんを応援出来たら幸せですという訳で…ランキングに参加しています8周年おめでとう、のぽちっをお願いします 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目を瞑るだけ、のつもりだった気まずくて、どうしたら良いのか分からないからもう、長い間傍に居るのにこんなに緊張したのは初めてで、それは…ついに、ユノから離れないといけないって思う時がやって来たから「…チャンミン」「……ん…」「チャンミン、起こしてごめん着いたよ」「……っあ、ごめん、僕…本当に寝て…」声に慌てて飛び起きて、そうしたらシートベルトが腹に食いこんでぎゅっと目を瞑った笑い声が聞こえてきて目を開けたら、サングラスを取ってカリスマモデルから僕の良く知るユノに戻った男に「本当に?じゃあ、途中までは起きていたの?」なんて、核心をつくような事を言われた「…何の事見ての通り寝ちゃったんだよ、ごめんユノだって疲れているのに…」シートベルトを外したけれども、ユノは扉を開けて降りようとしない僕をじっと見つめているから、何だか視線を逸らせなくて無言で彼を見つめ返した隣に居る事には慣れている沈黙だって気まずくなんて無い、普段はけれども今は、どうしたら良いか分からないのだ「あのさ、帰ったら直ぐに寝たら?ユノってそうは見られないらしいけど、意外と緊張しいだろ」気まずさを解消しようと話し出したら、止まらないそうでもしていないと、どうしたら良いか分からないのだもう、離れないといけないそうじゃ無きゃ離れられなくなりそうで、昔の口約束に縋っているのが僕だけならば心にはぽっかり穴が空くだけでもう、これからは普通の恋でもしなきゃ、ユノの身体にばかり慣れて心すら離れられなくなってしまうから「明日のイベントは海外メディアも来るんだろ?『JYH』の顔になるなんて本当に凄いよ世界の一流ブランドだし、名前の売れているモデルだってなかなか起用されないって噂だし…緊張するかもしれないなら、ベストな状態で臨まないとだろだから、ゆっくり休んで明日に備えた方が良いよ僕は、そろそろ新しい部屋を探そうと……っあ…!」「……本気で言ってるの?」シートベルトを外したから、座席に座ったままでもあっという間に抱き寄せられてしまった上半身、胸から上だけ密着していて、心臓の音がユノに伝わりそうで怖い僕達はただ、元モデル仲間現…身体の関係のある、少し深い仲の友達同じ部屋で共同生活を送る、それなりに気の合う…「チャンミン」「何……っふ……ん…っ…」「…本当は、話し掛けた時に起きてたよな?」背中にあった手が頬に触れて、名前を呼ばれて顔を上げたらキスで唇が塞がれた押し当てられて、それだけでぞくぞくする事なんて知られたくなくて必死で耐えていたら、けれども唇は直ぐに離れて真剣な瞳が僕を見つめる「…何が…」「『あの事を忘れた?』って聞いた時、チャンミンの耳がぴくって動いたんだ知ってる?チャンミンが素直になれなくて黙っている時…例えば抱いている時に『気持ち良い?』って聞いても言葉で答えてくれなくても、この大きな耳がぴくっと動いて教えてくれるんだ」「何を…」「ん?『気持ち良い』ってまあ、もう数え切れないくらい抱いているから、何も無くても分かるけど…」「…っ、勝手な事…っん…」また、唇が重なるもう、こんな関係止めにしないと、僕が…そう、僕が離れられなくなってしまうユノには僕の代わりなんて幾らでも居るだろうでも、僕には他に誰も居ないユノ以外に僕の心を動かすひとなんてだから、唇を離したい厚い胸板を押し返したい無理矢理でも離れたいだけど、ユノの身体も顔も仕事に大切なものだから傷を付ける事なんて出来ない「…ふ……っん…」「勝手じゃあ無いよ約束、今更『やっぱり無理』なんて言おうと思ってる?そんなの無理だよ俺がどれだけ、この約束の為に頑張って来たか…」唇が離れて、キスだけでぼうっとしてしまった頭にユノの言葉が染みていく初めは何を言っているのか理解出来なかっただって、そんなの有り得ないって思っていた事だから「チャンミン?聞いてる?」「え…」「だから、チャンミンがモデルを辞めた時…もう三年前になるよなチャンミンは『モデルを辞めたんだから、この部屋も出て行く』なんて言って俺から逃げようとして…」「別に逃げるとか…一般人が住むには良過ぎる部屋だし…」ユノの視線が熱くて、まるで抱かれている時のようで逸らせない僕達はただ、お互いの欲を解消しているだけそう思わないと駄目なのに何が?そんなの、僕が、だ「逃げようとしただろいつも、俺が気持ちを伝えようとしてもチャンミンは逃げるばかりで…まあ、俺だって怖くて言えなかったけどだから、約束をした『世界的なブランド「JYH」のアジア人初のイメージモデルに起用されたら俺と正式に付き合って』って」「…覚えているの?」「はあ?当たり前だろチャンミンがモデルを辞めてからの俺の活躍は我ながら凄かったと思うし…それくらい必死だったんだけど?だって、JYHは俺もチャンミンも以前から好きな憧れのブランドだけど、当時は韓国には店舗も無かったしデザイナーも欧米のモデルばかり起用していたしでも、だからこそ、そのモデルになれたら俺の本気が…言葉じゃ無くてもチャンミンに伝わるって思ったんだ」「…っ……」ユノが誰よりも本当は真面目で努力家だって事を知っているだからこそ、僕はそんな彼を尊敬している僕がモデルを辞めてサラリーマンになる道を選んでも、本気で応援してくれているし、ユノは今でも『俺はモデルとしてのチャンミンの事も尊敬していたよチャンミンは服の魅力を引き立たせるのが上手いっていつも思っていたから』なんて言ってくれるくらいだから誰よりも努力家で、そして持って生まれたものもあるそんな彼が世間に認められるのは当たり前だし、ユノが認められない世界なんておかしいと思っているだからこそ、好奇心で始まったような身体の関係をずるずる続けているのは良くないし、僕だけが離れられなくなって傷付く事が嫌だった僕だけ…本気になるのが辛くて、特別な感情なんて無い振りをしていたでも…「ユノ…」「何?