静岡県焼津市出身の画家。1973生まれ。
小さいころから絵を描くのが大好きで、小学校1年生から6年生まで、校内の絵を描く会で毎年特選を受賞していた。
中学に入学した頃、3人の兄たちがそれぞれ希望の進路に進むのを見て、自分は絵の道へ進みたいと考えるようになる。
高校は美術系に進むことを望んだが、親の強い希望により普通科に進学。
美術部には入らず、一人で人物画などを描いていた。
武蔵野美術大学を卒業後、アルバイトをしながら創作活動に励み、数々の賞を受賞。
地道に精力的な活動をしていたが、2005年5月、31歳の時、踏切事故で死去。
自殺したとする説もあるが、真相は不明。
部屋からは大量の未発表作品と、製作途中の絵が見つかっている。
現代の生きていく悲しみを独自の感性で表現した。
SLやベッド、便器などといった日常生活で使用するものと一体化した青年を題材にすることが多く、
日常生活に潜む不安や現代社会への風刺を超現実的に描いている。
題材としている青年はほとんどが作家本人に似た無表情の人物で、自画像だと思われることが多いが、作者自身が感情移入できるような人物を描いているだけで自画像ではないらしい。
その死後も人気は衰えず、現在もたくさんの美術館に作品が出品されている。
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初めてこの人の作品を見たときの衝撃は忘れられないと思う。
この人には世の中がこんな風に見えているのか、という衝撃と、こんな世界に私も生きているのだ、という諦めのようなもの。
ちょっと可笑しい部分もあると思うのに、悲しみがとにかく押し寄せてきて、暗闇に引っ張られるというか、なんというか…落ち込んでいるときには見てはいけないものだ、と思った。
携帯電話が顔にめり込んだ血まみれのと、ごみ箱のゴキブリのが特に印象的だった。