俺の事が嫌?そんな訳無いよな?…約束、なんてしてしまったから、叶えるまで言えなくて、俺も意気地無しだったと思う抱いている時も何度も『好きだ』って言いかけて、でも…拒まれたらと思うと言えなかっただけど…」「っ、もう、僕にも言わせろよ約束、ずっと覚えてたよだから…ユノが『JYHのモデルに決まった』って何でも無いように話した時、もう忘れてるんじゃ無いかって怖くて…だから、明日広告が路面店で解禁されるから、それを見たらもう離れなきゃいけないって思っていて…ああもう、だから…好きなんだよ、凄く…っ…」せめて、告白くらい格好良く出来たら良いのにそれすら出来ないただ勢いに任せて初めて告げた、ずっと抱えていた気持ち告白にもならないような告白それなのに、僕を思いっ切り抱き締めたユノは涙を浮かべて鼻を擦り寄せてきた「分かってただって…抱き合っていれば、言葉なんて無くたって分かるそれに、毎晩一緒に眠っていたらチャンミンが俺に抱き着いてくるから」「…は?嘘…」「あははさっきは寝た振りだったけど、俺に抱き着くのは無意識だったんだななんて…抱き着いてくるチャンミンに『好きだよ』って囁いても耳は動かなくて嬉しそうな顔をするから…本当は気付いているのかそうで無いのか…どっちだろうって思っていたんだ」「どっちか教えて?知っていたの?」なんて、薄暗いマンションの地下駐車場のなかで迫られたそんな事全く知らなかっただけど、僕だってユノが絶対眠っているって思う時に『好き』と伝えた事が何度もあるまだまだ他にも…もう何年も、自覚してからずっと燻らせていた想いや黙っていた事、伝えたい事は沢山だし、触れたい気持ちも膨らむばかり「…僕達の部屋に帰ったら、恋人として色々話すよ」「それって、約束を守って付き合ってくれるって事?」何とか身体を離して顔を逸らして呟いたら、後ろから弾むような声が聞こえたミステリアスなカリスマモデルの素顔がこんなに可愛いって事は僕しか知らなくて良い扉を開けて助手席から降りたら、直ぐにユノも降りたサングラスを掛けたユノはあっという間に左側に立って僕の腰を抱き寄せる身を捩っても「誰も居ないから大丈夫」なんて、サングラスを掛けていても分かるくらい嬉しそうに言われたら拒めないだって、好きだから「約束を守る為に付き合うんじゃあ無い」「え…」「ユノの事が好きだから僕だってずっと言えなくて…自分が情けないって分かってるだからこれからは、今まで言えなかった分、ユノが飽きるくらい好きだって言うし…飽きたって言われても離してやらないからな」半分強がりだって、ユノには僕は…きっと釣り合ってなんていないからでも、そんな事はとっくに分かっているし、それでもずっと好きなのだ「それは俺の台詞言っただろ?チャンミンとの約束があったから、必死で頑張れたんだ本当は緊張しいだし、多くのひとの前に立つような器でも無いそれでも、俺が唯一憧れて尊敬していたモデル…チャンミンの事が欲しくて、絶対に逃したくなんて無いから頑張ったんだ」「ユノの方が余っ程輝いているのに、変なの」「そう?もしも今の俺が輝いているなら、それは…チャンミンが傍に居てくれているからだよ」甘い言葉はいつも、ベッドのなかでだけだったそれでも、お互いに相手が眠っている時以外は『好きだ』なんて伝える事は無くて…ベッドのなかでも、付き合っていなくても本当は充分甘かっただから、気持ちを確かめ合ったらもう溺れてしまいそうだ「帰ったら、もう直ぐに眠った方が良い?俺としては、チャンミンを補給する事が一番仕事にも良い影響があるんだけど…」「…寝るのは僕を抱いてからにしろよそうじゃ無きゃ、もう抱かせてやらない」「へえ…意地を張るのも可愛いな」「っユノ!」エレベーターに乗り込んだら、サングラスを掛けていても分かるくらい、こどものように笑っていたユノがサングラスを外して真剣な眼差しで僕を見つめたキスをされて、間近で「夢みたいだ」なんて言われて…この後の僕はと言えば、翌日に大切な仕事を控えているユノの身体に、爪の痕や歯型を付けないようにするのが物凄く大変だっただって、気持ちを確かめ合って恋人になって初めて触れ合って、止まる事も抑える事も出来なかったからそして…「あれ…シム君?どうしてJYHに…」「お疲れ様ですええと…僕も、U-knowの広告が見たくて来てしまいました」ユノのイベントは勿論、しがないサラリーマンの僕は仕事中でその姿を直接見る事は叶わなかっただから、ユノはもう次の仕事に向かっていてこの世界的ブランドの旗艦路面店には居ないけれども、終業後に大きく飾られた広告を見にやって来たのだ「ふうん、シム君も実はU-knowのファンなのね昨日、広告の話をした時にも何だか詳しいからもしかして、って思っていたの」女性の先輩社員は僕を見て嬉しそうに頷いている仲間が居た、なんて言う風に好意的に受け止めてくれたのかもしれない「ねえ、良ければ何か一緒に食べて…」「…っあ、ごめんなさいその…恋人から電話が掛かってきたので、もう帰ります」「え…」「また明日、失礼します」店なのに頭を下げて、何だか堅苦しい挨拶をしてしまったそのまま、店の扉を出ながらスマホを耳にあてて…「ユノ?」『チャンミン、お疲れ様俺の事を見に行ってくれたの?』「うん…凄く格好良かった」『ひとりで見るなんて狡いよ今度の休み、俺もちゃんと変装するから…一緒に見に行こう』「…うん」『俺も今から帰るよだからまた後で…愛しているよ』「…っ……その…僕も…」好きだって言い合ったばかりなのに、ユノはもう早速昨日から何度も何度も『愛している』だなんて言う嬉しくて、と言うか幸せ過ぎてまだ上手く受け止められないだけど、またここから新しい関係を築いてユノを受け止めたい僕のなかの溢れる気持ちだってもっと沢山伝えたい僕は、何処にだって居る、しがないサラリーマンだだけどひとつだけ、多分何処にでも…は居ないであろう事があるそれは僕の恋人はとても特別な輝けるひとで…そして、そんな特別なユノは、僕が居るから輝けるらしいって事これは、僕達ふたりだけの特別な秘密だランキングに参加していますお話のやる気スイッチになるので足跡と応援のぽちっをお願いします ↓にほんブログ村スターゲイザー(stargazer)…星を眺めるひと、天文学者や占星術師ELLEのユノがあまりにも格好良くて色々なお話が膨らんでしまって…という突発SSでした1話なのですが、長くなった為分割して更新しましたこのユノが起用されたブランドは、「未必の恋」を読んでくださった方は多分気付いてくださるかな?と思っています読んでくださってありがとうございます
ブログではお久しぶりです、もみ ですこのお部屋のお話を読んでくださっている皆様はほぼほぼ既読だと思いますが…昨日(2025.11.3)のビギイベ、Bigeastrain2025、でモデルユノが現実に登場したので上げ直してみます遂に明日はユノ正規一集発売日ですね怒涛の情報になんとかしがみつきながら、ビギイベでホミンちゃんをたくさん目に焼き付けてきたのでブログもなんとか動かしていきたいなあと思っています(と、ここ数年そんな事ばかり書いて口だけ状態ですが)昨日の公演中にはユノとチャンミン、ふたりとも「2026年も(ふたりで)皆さんとステージで会えるようにしたい、そんな機会が欲しい」「前回のファンクラブイベントは2023年11月で少し間が空いてしまったので、次はもっと早く会えるように…」とお話してくれましたソロ活動とふたりでの活動、これからも楽しみだしきっと色々計画されているのだろうなあと感じましたユノソロで渡韓の方も神戸に参加の方も来月のTOYOTAアリーナに参加の方も、そして何も参加はできないけど次こそは…の方もいらっしゃると思いますこれからものんびりとこのお部屋でホミンちゃん応援を勝手に続けていくので、一緒にお付き合いいただける方がいらっしゃればとてもとても嬉しいです季節は一気に冬になったので、体調崩されないように皆様ご自愛くださいね何処にだって居る、しがないサラリーマンいや、そんな風に言うと自分を卑下し過ぎているかもしれないしがないなりに僕も頑張っているし…何より、僕自身では無くて傍に居るひとの為に、少しでもましな姿で居たいと思っているそれなりの大学を出て、在学中は二足のわらじで少しひととは違う仕事を経験して…それから、それなりに安定している企業に就職した、何処にだって居るサラリーマン、の僕だけどひとつだけ、多分何処にでも…は居ないであろう事がある「わっ!ねえ、これ見て?」「何?あ!新しい広告?初めて見た『JYH』のブランドの顔になるのはアジア人で初なんだって」「だって何時見ても完璧に格好良い…」「リアル王子だよね……うちの部署の男性達とは大違い」聞こえていると分かっているのかそれとも、興奮し過ぎて気付いていないだけなのかは分からないただ分かるのは…「U-knowって本当に格好良い」と女性社員達が雑誌を見て盛り上がっている相手を僕は良く知っている、という事「もしかして、JYHの路面店に寄ったらもっと大きな広告が見られるかなあ」「確かに!帰りに寄ってみる?」「……」直ぐ傍で聞こえる会話言いたくて仕方無いでも、言えないいや、だけど…「うん、寄ってみよ雑誌にも出てるんだから、路面店にも張り出されている筈だし…」「あの…!」「…え」「…何?シム君」「あ、ええと…」思い切って、座ったまま彼女達の方を振り向いたすると、雑誌のなかのカリスマモデルを見ていた蕩けるような顔から、怪訝そうな顔に一気に変わる「…何?私達、もう仕事は終わったんだけど…」「あ、ええと…その、モデルのU-know…さん、の事ですけど…路面店に広告が張り出されるのは明日からだそうです」「え…どうしてシム君が…」U-knowがブランドの顔として抜擢された高級ブランド『JYH』韓国人デザイナーのブランドなのだけど、デザイナーは学生時代に単身イタリアのミラノに渡り、ファッションを学び異国の地でブランドを立ち上げて…そして、イタリアを初め欧米諸国で大きな支持を集めてから、満を持してデザイナーの祖国である韓国、ソウルに旗艦店をオープンした韓国人デザイナーのブランドとは言え、これまでずっと欧米のモデルがイメージモデルとして起用されてきたそんな、今世界中で話題のブランドにアジア人で初めて選ばれたという話はファッション業界のみならずネットニュースやSNSでも話題になる程なんて、そこまでの話はきっと、モデルのU-knowにしか興味の無さそうな先輩達にはどうでも良い話なのだろうU-knowが登場する旗艦路面店は、僕の会社から三十分は掛かる行ってみて広告が無ければ、ファンであるらしい先輩社員達が気落ちしてしまうだろうと思って勇気を出して言ってみたでも、確かに…しがない地味なサラリーマンである僕がカリスマモデルの広告の張り出し時期を知っているだなんておかしいのだろう必死に頭を動かしてから、何とか誤魔化した「ねえ、シム君、何か知ってるの?なんて、そんな訳は無いだろうけど…」「いえ、その、丁度今朝、電車の中吊り広告で見たんです明日から張り出されるって…それで、おふたりの会話が聞こえてきたので思い出して…」「…ふうん…それって確かな情報?」じっ、と見つめて来られたから笑顔を貼り付けたまま頷いた「はい、その…目の前に広告があって、暇だからそこばかり見ていたんですかなり大きな広告になるらしいと…なので、今日行ってもまだ何も無いかと思います」「そっか…じゃあ、明日も仕事を早く終わらせて行こう!」「うん、シム君、教えてくれてありがとうじゃあ帰ろっか」まだ仕事の終わっていない僕を後目に、彼女達は雑誌を大切そうに抱えて立ち上がった挨拶をしてデスクに向き直ってから、そうっとスマホを取り出して、誰にも見られないようにフォルダのなかの写真を探して眺めた「これが飾られるんだったよね…まあ、格好良いんじゃないかな」それは、彼女達が盛り上がっていたカリスマモデルのモノクロの写真少し長めの前髪から覗く奥二重の瞳は大きい訳では無いのにその視線はとても印象深くて吸い込まれてしまいそうになる程左手を右の首元に添えるようにしているだけ、のバストアップの写真シアーなシャツにシンプルなヘアとメイクそこに、アクセサリーが添えられている「凄いなあ…」飾り気なんて無いくらいの写真それなのに、素材が素晴らしくてオーラがあるとこんなにも特別だけど…「知らない誰かみたいだし、何だか…どんどん取り残されているみたいだ」ぼそりと呟いて溜息を吐いたスマホをポケットに仕舞って残りの仕事を終わらせてしまおうと思ったら…「…っあ…え、どうしよ」今まさに思い浮かべていたその相手からの着信辺りを見渡したら、まだ数人オフィスには残っている終業時間は過ぎたけれども、プライベートの通話をするのはしがない地味なサラリーマンの僕にはなかなか出来ない立ち上がって部屋の外に出て…「…ヨボセヨ、どうしたの?」『どうしたの、って…そんなの、声を聞きたかったからに決まってるだろそれに、名前を呼んでくれないと別の誰かと勘違いされているのかと思って悲しいよ、チャンミン』「…っ…だって、此処は会社で…」スマホを左耳に当てて両手で持って辺りを見渡した廊下には誰も居ない、けれども誰にも知られてはならない小さく背中を丸めて更に廊下の端へと歩きながら「何の用だよ」ともう一度問い掛けたのだけど、『名前を呼んで』と、電話の向こうの男は機械越しでも物凄く良い声で囁く「…何なんだよもう……ユノって、本当に聞かれたりしたら大変なのは僕じゃなくてそっちだろ」『え?聞かれても俺は良いけどそれに、ユノ、なんて名前俺以外にも沢山居るし…チャンミンは自意識過剰で可愛いね』「…っ、揶揄うなら切るまだ仕事が残っているし…」なんて言ったけど、本当に切るつもりは無いどきどきしながら相手の反応を待っていたら、彼はまるで僕の耳元で囁くように『名前を呼んでくれたご褒美に迎えに来たよ』と言った「…え?は?来たってどういう…」『うん、だからもう来たんだ今日の仕事はもう順調に進んで終わったからビルの下に車を停めてる勿論邪魔にならないようにしているから問題無いよ』「問題無いって…ユノの車は目立つだろ?」『そうかな?ああ、オープンカーだから?大丈夫、流石に停まって待っているのに騒がれたら面倒だから屋根は閉じてあるよ』「だとしても…通行人にばれたりとか…!」『心配してくれているの?ありがとう大丈夫だけど…心配なら、早く来て待ってるから』「…っ、二十分、それより早くは無理まだ仕事中だから…じゃあな」くすくす笑う声が耳元で聞こえたけど、そのままもう切った本当は、明日早く仕事を終える為に今日出来るだけ仕事を片付けておこうと思ったそれに、ユノだって今週はずっと忙しいって言っていたのに…「何だよもう、振り回して…」少し苛々するでも、会えないと思っていたから嬉しい今となればもう、昔のように傍には居られないし隣に居る事もはばかられるような存在になってしまった男だけど、離れる事が出来ない男ユノは僕にとってそんな…厄介な相手だスマホをポケットに仕舞ってデスクに戻った折角、明日の仕事に取り掛かろうとやる気を出したのに…「そもそも勝手に来たんだし…二十分は掛かるって言ったし、それでも充分早いしと言うか、僕があいつに合わせる理由なんて…」書類を整理しながら周りに聞こえないように呟いた別に気にしなければ良い僕が合わせる必要だって無いでも…「…何で居るんだよ…」「シム?どうした?」「えっ、いや、雨は降っていないかなと思って…傘を持って来ていないので」上司に声を掛けられたから、慌てて窓に背を向けて階下に広がる景色を隠しながら笑顔を作り答えた彼は「こんなに晴れているのに?天気予報でも降るだなんて言っていなかったぞ」と不思議そうな顔をするから、愛想笑いで切り抜けた僕に電話を掛けてにたユノ、は今僕の会社の入るオフィスビルの下に黒いオープンカーを停めている屋根は閉じているから…なんて言っていたけれども、その車種は欧米の高級メーカーのもので、派手では無いし品があるけれども見るからに高級だと言う事が一目で分かるもの僕が良く知るユノ、は高級ブランドのイメージモデルにアジア人で初めて抜擢されてしまうような、飛ぶ鳥を落とす勢いのカリスマモデルのU-knowだテレビへの露出はほぼ無いし、プライベートをSNSで明かす事もしないだから、ここ最近一気に複数のブランドが起用したりCMに登場して顔と名前が広まったけれども…世間一般のひと達が知るのはU-know、と言う活動名と二十五歳と言う年齢くらい最近U-knowのファンになったらしい、僕の先輩方が言うには『寡黙で男らしい、今風では無い古風な男性』『誰かに媚びたりしない一匹狼』らしい「まあ、今はそれなりに当たっている部分も有るのかもしれないけど…」数年前の自分では考えられなかった普通の生活地味なワイシャツとスラックスで革の鞄を持って髪の毛は染める事も無いし、無難に目立たずにいるもう、随分慣れてしまったサラリーマンとしての姿でオフィスビルを出たら…「…うわ…やっぱり目立ってるじゃん」運転席以外スモークは張ってある屋根も閉じているだけど、オフィス街のなかではあまりの高級感で目立っている黒い車上からも確認していたから直ぐに見付けてしまったそれを見て、いっそ気付かない振りをしてやろうかとも思ったけれども、気付かない振りで避けたところで結局会わない訳にはいかないのだたって…「チャンミン、お疲れ!帰ろう」「…っおい!目立つような事はするなよ!」「チャンミンの声の方が大きくて目立ってるよ」僕の居る歩道に運転席側が面しているから直ぐに見付かったのかもしれないまだ車には近付かないようにしていたのに、ユノは窓を開けてサングラスを掛けた顔を覗かせて大きな手をひらひらと降ってきたその手だけでも、パーツモデルのように綺麗だから悔しいユノは生まれ持った素材が僕とは違うのだ「早く来てくれないと誰かに見付かるかもそうしたら面倒だし…ほら、俺って今のところ私生活が見えないのも売りみたいだし別に隠している訳じゃ無いんだけど」本当に、見付かると困ると思っているなら、こんな風に窓から顔を出してぺらぺら話さないと思ういや…ユノは分かっているのだこうすれば、僕が直ぐにやって来るのだと「…乗るよ、乗るから窓を閉めて」「うん、ありがとう」サングラスを掛けていると、まるで僕の知らない…ユノでは無くて、U-knowのようだモデルとしての姿だって、以前は誰よりも近くで見ていた筈なのに、もうあの頃のユノは居ない僕だけが取り残されて置いていかれてしまった「…で、どうして迎えになんて来たの?明日は『JYH』の路面店に広告が大々的に張り出される日だろ?確かイベントもあって、朝から出るって言っていたし、それなら今日は僕なんて待たずに早く帰って休んだら良かったのに」助手席に乗り込んだら車は僕達のマンションへと向かって走り出したそう、僕達、つまりユノと僕は一緒に暮らしているけれども、別に何か特別な事がある訳では無い…筈単に、僕も以前ユノと同じ事務所でモデルとして活動していて…同い年だし仲も良くて、家賃を折半する為に共同生活を始めただけだ当時の僕達にとってはかなり背伸びをした部屋けれども今は…結局売れなかった僕はモデルを辞めて就職をして、それなりの給料を貰えるようになった本名で『チョンユンホ』として活動していたユノはU-know、と名前を改めて…元々僕よりも売れていたけれども、その後世界的なデザイナーや雑誌記者の目にとまり一気に売れて、背伸びなんてしなくてもあの部屋で暮らせるようになった「あのさ、もうそろそろ…部屋はユノがひとりで使えば良いんじゃ無いかな」「突然…何の話?ひとつ前の質問にも、まだ俺は答えて無いのに」「どうせ気まぐれかなって思って」違う内心、本当は物凄く緊張しているだけど、それはきっと僕だけユノはきっと…あんな口約束を覚えている訳が無いからだから、僕はもうユノから離れて今の自分に見合った住まいを探して、本当の一般人になるべきなのだ「気まぐれ、かチャンミンはそんな風に…本当に思うの?」「…ちょっと疲れたから目を瞑るよ迎えに来てもらったのにごめん」「良いよ、俺が勝手に来たんだからチャンミンに早く会いたくて…」前をどんどん進んで行くユノが怖い置いて行かれても尚隣に居る事が…本当はそれでも必要とされていれば嬉しいのに、もうこれだけ売れてしまえば、幾らユノが『あんな約束』を持ち掛けて来たって、もう僕なんて必要では無くなるのだろう僕の会社の先輩達だけじゃ無い一般人も、芸能人や業界人だって…性別だって問わず、ユノを特別に思うひとは幾らでも居る隣は、恋人でも無い僕である必要なんて無いのだから目を瞑って、ユノを見ないようにしたのにそれなのに、思い浮かぶ事はユノの事ばかり結局何時だってそうだだから明日だって…ユノには言わずに、彼がイベントでの出演を終えた後の夕方に、仕事を早く終わらせてあの路面店に向かってユノの広告を見ようと思っていたのだから「…チャンミン、眠った?」「……」「……忘れたの?あの事」「…っ……」腹の上で組んでいた手に、ユノの右手が触れた大きくて綺麗な手もう何度も…最初の切っ掛けは好奇心のようなものだったから忘れてしまったけれども、僕の身体の全てを余す事無く触れる手この気持ちに気付かなければ、ただの身体だけの…お互いに溜まるものを解消するだけの、少し特別な仲であれば何も動じる事なんて無かったのに、触れられるだけで緊張して、もう目を開ける事なんて出来なくなってしまったユノの言う『あの事』それが、僕の思う事ともしも同じであれば…いや、そんな話、もうユノだって覚えている訳が無いそれとも…覚えているけれども、もう時間も経ってしまったからユノも後悔していて『取り消して欲しい』と僕に早く伝えたいのかもしれない大丈夫、僕だって…言われるくらいなら、自分が傷つかない為、僕から先に全てを忘れた振りで、本気になんてしていない振りで…そうして離れて、きらきらした世界にもユノにも何の関係も無い、ただのしがないサラリーマンになろうと思っているのだから後編も合わせて更新していますランキングに参加していますお話のやる気スイッチになるので足跡と応援のぽちっをお願いします 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先日のFNS歌謡祭、ホミンちゃんの歌う接吻おとなの魅力が限界突破していてとても良かったですよね仕事を急いで終わらせて何とかリアタイしていた私は、某ひろみさんがご自身の楽曲をもうひとりと一緒に歌う時に物凄く見つめあっている様子を見てホミンちゃんもこれくらい見つめ合って歌ってくれないかな?と思いつつも、地上波だしきっとお互いに前を向いて歌うのだろうなあと思っていました結果…私の都合の良過ぎる希望以上にふたりの世界で見つめ合っていたので動揺してしまいました…とにかく、今のふたりだからこそ出せる成熟した雰囲気で、東方神起は歌手でアーティストだと改めて思いましたデジタルシングルの「月の裏で会いましょう」も楽しみです話題を変えるために、今一番楽しみなドラマパイン ならず者たちのボルグ様を載せて次に行きます先日の、またしても久々過ぎるお知らせ?近況?ブログを読んでくださった方、コメントくださった方、本当に本当にありがとうございますあの後無事にスマホちゃんを新しくしたので操作がとても快適になりましたもう1年以上、ディスプレイの右上約4分の1がバキバキで文字や画像すら隠れてしまうし動作も遅い…そんな状態で使い続けていたのでスマホってこんなに便利なんですね…と改めてスマホちゃんへの感謝が芽生えました、良い事ですブログを書いていないとこうしてどうでも良い事を書き連ねてしまうのでこの辺りにして、本題です東京ドーム限定のお話、の2話をこの後16時に更新します東京ドーム公演で名刺をお渡しした方はお暇な時にお付き合いくださいね因みに、FC2の仕様が変わったので本当に使いこなせておらず、実際に読んでくださっている方がいらっしゃるのか、何人が読んでくださったのか…が全く分かっておりませんもし良ければコメントか拍手で足跡を残していただければ幸いですスマホも快適になったので、こちらの更新もぼちぼち出来たら良いなあと思っておりますその時はまたお付き合いくださいねそれでは…幸せホミンちゃんにぽちっ♡ ↓にほんブログ村
ご訪問ありがとうございますそして、東京ドーム公演から早2ヶ月……このお部屋を留守にしてしまいましまチャンミンのソロコンサートツアーが決定したり、ユノが日本で映画の撮影を行っていたり、SMTロンドンとFNS歌謡祭目前だったりビギイベも発表されたり…と色々嬉しいお知らせたくさんで日々の糧になっています私は相変わらずホミンちゃんか全て、な日々を送っておりますがまたしても忙しさを言い訳に更新を滞らせてしまいました…誰も待っていないよ、というのは重々承知しておりますが、東京ドーム公演でお会いできた方に読んでいただけるお話のパスワードだけお渡しして中身がないままだったので2ヶ月後になってしまいました、大変申し訳ございませんという気持ちでいっぱいですが今更でも良ければ更新をしたので該当される方でこの記事に気づいていただければ読んでやってください🙇♀️限定のお話のURLとQRコードはお渡しした名刺に記載ありますパスワード制、パスワードも名刺に記載してありますもし分からなければ私個人にご連絡ください🙇♀️一話で終わらなかったため出来るだけ続けて更新していきます更新したらこちらでお知らせしていきますこのお部屋のお話も更新していきます、毎度今更ながらの更新だったり未完結が増えておりこの夏こそは…と思っておりますので、読んでいただける方がいらっしゃれば幸いですもう一年以上スマホ画面がバキバキでディスプレイの反応も遅いまま使っており、そんな事情もあり更新ペース更に落ちていました🙇♀️いよいよ故障間近なので、週末に修理か機種変更に行こうと思います一気に真夏のような暑さになってきたので、皆様体調崩されませんように…それでは、また近いうちにこのお部屋でお会いできますように
東京ドーム、ついについに三日目ですねアリーナよりも更に更にパワーアップして全力でステージでパフォーマンスを魅せてくれるユノとチャンミンの姿を、今日は会場とWOWOWで多くの方が応援出来ると良いなと思っています昨日一昨日はたくさんの方がドームで見つけてくださって、久々にお会い出来たり「初めまして」が出来てとても嬉しかったです気持ち悪い顔面と姿で気の利いた話も出来ずお恥ずかしい限りでしたが、普段直接お会いできない分とても幸せでした貴重なお時間を割いて声をかけてくださった皆様、ありがとうございます🙇🏻♀️今日も、先日からお知らせしている通り、この後ドームでどなたかとお会い出来たら良いなと思っております現在ドームに到着しており、グッズ列に並び中ですグッズが購入出来たらブログ記事をあげる予定です予定ですが…1時頃に「到着しました」と記事をあげますその記事に居場所や服装の特徴を載せるので、私からお誘いしておいて大変申し訳なく心苦しいのですが、見つけて声をかけていただけたら嬉しいです場所はまだ未定ですが、ドーム正面付近の屋根のある場所にしようと思っています既に声をかけてくださっている方も、そうでなくてもお話を(ごくごくたまにでも)読んでくださっている方が居らっしゃってタイミングが合えば読んでくださっているお礼を直接お伝えしたいですソンムルにもお礼にもなりませんが、限定の紙のお話(CLASSYCツアーでお会いした方にお渡ししたものです)と、東京ドーム用の限定のお話パスワードをお渡しします足りなくなるのが不安で多めに準備しているので、出来たらどんどん声をかけていただき、受け取っていただけたら私がとても助かります…🙇♂️この記事が更新されて以降、もし私を見つけてくださる方がいらっしゃったらいつでもお声かけお待ちしておりますギンガムチェックの肩出しのオフショルトップス、デニムパンツ、前髪あり暗め髪色ロングヘア、MIUMIUの黄色いバッグでドームグッズ列におります🙇♂️それでは、今日の公演が素晴らしいものになりますように私の念願、の日産スタジアム公演が発表されますように…
東京ドーム二日目ですね昨日の思い出あれこれ、書きたいこと言いたいことは山のようにありますが、時間がないので取り急ぎ…昨日はたくさんの方がドームで見つけてくださって、久々にお会い出来たり「初めまして」が出来てとても嬉しかったです気持ち悪い顔面と姿で気の利いた話も出来ずお恥ずかしい限りでしたが、普段直接お会いできない分とても幸せでした貴重なお時間を割いて声をかけてくださった皆様、ありがとうございます🙇🏻♀️今日も、先日からお知らせしている通り、この後ドームでどなたかとお会い出来たら良いなと思っております予定ですが…2時半~3時頃に「到着しました」と記事をあげますその記事に居場所や服装の特徴を載せるので、私からお誘いしておいて大変申し訳なく心苦しいのですが、見つけて声をかけていただけたら嬉しいです場所はまだ未定ですが、ドーム正面付近の屋根のある場所、もしくはドームのフードコートあたりを予定しています既に声をかけてくださっている方も、そうでなくてもお話を(ごくごくたまにでも)読んでくださっている方が居らっしゃってタイミングが合えば読んでくださっているお礼を直接お伝えしたいですソンムルにもお礼にもなりませんが、限定の紙のお話(CLASSYCツアーでお会いした方にお渡ししたものです)と、東京ドーム用の限定のお話パスワードをお渡ししますそれでは、今日からの公演が素晴らしいものになりますように
東方神起、約束を果たす時━━━━━━━━━━━━━━━どんな詩にも負けない顔面の強さと仲の良さを見せつけてくださるユノとチャンミンの東方神起、ついにZONE東京ドーム公演が始まりますね先日からお知らせしている通り、この後ドームでどなたかとお会い出来たら良いなと思っております予定ですが…3時頃に「到着しました」と記事をあげますその記事に居場所や服装の特徴を載せるので、私からお誘いしておいて大変申し訳なく心苦しいのですが、見つけて声をかけていただけたら嬉しいです場所はまだ未定ですが、ドーム正面付近の屋根のある場所、もしくはドームのフードコートあたりを予定しています既に声をかけてくださっている方も、そうでなくてもお話を(ごくごくたまにでも)読んでくださっている方が居らっしゃってタイミングが合えば読んでくださっているお礼を直接お伝えしたいですソンムルにもお礼にもなりませんが、限定の紙のお話(CLASSYCツアーでお会いした方にお渡ししたものです)と、東京ドーム用の限定のお話パスワードをお渡ししますそれでは、今日からの公演が素晴らしいものになりますように
ご訪問ありがとうございますついについについに、明日からZONE東京ドーム公演ですねお天気が若干不安ですが、ホミンちゃんと言えば雨男でもある(と思っている)のでそれはそれでありかな、と今日もホミンちゃん全肯定オタクは思っておりますこちらはレポにもならないレポですが、その前に再度個人的なお誘いです明日からの東京ドーム3日間、お会い出来る方いらっしゃいますか?有難くも既にお声掛けくださった皆様(と言うほどいらっしゃらないですが…)本当に本当にありがとうございます記事へのコメント、Amebaのメッセージ、TwitterのDMとリプライ、返信出来ておりませんが全て確認しておりますしつこくお知らせを繰り返して申し訳ないのですが普段お話を読んでくださっているお礼がわりに、限定のお話(薄すぎる紙のお話、今回限定サイトのお話閲覧パスワード)をお渡しします紙のお話…CLASSYCツアーでお配りしたもの「ひなぎく幼稚園のチョン先生 番外編1~3」「Switching! 番外編」本当に薄くて小さくて短いお話です、ブログ再掲はありませんお話のパスワード…東京ドームZONE用にFc2ブログのお部屋を新たに作りましたお会いした方にパスワード等をお渡しします未完結の短編をこちらに移動して完結させますお話やパスワード不必要な方は遠慮なく仰ってくださいその場合は気持ち程度のお菓子か何かをお渡ししますここ最近ずっと、なかなか更新がない中でも読んでくださる方以前から読んでくださっている方もちろん、たまに気が向いた時だけでも読んでくださる方新しくこのお部屋を見つけてくださった方私の拙いあれこれにお付き合いくださる皆様にいつもとても感謝しておりますお礼を直接伝えられる機会がなかなかないので、ドームの3日間でちらっとでもお会い出来る方、ご挨拶出来る方が他にもいらっしゃればとてもとても嬉しいです当日は、「ここに居ます」のブログ記事をあげて居場所や目印、服装等の特徴を載せる予定ですお手数お掛けいたしますが、見つけて声をかけていただけたら嬉しいです🙇🏻♀️「ひなぎく幼稚園~」「Switching!」は事前印刷が必要なため、まだ希望される方がいらっしゃればコメント等でお知らせください参加日(お時間のある日)、どのお話が欲しいか、も添えていただけると助かります🙇🏻♀️今回限定のお話のパスワード等を載せた印刷物がまだまだ余っています受け取って私を助けてやっても良いよという方がいらっしゃればコメント等でお声掛けくださいお願いいたします…ブログコメントはAmeba会員登録なしでどなたでも可能ですたまにでも気が向いた時だけでも、お話を読んでくださる方ならどなたでも嬉しいです私の必死なお誘いはここまでにして、本題です体調が回復したので昨日夜に渋谷、ミヤシタパークに行ってきました近いのになかなか行けなくて…でしたが、遅くなったお陰でユノとチャンミンの痕跡を辿ることが出来ましたパークの巨大看板はお写真で見るよりも迫力があって、ホミンちゃんの最高過ぎるビジュアルがこれでもかとアピールされていましたこちらのエスカレーターで上に進むとすぐにセグレタのブースがありましたが、私が行った時はスタッフさん数人しかおらず、小心者の私は通り過ぎてしまいました…こちらにもホミンちゃんの素晴らしいビジュアルが展示されていました冒頭に載せた、ふたりのサインが追加された巨大ボードはポップアップストア横にありました平日ですが、たくさんのトンペンさんが居らっしゃって嬉しかったですユノがストーリーにアップしてくれた、ポップアップストア横の巨大柱の特別映像もしっかり拝みました大人気のニコイチピンズはもちろん完売…でしたが、実物がディスプレイされていました後日mu-moで再販されるそうなので、私もその時こそは…と思っています遅い時間だったのでポップアップストア整理券などはなく、フリーですぐに入場したりグッズを手に取ることが出来ましたドームの追加グッズは、ニコイチトートやTBちゃんのポーチ等が残っていましたポップアップストア横のエスカレーターで上に進み、そのまま歩いていくとフードホールが出てきますフードホール内モニターでは東方神起の過去映像を使った東京ドーム公演お知らせ映像がずっと流れているようですフードホール外にはZONEの超絶素晴らしいホミンちゃん写真展的最高スポットがあります特に特に、向かい合って歌うこちらのお写真の実物を見たかったので感無量です壊れかけの私の低スペックスマホちゃんでも綺麗に撮影出来るくらいの高画質、大迫力ですこちらのホミンちゃんご夫婦いつも頑張ってくれてありがとうこれからもお幸せに写真展スペースを通り抜けて更に先に進むと、もうひとつのサインスポットがあります4箇所の柱、正面には真っ赤な東方神起東京ドームお知らせ、の告知歩いていってみると…サイドにはTBちゃんのカラフルで可愛い20周年お祝いアートがありますこの柱の2箇所に、多分誰もサインが偽物だとは疑わないであろうふたりのサイン、メッセージがありますポップアップストア横の柱に出る映像を見るために少しだけ待ちましたが、それ以外は全てスムーズに見ることが出来ました時間がなかったのもあって滞在時間は全部で30分程でしたが、渋谷駅近で移動距離も少ないので特に問題ありませんでした明日以降また多くの方が向かわれると思いますドームからは少し離れていたり人気グッズの完売は毎日早いようですが、個人的にはサインや展示を見るだけでも大満足でした最終日まで、たくさんの方が行くことが出来たら良いなと思いますそれでは、また次の更新でお会い出来ますように…幸せホミンちゃんにぽちっ♡ ↓にほんブログ村
訂正箇所があったため再度上げ直します🙇🏻♀️東京ドームでお会い出来る方、限定のお話(のパスワード)もしくはCLASSYCツアーで作成した紙のお話をもらってくださる方をまだまだ募集中です🙇🏻♀️お話は要らないけど挨拶はしてやっても良いよ、という方も(もしもいらっしゃれば)お声掛けいただけたら嬉しいですご訪問ありがとうございます東京ドーム公演まで一週間を切りましたねエントリーが始まった頃はまだまだまだまだ先だと思っていたのに…と思うのも毎回ですが、近付くと今度は終わりが見えてきて寂しくなってしまいます気温差も大きい最近ですが、皆様体調崩されていませんか?ドーム参加される予定の方、遠征予定の方は当日までどうかご自愛くださいね(そうでない方ももちろん同じくです)私はと言えば4月の頭から体調を崩してしまいましたここ数年の間でアレルギー体質が悪化?して重度になってしまい、この春また更に色々アレルギーが増えたり悪化した結果アレルギー+気管支炎をこじらせてしまいました現在渋谷で行われているポップアップストアにも行けていないし最近のホミンちゃんあれこれも追えていないのにあと数日で東京ドーム、ZONEオーラス…という事で焦りが募っておりますとは言え体調はやっと落ち着いてきたので、とにかく当日元気に掛け声を驚かせられるようにしよう、と体力温存中ですそんなこんなで相変わらずブログ更新頻度が著しく落ちている中でのお誘いではありますが、久しぶりの東京ドーム公演なのでお誘いです東京ドーム25.26.27日会場でお会い出来る方いらっしゃいますか?もしも当日お会い出来る方がいらっしゃれば、ソンムル代わりのお話(のパスワード)をお渡しします今回用の限定サイト、限定パスワードで閲覧可能なものですCLASSYCツアーでお渡しした紙のお話(Switching!全4話)をお持ちでなくて希望される方がいらっしゃれば、そちらもお渡し可能です ↓↓↓以下訂正です…CLASSYCツアーで作成した紙のお話(薄いです)はひなぎく幼稚園のチョン先生番外編①~③Switching! 番外編の全部で4話分あります多分そんなに居らっしゃらないかと思いますが、もしも複数いらっしゃればいつものように当日居場所や目印をお知らせしてお渡し出来たら…と思っておりますあまりいらっしゃらなければそっとこの記事を消すので、その時は笑ってやってくださいちらっと会ってやっても良いよ、受け取ってやっても良いよ、という方がいらっしゃればこの記事のコメントAmebaのメッセージTwitter(X)のDM@hominismmomiから参加日もしくはお会い出来る日「ひなぎく幼稚園~」「Switching!」希望の場合はその旨(これとこれが欲しいよ等)をお知らせくださいCLASSYCで自作にもほどがある、あまりにもハンドメイドな紙のお話をソンムルとして用意したら比較的好評だったので今回も同じように…と思っていましたが体調や仕事に追われて間に合いませんでしたなので、今回はそれ以前に行っていたように限定サイトの限定パスワードをお渡ししよう、と思いサイトQRやパスワードを載せた用紙をお渡し用に作成しましたが、足りなくなるくらいなら…と心配性発動した結果お渡し用紙を完全に数量を間違って大量に作り過ぎてしまいました…なので、もらってやっても良いよ、暇な時に読んでやっても良いかな、と少しでも思っていただけたらどんどん声をかけていただきたいです🙇🏻♀️最近のあれこれには追いつけていませんが、ホミンちゃんへの熱い想い応援する気持ちには一切ぶれる事なく東京ドームへ向かう予定のもみ でした東京ドーム公演が最後まで無事に開催されますようにそして、願わくばその後にもまた次のお知らせや何かが待っていますように今回は色々な事情で参加出来ない方にもまた次の楽しみや幸せが待っていますように…幸せホミンちゃんにぽちっ♡ ↓にほんブログ村